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還暦厄災記  作者: 蘭鍾馗
2/20

【前厄】はじまりは眼鏡のレンズ

2023年、私は還暦を迎えました。でも、還暦は厄年でもあって、この年、私の身の回りで様々な厄介事が起きることになってしまいました。私自身にとっては今見ても頭痛の種でしかないのですが、他人が見たらちょっと面白いかもしれない。そう思って、日記をネタ帳に、私の還暦の年に起きた厄災をまとめてみました。還暦の厄年、あなたは大丈夫でしたか?

 一昨年の年末のことである。


 その日は、夕方から友人と飲んでいた。家の近くのイタリアンバルである。ネットで「料理が星つきレストラン並み」という評判が書かれており、これはちょっと行ってみようかと思った。

 入ると、店はなんだか細長くて狭い。予約でテーブルは確保できているが、人気店なので店内はほぼ満席である。しかし、料理は評判通りで美味かった。ワインも豊富で、これはかなりいいじゃないか、と思った。値段もそんなに高くない。家の近くにこんな店があることを今まで知らなかったのは、少しばかり損をした気分だ。

 そうして、しこたま食べて飲んで、大満足でのお開きとなった。うん、今日はだいぶ飲んだな。

 友人と別れて家に向かって歩き出す。すると、なんだか視界がぼやけている。いや、ぼやけているというより、見え方がちょっと変だ。飲みすぎたせいかな。その時はそう思っていた。


 翌朝、起きて眼鏡をかけようとすると、あれ?片方のレンズがない。

 友人と合流して店に入った時まではちゃんと見えていた。見え方が変なのに気付いたのは帰り道だ。ということは、昨日飲んでた時にどっかの時点で落としたのだ。

 探しに行ってみたが、無かった。まあ仕方がない。眼鏡はだいぶ傷んできていたので、どのみち買い換えようと思っていたところだった。

 だが、替えの眼鏡はすぐにでも買いに行かねばならない。というのも、私は毎年正月は伊豆に初日の出を見に行くことにしているのだが、深夜出発するので、もちろん車だ。ということは、年内に新しい眼鏡が手元になければならない。


 急いで眼鏡店に行って作ってもらう。年内に欲しい、というと、レンズのキズ防止コーテイング無しならなんとか間に合いますけど、と言われた。いやもうなんとかそれでお願いしますと即答した。

 なんとか年内に出来上がったので、受け取りに行く。すると、何でも今年はその店の●周年(何年だったか忘れた)記念だとかで、干支の小皿とハードカバーのなんだか立派なノートをもらった。


 さて、皿はともかく、ノートの方は何に使おう?


 そういえば、最近漢字が書けない。仕事でPCでばっかり文章を書いているせいだ。書けない漢字も入力して変換すればPCが勝手に書いてくれるものだから、漢字を忘れ始めているのである。あと、字もだいぶ下手になった。

 よし、それじゃあこのノートを使って、手書きで日記をつけよう。で、日記をつけるにあたっては、以下のルールを自分に課した。


 ①わからない漢字は調べて書く。言い換えやカナ書きとかでごまかさない。

 ②なるべく毎日書く。あと、途中でやめない。


 そんな感じで、2022年の年末から手書きの日記をつけ始めたのだが、それが、2年経ってまさかこの駄文のネタ帳になるなどとは、その時の私は知る由もないのである。


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