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還暦厄災記  作者: 蘭鍾馗
3/20

【本厄の1】洗濯物ぐるぐる巻き事件

2023年、私は還暦を迎えました。でも、還暦は厄年でもあって、この年、私の身の回りで様々な厄介事が起きることになってしまいました。私自身にとっては今見ても頭痛の種でしかないのですが、他人が見たらちょっと面白いかもしれない。そう思って、日記をネタ帳に、私の還暦の年に起きた厄災をまとめてみました。還暦の厄年、あなたは大丈夫でしたか?

 私の土曜の朝は、洗濯で始まる。


 朝、コインランドリーが混まない時間に行って、一週間分の洗濯を済ませる。

 本当は3日おきくらいにやりたいところだが、平日は仕事が忙しくそんなことはやってられない。そこ、汚いとか言うな。

 そして、洗濯が終わると、乾燥機にかける。これ、高温になるのでダニ退治には有効らしい。


 ところがその日、乾燥が終了するちょっと前くらいにコインランドリーに戻ってみると、何やらドスン、ドスンという音がしている。およそコインランドリーでは聞いたことのない重低音。何が起こった?

 乾燥機の中を見ると、何やらボール状の白いものが、ドラムの中で跳ねている。大きさはバスケットボールくらい。で、何やら尻尾のような、ロープのようなものがついている。何だこれは。


 乾燥が終わったので取り出してみる。

 まず、外側の白いものはシーツである。で、中には私が部屋着にしているジャージの上着と、ちょっと厚手の作業着の上着が入っている。これがドラムの回転でねじれ、ボールのような形にまとまったものらしい。

 では、尻尾は何か。よく見ると、ジャージと作業着の袖の片方ずつが、まるでロープのように撚り合わさっている。これが信じられないくらいに細くて長いのだ。全体の形は丁度あれ、漫画に出てくる導火線のついた爆弾。乾燥中にジャージと作業着が袋状のシーツの中に偶然入り込み、それがドラムの回転によってねじれ、こういう形になったものらしい。


 いや、すごいものを見てしまった。

 写真撮っておけばよかった。


 持ち帰ってとりあえずほどく。ジャージと作業着は片方の袖が異様に細長く伸びてしまい、広げるとものすごい皺ができている。ちなみにシーツの方は何も問題なかった。

 ジャージの方は、とりあえず着てしばらくすると皺がなくなった。さすが化繊。

 ところが、作業着の方はいつまで経っても皺がとれない。アイロンで延ばせばいいのだろうが、アイロン持っていない。打つ手なしである。

 でも、ハンガーにかけて何日かしたら、自然に皺はとれていた。これも化繊。


 正月早々、珍しいけどつまらない事件が起きてしまった。でもまあ、こんなものは笑い話である。

 しかし、次回以降、だんだん洒落では済まない事件が起こり始める。


 つづく。


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