第9話 街道での出会い1
第一章
第9話 街道での出会い
夢月が街道の側で朝飯のパンを食べているとこちらに向かってくる馬車と騎馬がいた。
夜が明けたから移動を開始した一団だろうと夢月は思った。
騎馬の一人がこちらに気づいたのだろう後ろに続く者達を止めるとその中の3騎が自分の方にやってきた。
その間も昨日から腹に何も入れていなかった夢月ははじめに出したパンだけではたらず追加で《創造・創生》を使って出してパク付きながらその様子を確認していた。
《全魔眼》の鑑定詳細の魔眼を使い自分に害があるかを確認した。
馬車の所有者はレミリア王国クロスフィア辺境伯家所有のもので、乗っているのは辺境伯家次女のシルビィア·クロスフィア嬢とレミリア王国第4王女ルシル·レミリア王女それから護衛兼メイドらしいクロエ嬢だけだ。
付き従っている騎馬は十二騎で全ての騎馬隊の人間がこちらを警戒しているようだった。
こちらに向かってきたうちの真ん中の騎馬の一人がといかけてきた。
「貴様は何者だ、ここで何をしている!」
口の中にパンを含んでいるためすぐには答えられない。そんな自分を見ていらだったのか、
「さっさと答えろ。でなければ我らに害ある者として排除する!」
なんて言いながら剣を抜き剣先を向けてきた。
「人が飯食ってるところに急にこっちに来て誰何して来た上にすぐ答えられないからと抜剣しながら排除するとか、何盗賊かなにかかお前ら。 まぁ答えてやるからよく聞けよ。俺は俺、誰がどう見てもパンを食べている。以上だお分かり?わかったらどっか行け飯を食う至福のひとときの邪魔だ! 」
そう夢月はいうとさっさとどっか行けとばかりに睨むとまたパンを食べはじめた。
そんな夢月の態度が気に食わないのかなんか怒りながら馬から降りると近づいて来ていきなり切るつけてきた。
夢月はとっさに反応できなかったものの自分の体を見て感嘆した。
HP∞に違わず、服は切れても生身の身体にはかすり傷ほどの傷もなかった。それに痛みすらなかったのだからすごいとしか言えない。
斬りつけたてきたそいつは何がなんだかわからなくなっていた。斬りつけたはずが何もなかったの様にこの者はパンを食べているのだ。
夢月は飯の邪魔はされるし、なんともなかったけど斬りかかられていらついていた。
なのでこの集団で偉いやつが乗ってる馬車に文句をつけに行くことにした。
騎馬の一人が切りつけたのを確認したのだろう馬車の近くにいた騎馬のうちの三人がこちらに向かって来ていた。