表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/14

生徒会長と部長

「ただいま」


自宅に帰ってきた。リビングから姉が迎えてくれる。

夕飯のお手伝いをしていたみたいで腰にエプロンを巻いている。


「おかえりなさい奈凪ちゃん……あら?何か良いことあった?」


流石は姉だ、私の些細な変化も見逃さない


「部活に入ったんだ。ボランティア部」

「ボランティア部!?まぁ!それは素敵ね」


嬉しそうだな。自分のことのように喜んでいる

まぁ姉は私が言うのもなんだけどシスコン気味だからな


「それで……ボランティア部はどういう活動をするの?」

「えっ?」


ボランティア部の活動ってなんだ?

女の子と疑似恋人になって抱き合うことだよ

……って言えるか!!

姉は生徒会長だ、そんなことが知れれば溺愛する妹をそんないかがわしい部に居させないし、生徒会の権限をフルに行使してボランティア部自体を潰すだろう


ここは世間一般のボランティア部の活動内容を言わないと……

て、世間一般のボランティア部って何してるんだ?

私はボランティア部の活動を乏しい知識で捻りだす。


「うーん、ベルマークを集めたりすることかな」

「懐かしい~昔、奈凪ちゃんと一緒に集めたよね。他にはどんなことするの?」

「他!?他は……被災者を救助したりかな」

「ええ!?それは危ないんじゃないの?」


姉は驚いて口に手を当てる

やば、まさか二個も欲しがってくるなんて想像してなくて咄嗟に変なこと言っちゃったよ。


「あ!や、それは……違うかも」

「そ、そうよね……まだ入部したばかりだから知らないのも無理ないよね」


微妙な空気になったが、キッチンから聞こえてくるお母さんの声で姉妹のやり取りは中断される

姉が玄関から帰って来ないので業を煮やしたみたい。夕飯のお手伝いの途中だったもんね。


それからお父さんも帰ってきて家族で夕飯を食べた。

私が酷い負け方をして引退してから家族で『部活』の話題はなんとなくタブー視されてきたが、新しく部活に入ったことでタブーは無くなり、久々に部活について色々喋れて楽しかった。

「内申点狙いか?」と私に冗談を言ったお父さんは凄い目で姉に睨まれていたけど


夕飯後、手伝おうとする姉を制しながら皿を洗ってお風呂に入る。

湯につかり一息つくと、両手をこちらに差し出した愛花先輩の笑顔が脳裏に浮かびあがってきた。

……天使みたいで可愛かったな

いやいやいや、愛花先輩は『お姉さま』じゃない

惑わされては駄目だぞ私!

でも、先輩に言われた「安い言葉だなぁ」は、ちょっとショックだったな。

本当の『お姉さま』に会った時の為にセリフは練習しておくべきなのかもしれない

綾坂相手に練習する?うーんアイツは絶対バカにしてくるからなぁ……


お風呂から上がり部屋でソシャゲのデイリーを消化していると、ドアから控えめなノックが聞こえてくる

このノックは姉だ、お母さんはもっと遠慮がないし、お父さんはノックしても入室禁止だ


「入っていいよ」


案の定ノックの主は姉だった。小さな袋を持っている


「奈凪ちゃんこれ、良かったら」


私が手を伸ばして袋を受け取ろうとすると、姉は一瞬躊躇した。

私は気にしていないような素振りで袋を受け取る。

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

昔のことだしそんなに気にしなくて良いのに……


「えっ?こんなに」


袋の中身は大量のベルマークだった

ベルマークってノートの他に付いてたっけ?短時間でこんなに集まるものなの?


「また見つけたら渡すね。あ、菓子折りとかも持って行った方が良いのかな?」

「い、いいよ!そんなことしなくて!舐められるかもしれないし、ベルマークで十分」


てゆうかベルマークってあの変態ボランティア部で集めているのだろうか?

明日一応、部長の麗奈先輩に渡してみるか


「そういえばボランティア部の部長ってどなた?一回お姉ちゃんとして挨拶したいな」

「え、部長は麗奈先輩だけど挨拶なんてしなくて良いよ。恥ずかしいし」


麗奈先輩の名を聞いた途端に姉の動作が止まる


「麗奈先輩?もしかして……倉園麗奈(くらぞのれいな)さん?」

「そうだけど、知り合い?」


姉も麗奈先輩と同じ二年生だ。知り合いでもおかしくない


「知り合いと言えば知り合いね……」


なんか含みがある言い方だ

もしかしてそんなに仲良くないのかもしれない

姉も私と同じく友達は少ないタイプだし

気にはなったが、深く詮索するのも悪い気がする


「学校で会ったら宜しく言っておくね」


そう言い残して姉は長い髪を翻して部屋から出ていった。

読んで頂き誠にありがとうございます。

感謝感激です!!


続きが気になると思いましたらブクマ、評価して頂けると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ