11.ギルド
「という事で、婚約成立って事で」
「いやいやいや、急すぎるでしょう、本人の意志もあるし」
そんな展開は想定していなかったので戸惑ってしまった
ーー婚約了承を推奨。できれば即結婚!
なんでなんで
ーーあなたは女神教を設立する計画なんですよね、そうすると全国を巡ることになります。
そして悪目立ちして、現教会とか、悪玉王女に目をつけられるようになります。
その結果、取り込みまたは排除の対象なります。その場合の後ろ盾は必要になります。
人柄もよくそこそこ地位の高い伯爵家は魅力です。
下手に公爵とか侯爵だと逆に板挟みの立場に追い込まれます。
でも迷惑かからない?
ーー大丈夫です。
昨日、「娘が連れてくる者をその伴侶となせ」と愛の女神様から伯爵に天啓が降りました。
逆らえません。
教会とか、悪玉王女の方に天啓降ろせよ、もう
ーー「あんなやつに天啓なんてもったいないから嫌です。」 って言ってます。
さいですか。
「前向きに考えさせていただきます。
でも、やりたいこと多々あるのでご配慮下さい」
なんか、嫁探しのミッションは必要なくなったみたい
「では、婿殿、以降本屋敷に滞在すると良い」
とりあえず部屋をもらい、自由に使っていいとのこと
美人妻と衣食住が一気に満たされてしまった。
でも、ギルド登録とか仕事探しとかは予定通りこなしていこうと思う。
あっ! 肝心のラーシィはどうなの
ーー全く問題ないそうです。むしろ楽しそうと喜んでいます。
いいのか?
まあ未公表だけど主神の妻なんて以上のものは無いよね。
面倒事は増えるかもしれないけどね。
いっそのこと聖母さんになってもらおうかな。
ーー了承。ラーシィを聖母に認定。ステータスの更新を行いました。
なにしてんの、冗談も言えないよ、まったく
気を取り直して、街の案内とギルドの紹介を頼むかな。
という事で、ラーシィに手を引かれて冒険者ギルドへ来ました。
「えっ商業ギルドに行きたいんだけど」
「申し訳ありません、お強いので、てっきり冒険者ギルドかと」
「でもまあついでに知り合いの娘達をギルド登録してもらおうかな」
シー、ドラファ、ポーケ 人気のないところで部屋から出て、冒険者ギルドに入ってきて。
「あのー 知り合いとは?」
「あっ、ちょうど来たみたい
森を抜ける途中で知り合って、お世話になった人たちだよ
複数ギルドに所属可能なら俺も登録しておくかな」
当然事前に人として皆のステータスをごまかしておいたので、登録トラブルテンプレもなく
全員登録出来ました。
同時にパーティ登録、パーティー名は「女神教」
教団?設立出来たっぽい?
あと従魔として、キングとフェンは従魔登録っと、登録証としてキングは足環、フェンは首輪。
総勢七名、主神、聖母、ドラゴン、フェンリル、ケットシー、カワセミ、スライム
人類は一人だけ、変なメンバー構成だな。
これ、無敵のパーティかも。これだけで気軽に国家をいくつか潰せそう。やらないけど。




