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砲雷撃戦

         第 7 章昴

  -Warwolf ブリッジ -

 「先制攻撃を放つ!魚雷発射管開け !! 」

 左右3門づつの発射管開放。

 「艦長、この座標では当たりませんよ……」

 「構わん!……光子魚雷、撃ぇ !! 」

 6線の光が放出。

 「回頭、機関全速取舵 20 !」

 「敵艦反応、4隻突出します!」

 「主砲用意!……撃ぇ !! 」

 全9門の反中間子砲が吠吼。一瞬艦内の照明が暗くなる。

  「着弾確認、2隻小破!」

  ディスプレイにも敵艦の発光が確認された。

 「敵艦作戦行動に支障なし!エネルギー反応増大、主砲と思われます !! 」

 「シールド展開!面舵 40 、先の航路に戻せ !! 」

  Warwolf が回頭。

 しかし、相手も軸線を合わせるように回頭、主砲が一斉に吠えたてた。

 「来ます! 15% が直撃コース !! 」

 「対衝撃体勢 !! 」

 直後、後部より突き上げるような衝撃が襲う。

  「左舷副砲直撃!損傷軽微!」

  すると突然、ディスプレイに巨大な火球が複数発生。

 「光子魚雷直撃 !! 」

 「よっしゃぁ!」

 初めからそれが狙いであった。

 「3隻轟沈!隊列乱れました」

 「今だ!全速前進、敵の懐に斬り込む !! 」



     - 格納庫 -

 「早く消せ!燃料ラインに燃え移るぞ !! 」

 東山の怒号に後押しされ、科学消火液放出。敵艦主砲直撃の影響で出火した壁面が見る見る鎮火した。

 「鎮火確認!」

 「よっしゃ、艦載機整備急げ!」

 「おぉ!」

 整備班がホース投げ捨て艦載機に取り付いた。

 東山は Wyvern へ足を向ける……が、不意と立ち止まる。

 「おぅ、来たか」

 呆然と立ち尽くす涼介と香織。整備班の勢いに圧倒されていた。

 「すごいですね……」

 やっとそれだけ口にした涼介に、東山は鼻で笑ってみせた。

 「なんの。昔2年研修で乗った自衛隊の海防艦はこんなもんじゃねぇぜ」

 東山は無器用に片目をつむる。

 「2人は Wyvern に乗んな。 Valkyrie も搭載した」

 「え…… Wyvern は大気圏用じゃないんですか?」

 香織の疑問に、東山は人指し指を左右した。

 「補強は完璧、エンジンもここの艦載機バラして組み込んだ。問題があるようなら、それはトマスの旦那の腕だな」

 マッドエンジニア東山、ここに極まれり……。

「そいつぁ聞き捨てならねぇな」

 髭面のトマス・フリードが東山の背後に現れた。

 「シュミレーションは済んだか?」

 「任せな。0G機動くらい、3分でマスター出来るぜ」

 「こっちも用意出来たぜ」

 声を掛けてきたのはシンと……。

 「……あ!」

 思わず香織は声を上げた。

 「よっ」

 シンの後に続く4人……Tiger 達遊撃隊だ。

 「あの……吉井さん達、監禁されてたんじゃ……」

 「昨日の敵は今日の友って言うだろ」

 「味方、敵、味方、と随分忙しいんですね」

 香織は嫌悪明らさまな視線で、ふと妙な色を見る。吉井達の顔面の一部がやけに赤黒い。これは痣だ。

 シンがにやりと笑う。

 ……やったな。

 「そう言うなよ。侵略者に一矢報いたい気持は同じだろ。心配するな、俺達はシンと出る」

 シンはウィンク一つ送る。

 「艦隊へ飛び込み白兵戦やらかす。本拠地は2人に譲る」

 シンは涼介と香織に微笑んだ。

 「俺達じゃ只の足手まといだ。頼んだぜ」

 差し出されたシンの手を、涼介は強く握り返した。

 「おぅ、搭乗員はとっとと乗っちまえ!そろそろ時間だ」

 格納庫内に甲高い金属音のベルが鳴り響く。

 『艦載機搭乗員へ。本艦はこれより敵艦至近へ突入する。突撃準備急げ!尚、 Wyvern 搭乗員は機内にて臨戦待機!』

 「おいでなすった」

 シンは身を翻して艦載機へ。

 「お2人さん、俺達も行くぜ」

 トマスに引率され、涼介と香織も Wyvern に向かった。

 「香織ちゃんに涼介よぉ」

 二人は東山の声に足を止めた。

 「戻ってこいよ」

 「はい!」

 小走りにトマスへ追い付く二人の背中を、東山はやり切れない思いで見送った。

 ……若いのが先に死んじゃいけねぇよ。

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