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ラッキースケベ(シリアス)

「ただいまー」


帰宅して玄関から声をかける。

リビングのお母さんから返事はあったが、姉からの返事はない

居たら真っ先に出迎えてくれるから、まだ学校か帰宅途中なんだろう

生徒会長様は忙しいでござんすね




「あれ?もうない」


お風呂場で髪を洗おうとするが、シャンプーがでない

我が家の女は全員シャンプーに拘りがあってそれぞれ違う物を使っているから、急に無くなることなんてない


「もしや……」


お父さんが私のシャンプーを使った!?

いつも青いヤツ(セールで180円)を使ってって言ってるのに!

私のシャンプーは水色だから間違えやすいのだ


「あのヤロー!」


後でお父さんを怒っておくとしてまずは目先の問題をどうするかだ

……仕方ない『水遁の術』を使うか

私はシャンプーの蓋を外して水を入れてから降った。

今日はこれで耐えよう


「はっ!」


そこまでして姉が自分のシャンプーと一緒に私のシャンプーを買ってきてくれていたのを思い出した。

流石我が姉!

嬉々としてお風呂場から出る。確か洗面所の下の棚に入れてあったよね


「あっ」


ガチャっと扉が開いて洗面所に入ってきた制服姿の姉と目が合う

彼女はすぐに顔を背けて出ていった。


詰め替えたシャンプーで髪を洗ってから湯船に浸かり、さっきの姉の姿を思い出す。

まるで見てはいけないものを見てしまったかのような反応だった。

他の姉妹のことは良く知らないけど、妹の裸を見てあんな反応をする姉ってやっぱりおかしいと思う


お風呂から上がって姉の部屋のドアをノックする

気まずいけど、シャンプーを買ってきてもらったお礼をしなくちゃいけないし、聞きたいこともある。


「奈凪ちゃん、さっきはごめんね」

「別にいいから」


だからおかしいって、どこの世界に妹の裸見て謝る姉がいるんだよ。


「話に来ただけ」

「な、なんの話かな?」

「シャンプー買ってくれてありがと」


「話に来た」と言われて強張っていた姉の顔はぱっと輝いた。


「ううん、ついでに買っただけだから、あのシャンプー、結構人気みたいで売り切れの時があるから見かけたら買っておいた方が良いよ」

「うん、そうする」

「お姉ちゃんも今度使ってみようかな。あ、私と一緒だと気持ち悪いか……」

「そんなことない、勝手に落ち込まないで」


姉と同じシャンプーで気持ち悪がる妹はいないだろ

変に卑屈だから対処がしづらい

いちいち構ってられないので本題に入る




「私って誘ってる顔してる時ある?」




卑屈モードの姉が、瞬時に鋭い目つきになったので思わず後ずさる。


「……それ誰に言われたのかな?」

「誰に言われたとかじゃなくて、さっき鏡見ててそう思っただけ」


前髪に付いている髪留めを弄りながら答える。

正しく説明するとボランティア部の活動がバレるので嘘をついた。


「いいから答えてよ。お姉ちゃんが一番適任でしょ?」

「……奈凪ちゃんのそんな顔は見た時ない」


姉は私の目をまっすぐ見て答えたが、前髪に付いている私と同じ髪留めを触った。

姉が嘘をつくことは滅多にないが、嘘をついた時は髪留めを触る癖があるのを知っている。


「そっか、分かった。お姉ちゃんもお風呂入ってきたら?」

「あのね……お姉ちゃんが全部悪いから……」

「もういいって」


姉が言いかけた話は最後まで聞きたくない、逃げるようにしてその場から離れた。




翌日、玄関にまた詫びベルマークが置いてあった。

こんなことしなくていいのに……

『お姉さま』探しもそうだけど姉との関係もいつか決着を付けないといけない

そう決意しながら玄関の扉を開けた。今日は雨、もうすぐ夏が来る。

読んで頂き誠にありがとうございます。

感謝感激です!!


続きが気になると思いましたらブクマ、評価して頂けると幸いです。

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