作戦と方針
今回は短めで。
8/13大幅書き足ししました。
阿修羅、メシル、恋、クツキの4人はグラディウスのリランチの一つの机についていた。
「はぁー落ち着かないな。」
さきほどINしたばかりの阿修羅は他の3人がリランチに集まっているというメッセージを見てすぐにリランチに向かった。するとそこには3人のプレイヤーが1つの机に座っており、そのほかの席についているプレイヤーはその光景を物珍しそうに見ている。阿修羅はそこにいくことに躊躇いを感じまずそこから脱却を試みたところ恋に見つかり、そこに座ることを余儀なくされたということである。
いつもの3人なら割と常連のためこう見られることはないのだが今回は違う。長らく身を潜め、ここグラディウスはもちろんのこと、そのほかの町という町に姿を見せなかった『白巫女』クツキが席に座っている。
「仕方ないわよ。今回はクツキがいるしね。」
そういってメシルはクツキに向かって微笑む。するとクツキはどこか申し訳なさそうに微笑む。
「まぁタナトスアリアの対策を練ろう。」
そういい、阿修羅は話を変える
「そうね。ならクツキにタナトスアリアのことを教えてもらいましょう。」
そうクツキに向かって言う。
「わかった....でも大分前のverのことだから....」
そういってクツキは説明をする。
前のverのまま、つまりコントロール結成時のままの仕様ならば現メンバーでも過剰戦力だということ。
気をつけるのはタナトスアリアの体力ゲージを10%以下にすると即死属性のスキル「死の息吹」を使ってくるということ。しかしそれだけなら何の問題もない。阿修羅は全身防具アーティファクト「死のローブ」、メシルと恋はそれぞれ指輪と籠手に即死無効効果を強化によって付加している。クツキに関しては二つ名「白巫女」の特性によって即死、闇属性は無効、さらに聖属性も半減となっている。
問題は「死の息吹」には即死以外に腐食属性が付加されていることである。腐食属性はプレイヤーの中では最も厄介がられている属性の1つである。理由はその効果、そして現状無効化する装備がないということである。
腐食ステートを受けると全能力が半減してしまう。さらに秒間ダメージがあり、そのダメージがじわじわと体力を奪う。そのため腐食ステートになるたびに回復役のところに戻る必要がある。
「腐食か。食らったことがないな。」
いままでギルドと無関係であった阿修羅は腐食属性を食らったことがない。現状、腐食スキルを使う敵はギルド作成のために討伐必須のタナトスアリア、そしてギルド内で行われるギルドクエストによって出現するネクロマンサーのみである。
「とりあえず近接アタッカーは阿修羅と恋、遠距離アタッカーは私、回復補助役はクツキで行きましょう。死の息吹に当たったらクツキのところへいけば問題ないわね。」
「よし。んじゃこれから作るギルドの方針を発表するか。」
そういって阿修羅はカードを取り出しそれをクツキに渡す。
「これは...」
クツキはそのカードを見て驚く。
そのカードには『アスクレピオスの杖』とかかれていた。
「このギルドの最初目標は、神話級の装備を集めることだ。」
そう阿修羅は宣言した。
「阿修羅、神話級の装備揃えるってどういうことなの?」
恋はいつもどおりピザを頼んで、おそらく阿修羅以外のメンバー全員が思っていることを聞いた。
「簡単に言い過ぎたな。クエスト『異界の導』の達成するのに必須なもの。それが神話級の武器というわけだ。」
阿修羅はそういって全員の顔を見回す。この世界の分身は現実世界の姿が元になってできている。変わっているのは髪や目の色であろう。それにもかかわらず大人っぽく、その姿は妖艶とも言い換えられるであろうメシル。メシルとは反対にまだ子供っぽさ残る顔立ちの恋。終始無表情であるが、どこかあどけなく、保護欲をそそられるクツキ。そのだれもが魅力的に見える。
分身が現実世界を元にしていてもなお、個人が断定されないのは、ゲームのシステムに認識阻害が組み込まれているというのは、周知の事実である。
「異界の導って、あのWonderLandの連中が手も足もでなかったって言う?」
メシルは驚きながら尋ねる。しかし少しその言葉には語弊があった。
「手も足も出なかったというよりも調と桜の攻撃以外ではダメージを与えられなかったというわけだ。」
調と桜、ギルド:WonderLandのギルド長、副ギルド長であり、双子の姉妹というのは交友関係のあるプレイヤーはもちろん、たまにBBS情報板でも話題になったりする。その二人は神話級の武器を愛用していることとタナトスオンライン屈指のギルドであるWonderLandのトップであることで、阿修羅よりも名の知られているプレイヤーでもあった。
「...あの双子...だから神話級...」
クツキはつぶやく、その声はかなり小さかったが、クツキの声はやけに通るため全員の
耳に届いた。
「そういうわけだ。神話級のクエストは手ごわいがソロクエストなら俺でもどうにかクリアできるレベルだ。」
そういってさきほど出した黒いカードを指に挟んでみせる。
「ということはソロクエストはもうないってこと?」
恋は結論をいう。
「そういうことだ。神話級のソロクエストは今現状受注できる4つはすべて完遂されている。ただPTクエストはまだ1つも完遂されていないからそこを狙っていこうと思う。」
PTクエストとは6人以下のメンバーでPTを組み、特殊マップで行うクエストである。特殊マップはダンジョンのようなものがい一般的だ。そこはPTクエストというだけあって、大型モンスターの巣窟となっている。
大型モンスターとはプレイヤーがモンスターを勝手に分類したものの一番上のカテゴリであり。小型、中型、大型の順に巨大になり、討伐難易度は比べ物にならないほど高くなる。小型や中型ならばソロでの討伐が一般的であるが大型モンスターの場合はソロの討伐はそうとうのLV差がなければデッド判定を受けることとなってしまう。
このゲームにおけるデッド判定によるペナルティはアイテムのランダムドロップと、装備の耐久度の大幅低下であるため、耐久度が低下している状態でデッド判定を受け、装備品ロストなんてことはプレイヤー誰しも体験したことのあることであろう。
「ふーん。まぁいいわ。このメンバーならどうにかなるかもね。」
そのメシルの言葉で阿修羅は自分の提案が受け入れられたことを確信しやや安心したのであった。
二つ名(取得者)能力
首切り(阿修羅)モンスター、プレイヤー関係なく首への攻撃与ダメージ+200~400パーセント
奔雷(恋)雷属性付加攻撃時ダメージ+50パーセント。常時スピード付加+50パーセント。雷属性被ダメージ-50パーセント
雹導雹属性魔法のみ使用可能。雹属性魔法与ダメージ+100パーセント。詠唱-50パーセント。雹属性被ダメージ-50パーセント
白巫女即死、闇属性無効、聖属性被ダメージ-50パーセント。