24.魔王国
イラワンデ共和国の後処理が終わり旅を続けける事になった。
そうだ、近くまで来たので、魔王国に寄っていこうかな、
ここからは内海を船で1日の距離だ。
ノルワルティ国の処理は帰ってからにしよう
魔王には従魔通信で訪問を連絡しておこう。
ええっと、「国賓として迎えます」だそうだ
船を降りてから、魔王城まではパレードだった。気疲れする。やめてほしい。
パレードの途中で、乱入者があった
「兄を返せぇ〜、こんなチンケな野郎に負けたのかぁ〜」
ぺちっ
護衛のドラファが、戸惑いなく弾いた。
どどーん!
近くの山まで飛ばされていた。大丈夫だよねぇ、魔族は頑丈だから。
「えっと。俺に負けたわけじゃなく、このきれいで可愛い小鳥のキングに負けたんだけどね」
「あの一番弱そうな小鳥に負けたのかぁ?我々はぁ〜」
違います。こいつ最強ですよー。
キングは胸を張り、首を上下に動かした。
あっ、ここでペリット吐き出さないでね。ぴゅーも無しでね。
「申し訳ありませんーー」
マオ平謝り
「大丈夫だよ、そりゃ恨みもあるよね」
公衆の前で力の片鱗を見せつけられただけでも良しとするか。
万人に支持されるなんて妄想は抱いていない。
「ついでに言うと、ドラゴンの里とも友誼を結んだ。イラワンデ共和国は粛清した
個人的には別として国としては我々女神教とウルス領を支持してほしい」
四天王を周りに護衛として配置して、魔王城までパレードを続けた。
宴だ、ただ、綺麗どころを揃えたらしいのだが、趣味に合わない。
大丈夫だ、高望みはしていない
オークダンスとか、オーガダンスとか勘弁してほしい。
けど、ここは大人の対応。楽しんでいる振りをした。従魔たちは楽しそうだからいいかな
あっ、だけど猫族ダンスは可愛かった。
「ところでマオ、魔王国には何か良い呪いは落ちていないか?」
また、アホな質問の仕方をしてしまった。
「いくつかありますが、『勇者の呪い』とか」
あっ、勇者軍を全滅させたやつか。凶悪な呪いだけど、もう勇者は居ないから必要ないか。
「あと、『魅惑の呪い』とか」
あっ、それ売れそう、問題はありそうだけど。ちょーだい
魅了はわりとあるけど、周りから見ててわかりやすいから対処されやすい。魅惑は割とバレにくい。
おっと、悪用前提はいけない。
その夜、与えられた寝室でベッドに潜り込んでいたら。侵入者があった。
マオだった。
裸で。。。。
「お前、女だったのか!?」
「お国のために」
「俺には婚約者が居るからだめだよ」
「そこをなんとか。魔王国では一夫多妻制」
「今でも、大切な仲間だから。魔王国をどうこうするつもりは無いよ
今まで通りやっていけば良い。ただ我々の後ろ盾になってくれれば良い。」
「魔王に不信感を持つものが増えている、もっと力を示さないといけない。
そのためには強い力とのつながりが必要。主は強いけど遠くに居て抑止力になりにくい」
「わかった、力を求めるために力が必要ってことだね。
今日は遅い、明日相談しよう。今日は帰ってくれ」
「うん」
すごすごと帰っていく。もう、そういうノリはいらないんだよ。テンプレだけど
いつでも直ぐに来られるのは黙っておこう。便利に使われそうだ。
翌朝。朝食後。
魔王が力を増すため広く意見を求める
「マオ、なんかない」
「昨日試した」
「聞いた俺が馬鹿だった」
「ドラファはなんか良い考えないかなぁ?」
〈魔王国の山の奥の遺跡に邪竜が封印されている、仲間に引き込めれば力になる〉
「そいつ言う事聞く?」
〈まさか〉
「だよね、邪が着いているし、きっと天邪鬼だ」
〈違う、天邪竜だ〉
「だよね、よし、マオ、そいつを仲間にしよう」




