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技巧の鎧  作者: 打首塚畜生道
第二 
2/2

いつか、そこにいた私。

おなかは空かない。くるしさはない。ただひたすらになにもなく、嫌なことは、腕についたなにかがわたしを離してくれないことくらい。

「アンタ、なんで〝クサリ〟なんか付けられてんだ?」

〝クサリ〟?腕のこれって クサリって言うの?

「そんなことも知らないのか?それとも忘れちまったのか?哀れだねアンタ…まぁ、話せるだけマシか」

まって?どこに行くの?あなたになにかしてしまったの?

みんなはわたしにいつも話しかけない。見られることすらない時もある。

このクサリのせい?みんなにはなくて わたしにはあるから?

誰かに話しかけられたら、またしばらくわたしだけになる。すぐに誰かが来たことはない。

みんなには付いてた時があったのかな わたしのもいつか取れる時が来るの?

取れたら、みんなみたいにここ以外の場所にも行けるようになるのかな

そうなったらいろんなところに行きたいな ここはどこまで続いてるのかな

あ、でも気を付けないと。前に赤いのをいっぱい出した子みたいに、動けなくなっちゃうかも。

あの子しばらくたったらバラバラになっていなくなっちゃった

話しかけても喋ってくれなかったな

わたし、あの時みたいになにかしちゃったかな。

動かなくなった子と一緒にいた子はなにかわたしに喋った後、

大きな声出しながら走ってどこかに行っちゃったし。

また誰か 来てくれるかな 今度はおはなし してくれるかな

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