助手・ユラ・アーシニア
「ユラ~。お願いがあるんだけど・・・」
「今度はなんですか?」
「えっとね・・・・」
ノエルは、ユラにとってきて欲しいものを伝えていく。ユラは、それらを聞いて溜め息をついてから
「分かりました。すぐに、とってきます。」
と言って、部屋を出ようとした。が、何か思い出したようにクローリドに向き直った。
「そうだ。クローリドさん、ノアーラさんから伝言をもらってます。〝今から、行く〟だそうです。」
「分かった。ありがとう。」
それではっと、一礼をして部屋を出て行った。
彼女は、<処刑人>NO.4 助手・ユラ・アーシニア。ノエルの助手として働いている。
ユラは、どこか抜けているノエルをフォローするのが主な仕事だ。普段は、ノエルの喫茶店でチーフとして働いている。
「なにをお願いしたんだ?」
「ひ・み・つ♪」
楽しそうにノエルは言った。クローリドは溜め息をついて、携帯端末を見下ろした。
コンコンッと控えめに扉を叩く音が聞こえた。
「入っていいよ。」
クローリドが静かな声で言うと、扉が開いた。
そこには、純白の白衣を着た女の人がいた。手には銀色のトランクを持っている。
彼女はクローリドとノエルを見ると、ニッコリと笑った。
「久しぶりだね。二人とも。」