46.帝都に向かう(7) ダークエルフの里
昼頃、里に訪問者が来た。
訪問者は、ダークエルフの使者だった。
里の中へは俺のみ案内するとの事。里の入口まではパーティで移動し、他のメンバーは柵の外で待機してもらうことにする。
里までは馬車の通常速度で3時間ぐらいかかった、本当に近くだ。
道すがら話を聞いてみると。歴史的にダークエルフはエルフよりも差別の対象になりやすく、依頼人里離れて暮らす様になったという。エルフの里の奥に隠れて暮らす感じだ。現在では存在自体が希少になり、最悪売買の対象になる可能性が高く、より閉鎖的になっていったらしい。
今回、俺が呼ばれたのは、里の長に神託が降りて『エルフの里に滞在してている人族に会え』ということで、使者に指名されて決死の覚悟で来たらしいが、エルフの里にも受け入れられている温厚な者達だったのでよかったと言っていた。
なにか彼らの力になれたら良いな。
里自体はエルフの里とあまり大差のないものだった。見た目では住んでいる者の色調が少し異なるだけで他の違いはわからなかった。
里に招き入れられ、長と向かい合った
「ノルワルティ王国のロイといいます」
「ダークエルフの里の長、イルだ、今回はよく来てくださった。昨日夜の女神様から神託を得て今回の面会となった」
「こちらこそお招きいただき光栄です」
挨拶が終わると、特に議題があるわけではないので所謂雑談となる。
この里でも、食糧不足が発生していたため、エルフの里と同じく倉庫を一杯にしていくことにする。これだけでも来た甲斐がある。ひょっとして女神様は此処らへんを配慮していたのだろう、優しい。
あまり何度も訪問するのは気が引けたため、女神教の教会はこっそり作ってしまった。女神像の地味なご利益はとても喜ばれた。寒い冬には、女神様の株急上昇だな。信仰心が神の力に成るらしいので、女神様の力は増すことだろう。女神様の力が増せばこの世への干渉力が上がり、色々なことが良い方向に向かう、好循環になるだろう。『女神教は世界を救う』と言っても過言ではないだろう。
今回の訪問を期に、ダークエルフから外の世界を見るために人を1名派遣したいという事になった。
いきなり大丈夫だろうか?
エルフ玉を使用して普通のエルフになって行動することと、安全のためティムを条件に承諾した。バーティーメンバーではなく、同行者としてだけど。同行者は長の娘アウラだ。
「ティム! 名前は『アウラ』のまま」
これで、従魔では無く『契約』と同等となった、あっ、なら契約を使えば良かった。
まあ、動向に関しては居場所もわかるし、通信もできるからいいか。
ダークエルフの里とは今後協力関係を持つ事を約束した。
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「ところで、何か面白い呪い落ちてないかなあ」
恒例のアホな質問、
そして、予想通り
「あるぞ、此処では役に立たないが『ダークエルフになる呪い』」
とりあえずもらっておこう。
『ダークエルフを差別する者はダークエルフにしてしまうぞって。』
使える! 人を蔑む人は蔑まれる対象になってみれば、己の醜悪さが理解できるのではないだろうか。
いつかやってみたい。ダークエルフを差別するバカ貴族とかをダークエルフにしてしまいたい。
そして逆にダークエルフ株が上がり、我よ我よと、ダークエルフに成たがる人が増え、呪い屋本舗が繁盛する姿を見たいものだ。
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長の家に泊まることを進められたが、招かれたとは言え、閉鎖的な里内での批判の元と成りかねないこと配慮し、断り里の外で待つ馬車に戻った。
翌朝、別れの挨拶を終え、アウラを伴いエルフの里に戻った




