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血塗られた噂〜オードフッド伯爵家〜

血とか少しグロい表現あります。苦手な方はすぐに観覧をやめてください。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



知ってるかい?


呪われた伯爵家の話さ。


ある闇の夜、狂ったピエロに侍女も執事も皆殺しにされたらしい


体を切り裂かれ、内臓を引きずりだされ、鎌で首を斬られたんだ


血だらけになったピエロはさぞも楽しそうに笑っていたらしい



それで気になるだろ?


その呪われた家の名さ。



誰にも言っちゃいけないよ


自分も同じ事になりたくないのなら



耳を済ましてよく聞きな



その名は



"オードフッド伯爵家"






ーーーーーーーーーーーーーーーー










「リディアール様」



馬車に揺られながら窓の外を眺めるのに夢中になっていて名を呼ばれたことに今気がつく。


「あまり窓に顔を近づけすぎないでください。危ないですよ」


「……気を付ける。風が気持ちよくて」



窓から吹き抜ける風に漆黒の髪がなびいていく。白い肌に青い瞳をした少女


優しく微笑み、そんな少女を見つめる執事の名はアルフレッド。彼も漆黒の髪に緑色の瞳



「もうすぐ街に着くころです。ですが、もう暗くなってきてしまいましたね」


「着いてすぐに宿探になりそう……」



つまらなさそうにぼやく主人に苦笑いを浮かべると優しく頭を撫でてやる。


「……なんだ?」


「いえ、リディアール様の機嫌が斜めだったので慰めようとしました」


一瞬頬を染めるがすぐに頭の上にある手を払いのけ不機嫌そうに言い返す


「子供扱いしないで!」



子供扱い…と言われてもリディアールはまだ子供、まだ幼い少女なのだ



街は霧がかり、闇に包まれていた。人気のない道を馬車のランプや街灯だけが照らす。宿まで馬車を走らせていると、窓の外から悲鳴が聞こえてくる。


慌てて窓のカーテンを開けるとそこには体にナイフが突き刺さったままの女性の死体が転がっていた


胴体に何ヵ所もの刺し傷や切り裂いたあとがあり周りは血が飛び散っており、



「切り裂き魔だ!切り裂き魔が出たんだ!」



1人の男性が震えながら叫ぶとその光景を見ていた人達は一斉にその場から走り出す。叫びながら、怯えながら安全な場所を探して


「…リディア様、カーテンをお閉めください」


「アルフレッド、どう思う?」



ただ無表情に死体を見つめる主人に変わりカーテンを閉める。


「どう思うと言われても…これだけでは奴の仕業とは言い難いでしょう」


「―――そう」


「ですが、調べてみる価値はありそうですね」



アルフレッドの言葉に笑顔で頷くと自信に満ち溢れた表情で頬杖をつく。



「明日から聞き込み開始ね。アルフレッド、なるべく情報を集めて」


「はい、ご主人様」





「絶対に捕まえてやるわ―――――――イカれた道化師"血だらけのマッドピエロ"」








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