第1行目の重要性
時代は、Webコンテンツ戦国時代。
小説もイラストも漫画も動画も、プロもアマチュアも世界中のあらゆるコンテンツの創作者が、世界中の人々の可処分時間を奪い合う、そんな新時代を迎えました。
そこにさらにAIなんて新技術が登場し、コンテンツを量産する新局面も迎え、いよいよ、質の低いコンテンツになんて向き合っている時間がない、つまらないと思ったコンテンツは即座に離脱、なんていう創作者にとっては、悪夢のような時代です。
そんな時代ですから、Web小説も、タイトルとあらすじをなるべく目を引くようキャッチーにして、第1行目も読者の興味を引くように洗練させる技術が競われるようになったわけです。
しかし、これは今日にはじまったことじゃありません。
今でこそ、「世界の車窓から」とか「朝の連続テレビ小説」、「キユーピー3分クッキング」のような3分、5分や10分のテレビ番組は随分と少数派にはなりましたが、テレビの歴史をさかのぼっていき、テレビ黄金時代の昭和の時代に回帰すると5分や10分の番組で視聴者の興味を引こうと熱意を燃やす番組が数多くあったわけです。19時などは、10分とは言わずとも、アニメ番組と同じ30分枠のクイズやドラマの方が普通だったわけです。
若手お笑い芸人なども、今日においても、無名の新人は1分の持ち時間を与えられてあくせくし、実力が認められたら3分、5分と与えられる枠が増え、大御所になると、ようやく、15分喋らせてもらえるようになる。そんな世界で競争を今も昔もやっているわけです。
そんな中、Web小説の命は、ずばり、書き出しです。Web小説家の多くは無名の新人。
過去にヒット作を飛ばした作家であっても、次回作が全然読まれないという話もよく聞きます。
おそらくは読者も、「悪役令嬢」「ダンジョン配信」のようなジャンルに対してこだわって読むことが多く、作者に着目するのは、よほどのベストセラー作家だけです。
余談ですが、作者読みをされたいのであれば、フィクションより、このようなエッセイの方がおすすめなのかもしれません。
さて、Web小説の中で大事なのは書き出しでいかに興味を引くかです。
最初の1行で興味を引かなければブラウザバックの世界で我々は戦っています。
お笑い芸人の人なんかは登場と同時に笑いを取るような言動をすることを「出オチ」なんて言って、それは、後で息切れする芸を意味することでもあり、必ずしも褒め言葉ではないみたいですが、でも、コンテンツ過多の時代は、「出オチ力」が試される厳しさがあるのかなと思います。
第1話は、50m走のように全力で走り、そこを抜けたら10話くらいまで、2000m走のように走り、そこで読者を完全に安心させたら、体力を温存してフルマラソンモードに入れる。
結構な無茶を求められているのかもしれません。
でも、人気漫画の第1話の数々を思い出して欲しいのですが、10巻とか20巻まで進んだ頃に比べると、だいぶ展開がスピーディーで、起承転結が綺麗に回っている、目の前の課題に対して、何らかの小さな勝利を収めるところまで書いてませんか? その後に、主人公に不穏な出来事や敗北イベントがあるとしてもです。
ってなると、第1話、さらには第1行目で何を書くかは、Web小説家にとって命のようなものかもしれません。
本エッセイにおいては、筆者がYoutubeShortに投稿した動画の最初の書き出し、つまり3秒を分析します。
ありがたいことにYoutubeは、何秒まで視聴者が見たか、20代が見てるか50代か男女比はどうか、最初の再生数は少なかったが半年後、急に伸びだしたなどなど、多方面の分析に向いているYoutubeStudioを完備しています。
「冒頭で登場人物を殺せばいい」なんて、ノウハウも作家さんの間には出回っているようですが、その辺のテクニックの効果の有無も含めて、客観的データから、泥臭く導き出せるものがあれば導き出したいななんて企んでいます。
筆者は、女体化とか男女入れ替わり専業作家なので、どうしても、書き出しパターンには、偏りはあるのですが、それでも普遍的に導き出せる法則性が見つかれば!
と、いうことで前書きはここまでにします。
余談ですが、筆者が本エッセイを執筆した半年前に、AI小説時代までは予見してないものの、品質が保証されていない小説投稿サイトのランキングを立て直して、面白い小説がランキングに掲載されるようになるというコンセプトのフィクションを書いていたりします。
お暇があればお読みください。
ランキング革命!長文タイトルを小説投稿サイトから葬った孤高のエンジニアの挑戦!
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