59.サンマル遺跡へ(5) 地中都市
鍛冶師の街を出発し、再びサンマル遺跡へと向かっている。
アイスが俺に問う
「なぜサンマル遺跡に行くの?」
ロマンがあるからとは言えない。はずい
「旅を通じて見聞を広げるのは目的地は遠くが良いだろ。そして謎があるから」
「謎って」
「わからないから謎なの」
「ふぅーん」
分からなかったんだろ、俺もわからない。
きっと女神様の導きだ。
「あと、南の国にも行く、だから最終目的でもない。女神教の布教もあるし、いつか邪神様にも合いたい」
「世界でも支配するの?」
「まさか、そんな面倒なことする理由無いじゃないか。」
「ついて行って良い?」
「お前は公務があるだろ」
「ちっ」
「政略結婚とかもあるだろうし」
「それが嫌だから言っているの」
「付いてくるのは構わないよ、皇帝の許しがあれば。ただ行き先とかはこちらの都合で決める。
護衛とか従者は行動に制限がついて邪魔だけどね。まあ護衛無しじゃ許可は出ないよね。」
などと話しているうちに、鉱山の街ノームガイルに着いた。ここはノームが住んで鉱石の採掘をして鍛冶師の街に輸出しているらしい。街と言っても殆は地中にあり、地上は出入り口と旅人のための宿や飲食店と、馬車の預かり所などだけだ。今回も護衛と従者は地上で待機である。
地上に畑とかはなく食料は全て輸入に頼っているみたいだ。水は地下水が豊富なため問題ない様だ。
また地中に街があるので、年を通して気温の変化は少ない、冬は外より暖かいので街は一年中賑やかだ。
ノームと言っても本当の妖精ノームではなく、ノームの加護を受けた種族だ。ノーム族と呼ばれている。
地下都市を見てみたいな。
地下都市に入るには鉱山ギルドに登録しなくてはならない。まあ入場料だと思って鉱山ギルドに登録した。もちろん第七皇女が居るので問題なく登録完了出来た。旅には第七皇女を忘れずに、だ。
鉱山ギルドに登録したのだから、実際に採掘しても良い。この世界に来た時に金を大量に採掘してしまったのは黙っておこう。採掘量対して一定の税を払えば良いだけだ、現物でもOK。アイテムボックスに入れたらわかんないが、鉱山の鉱石残量がわかる魔道具があるらしく大量に持ち出そうとするとわかるらしい。
希少な素材は誤差でわからないみたいだ。
地下都市は入口を入って地下に階段で千段程降りる。物資を出し入れするためのリフトは別にある、人も利用できるが有料で一籠あたり50000ゼニもする。下りはすべり台みたいのもあるが、ちょっと怖い。殆どの者が階段で上り下りする。
地下都市に降りると5000人規模の街が広がる、天井は3m程ある。もちろん採掘跡を利用したものだ。
この街から山の方向に幅の広いメイン通路が5キロ程続き、その通路から枝道が上下左右に広がっている。計画的に掘らないと崩れるので掘り進める方向と距離に制約がある。
入口に採掘マップがあり、空き地の採掘権を購入して採掘に向かう。採掘権購入といっても採掘者同士がかち合わない様にするためだけのもので帰りには返却される。前回に採れたかの情報もあるため、それに隣接するエリアが人気となる。
我々は採掘で生計を立てているわけではないので、人気のないエリアを採掘体験してみることにした。
と、言うのは嘘で。実はアリーに頼んで土の精霊から穴場情報を得ている。含有率の高いオリハルコン鉱石とミスリル鉱石が隠れているエリアの採掘権を買った。
ノーム族は加護を受けているとは言え加護が弱いため。大まかな情報しか得られないらしく希少素材はわからない様で、鉄や銅が主な採掘対象だ。
メイン通路は照明があるが採掘道には無い。ここでもアリーに明かりを頼んだ。役に立つ仲間たち。
採掘道具は持っていないので、ドラファに頼んでミニブレスで穴を広げていく。
そして、鉱石をゲットである、場所がわかっているのは大きなアドバンテージだ。こうして大量の希少鉱石を採掘出来た。
ズルも出来るが、ここは正直に申請する。現物の1割が税だ。
現物でも買い取りでも可能だ。職員に登録初日で採掘した量に驚愕していた。
現物の場合は、坑道エリアを出て地下都市で売ることになる。今回は希少鉱石で大量と言ってもしれているし、アイテムボックスに入れるので問題ないが、大抵の人は鉱石を持ち歩くわけにはいかず換金している。
後でドラファに頼んで鉱石の製錬をしてみよう。ポーケに溶かし出してもらってもいいかなぁ。
実は宝石類もいくつかゲット出来た。これらでなにか作って従魔たちにプレゼントしようかな。




