第二話 友人と
第一章
第2話 友人と
何時ものように始業チャイムが鳴る十分前に登校し、モフモフな動物とロリ生徒達を眺めて弛んだ顔をそのままに教室の扉をあけた。
その瞬間、教室の男子生徒の大半からは冷たい目を頂戴する。|女子生徒少数からは侮蔑の視線を向けられる。
学校中からモフモフ好きな上にロリコンだというのは割と周知の事実なので、はじめは肩身の狭い思いをしていたが今ではきにならなくなっている。
「おはよ~十夜。今日もあいも変わらずキモいほど顔が蕩けてんな」
「はようさん、竜也。天使な少女みて蕩けんのは、しょうがないだろ!すべての少女に謝れ、嫌土下座して謝れよ。」
こいつは、河野竜也。高一からの友達で、俺とは反対で年下ではなく三十位のグラマスな女性がストライクゾーンで話題はいつもその辺のことばかりだ。
まぁ、違うからこそ気が合うのかみしれないが。
「皆、おはよ~!」
扉を開けてから割と良く透る声でクラスの皆に挨拶したのは、クラスで男子生徒の憧れ且つ高嶺の花である九曜茜だ。
「九重くん、おはよ!」
「おはよう、茜さん。朝からテンション高いね」
この茜とは、いわゆる幼馴染の腐れ縁で産まれてからこれまで、結構時間をともにしている。
家が隣同士なうえ、なんの冗談か知らんが茜とうちの両親は高校生の頃からの付き合いだそうだ。
「うん、楽しかったゴールデンウィーク終わっちゃたけどみんなとまた一緒だからね!」
「よかったなまた会えて、でも彼氏もいないに楽しかったのかゴールデンウィーク?」
「うわ、ヒドイ。河野くん今の聴いた、九重くんがいじめてくる!」
「(あ、忘れられてるのかと……)大丈夫照れ隠しだよ」キッ!
竜也は高校受験の頃から塾で一目惚れして他の受ける予定だった高校からうちの高校に変えたのだとか。だから、茜と二人で話しはじめると睨んでくるのだ。 三十位がストライクゾーンで茜に一目惚れとは、幅が広いと言うか見境がないのかまようところだ。
キーンコーンカーンコーン……♪
予鈴が鳴ると「じゃ、また」とそれぞれの席に戻っていった。
茜は少し不満げだったが、すぐ治るだろうと放置した。