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ゆらぎ、襲来

急いで家に帰るとタツキにメールする。

『今帰ったよ!』

少し経ってタツキから返信がある。

『すぐ行くよ』


しばらく経ってタツキはやって来た。

「なんか急かしちゃったみたいで、ごめんね」

「ううん、ちょうど帰るとこだったから」

「終電逃しちゃったんだ?」

「うん、ちょっと飲み過ぎちゃってさー」

誤魔化す心が痛む。

「さやかちゃんとせせらぎさんって、ホントに仲がいいよね!」

「う、うん、まあね…」

「今度は俺も参加してみたいなー」

「参加、い、いいんじゃない?」

「ゆらぎもいれば完璧なオフ会できたのにね」

「そ、そうだね」


家に来たのは特に深い意味はなかったらしい。

いつもは私がタツキのところに行くのに、なんだか奇妙な感じすらするのは、昨日の自分の行いのせいだろう。


「せせらぎからまた防具もらっちゃって」

「いいなぁ、最近俺も防御か攻撃かそろそろ決めないとなぁと思ってるんだけど……」

「けど?」

「攻撃にしてさやかちゃんと一緒に戦いたいけど、せせらぎさんがいるから、なんかお呼びでないって感じがして……」

「そんなことないよ!火力は強い方がいいし!」

「うーん……」

悩むタツキの気持ちもわかる。

せせらぎの火力は強く、私なんていなくてもいいのかなという感じすら漂う。


「それにしても、今日のさやかちゃんは匂いが違うね」

ドキッとする。

「ネカフェのシャンプー使ったからなのかな?」

「た、た、た、多分そう」

「いつもの匂いの方が好きだなぁ」

まさか、ラブホに行きましたなんて、何もなかったにせよ言えない。

顔が赤くなってくるのが感覚でわかる。

「あれ?顔が赤いよ?熱があるのかな?」

おでことおでこをくっつけるタツキ。

「違う、違うよ!気にしないで……」

「そう?大丈夫ならいいけど。あれっ、もうこんな時間?俺バイト行ってくる!」

なんとかその場をしのいだ私だった。



ゆらぎからメールが来る。

珍しい、なにかあったのかなと思ってメールを開く。

『今週末に上京することにした。よければみんなと集まりたい』

今週末って急だなと思いながらも、

『みんなに連絡取ってみるね』

と返信した。


みなもは大喜びだった。

みなもはいつもクールなゆらぎに憧れていたから。

せせらぎも仕事をやっつけとく!といい返事。

近所の居酒屋でいいかなぁと、グルメマップで確認する。


ここがいいや!と決めたのは以前タツキと二人で食べに行った居酒屋。


みなもは未成年だけど、言わなきゃわざわざ聞いてこないでしょ、と思う。

早くこいこい週末〜♪


みんなが楽しみにしていた。



当日、私が駅まで迎えに行くことになり、バスに乗る。

タツキはバイトなので、後から合流することになった。

ゆらぎとメールのやり取りをしながら待つ。


来た。


この電車のはずだ。

『今日は黒で決めてるから』

と事前のメールで聞いていた。


と、一人の女の子が通りすぎる。

黒のゴスロリで、お人形のように可愛い女の子だ。

行き交う人もみんなが振り返る。


ゆらぎらしき人物は降りてこなかった。

時間間違えたかな……


すると、メールが入る。

『駅についた。改札の前にいる』

あれ?もう着いてる……見逃したかな?

と思い改札へ向かう。

さっきの黒のゴスロリの子が立っている。

他に立ち止まっている人はいない。

『改札に来たけど、どの辺りかな?』

すると目の前の少女が携帯を見る。

『改札を出てすぐの柱のところにいる』

柱にいるのはゴスロリ少女。

まさか……と思いつつ、少女に尋ねる。

「ゆらぎ……さん?」

「はい、もしかするとさやかちゃん?」

やっぱり!!

ゴスロリ少女はゆらぎだった。


まるで人形のように、小さな口、大きな目。

これがゆらぎ……

「さやかちゃん?どうしたの?」

「い、いや、思ってるのとだいぶイメージが違うなと思って」

「どんなイメージだったかは後で聞こう。とりあえず行くか」

しゃべりと見た目が合っていない……けれど、しゃべりはまさしくゆらぎそのものだった。

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