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第1話 新しい街って、わくわくするよね。

 白い月兎のファニーファニーと白い翼の聖騎士さまのエリンと一緒に壁の街の地図をつくろう。


 ぼく 冒険者の少女 ぼくっ子で自分のことをぼくと言う。壁の街の地図をつくる仕事を冒険者ギルドで受けて、壁の街にやってきた。


 ファニーファニー 伝説の種族白い月兎の少女。人間の作り出したものが大好き。


 エリン 金色の髪を三つ編みにしている青色の瞳をした白い翼の聖騎士さま。お嬢様育ちで世間知らずなところがある。


 新しい街って、わくわくするよね。


 ファニーファニーは顔にお気に入りの古代の民族の工芸品のようなへんてこな(怪物みたいな)お面をかぶっていて、頭からすっぽりと大きくて真っ白なローブをきて、その顔と体の全部を隠すようにしていた。(なんだか小さな白い獣みたいだった)

 伝説の種族である白い月兎のファニーファニーはその顔や体をいつもなるべく目立たないように隠すようにしているのだけど、今みたいに全部を隠したりはしていなかった。(そのへんてこな姿のほうが目立ってしまうだろう)

 では、なんでそんなことをしているのかというと、今は僕とファニーファニーのほかにもう一人、冒険の仲間が一緒にいるからだった。

 エリン。

 金色の長くて美しい髪を三つ編みにしている、空のように澄んだ青色の瞳をした、雲のように白い鎧と白色のローブを着ている白い翼の聖騎士さま。

 まるでどこかの国のお姫さまのように綺麗な顔と物語の中に出てくる英雄の騎士のように凛々しい姿をしている、なんだか絵画の中から飛び出してきたみたいに美しいエリン。

 ぼくと同じ年齢の十五歳の女の子。

 そんなエリンとぼくとファニーファニーは『壁の街』と言う名前で呼ばれている街の近くの森の中で出会った。

 エリンは壁の街に住んでいるお嬢さまの聖騎士さまで森の中で迷子になっていた。

 ぼくとファニーファニーは迷子のエリンと一緒に同じ目的地である壁の街に向かって森の抜けた広い黄緑色の草原の上を歩いているところだった。

 エリンにはファニーファニーが白い月兎であることを秘密にしていた。

 だからファニーファニーはエリンにその正体が伝説の種族である白い月兎だってばれないように、その顔や体の全部を誰にも見えないように隠しているのだった。(ファニーファニーはなんだかとっても楽しそうだった)

 ファニーファニーは自分は占い師である、とエリンに嘘を言っていた。(ファニーファニーは占いが好きみたいだった。だからエリンに自分が占い師だと言っているらしかった)

 ファニーファニーは驚いたエリンに(その全身を隠しているへんてこな姿を見て、すごい占い師だとエリンは思ったみたいだった。エリンはファニーファニーのことを『本物の占い師である』と信じているみたいだった)「『私たちがこうして出会ったことは運命』ですよ」とそんな占い師っぽいことを言った。

「あの、ファニーファニー。私のことを占ってみてください!」

 と子供みたいにはしゃいでエリンは言った。

「わかりました。エリン。では、占いましょう」

 とくっくっくとわざとらしく怪しい感じで笑いながら、ファニーファニーはそう言うと骨董品のお店でとっても安い値段で買った水晶玉を取り出して、いかにも占い師っぽい手の動きをして、いんちきの占いを(わくわくしているエリンの目の前で)始めた。

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