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せせらぎ

ガンズグロウのチームメイトが一人増えた。


せせらぎという男の子だ。

男の子、なのか、男なのかはまだわからないけど、元気のいい人だ。

攻撃特化なので、主に私と組んで動くことになる。

私はタツキ以外の誰かと組んだことがないので、少し緊張する。


しかし、緊張もほぐれるほど、せせらぎは優しく親切で、なにより強かった。

元々は別のチームで組んでいたらしいのだが、都合が悪く、そのチームを抜けて一時期うろうろしていたらしい。


都合が悪い……おおかたそういう時はけんか別れが多い。

でも、せせらぎはそんなけんかなどもしないような優しい印象だ。

ホントに何か都合が合わなくなっただけだろう、と思った。


チームの要になるゆらぎもずいぶんなついた様子だし、みなももタツキも歓迎していた。


私は何か引っ掛かるところがあり、両手をあげて喜びはできなかった。


何がと言われると困るのだが、女の勘ってやつか


しかし、プレイ中は違和感なくプレイに熱中できた。

せせらぎのフォローもあってか、最近のボス撃退率はかなりあがった。


一番喜んだのは、ゆらぎだった。

『このチームを一番のチームにしてみせる!』

以前ゆらぎがそう言っていた、それに向かうにはもってこいだった。


来週は、ガンズグロウ初のイベントが控えている。

交流戦だ。

ガンズグロウ内のレベルが近いもの同士が集まって、試合をする。

一位から三位までのチームにはガンズグロウ内で使えるチケットの賞金と武器、防具などが与えられる名誉戦となる。


それに向けて今、みんなが一丸となり猛特訓となる。


エントリーはもう済んでいる。

あとは試合を臨むばかりだ。


試合までになんとかいい武器を手にいれたい私たちは、毎日時間がある限りプレイし続けた。

おかげで、いい武器を調合できた。


バイトに行ってもタツキと話すのはその話題ばかりだった。


『さやかちゃん、防具俺要らなくなるのがあるから、回そうか』

せせらぎが言ってきた。

これはありがたい。

せせらぎの方がレベルがかなり上なので、使用している防具もよいものを使っていた。

『ありがとうございます!せせらぎさんみたいに早く強くなりたいです』

すると、せせらぎが、

『じゃあ教えようか?』

と言い出した。

話を聞くと、せせらぎはどうも同じ県内に住んでいるらしく、直接会って習うことになった。


一人で会いに行くのは危険だからと、タツキがみなもをお供につけてくれた。

みなもも初のオフにわくわくしているらしく、チャットでもその話題ばかりだった。



当日。

タツキはバイトで抜けれないから、挨拶をよろしくと頼まれる。

遠方のゆらぎからは、オフ写メをよろしくと言われ、みなもといざ!出発した。


ガンズグロウのオフ会には数回参加しているが、みんなデブのキモヲタなのだろうと思っていると、駅に迎えに来たのは颯爽とした好青年だった。


「初めまして、さやかです」

「みなもです」

「いやいや、今日は楽しみで何も手につかなかったよ!さやかちゃんもみなもちゃんもよく来てくれたね!駅から15分くらい歩くけど、大丈夫かな?」

「はい!大丈夫です!」

みなもと私は声を揃えた。


15分ほど歩くと、アパート街にきた。

「こっちこっち!」

せせらぎが前をどんどん歩いていく。

「ここだよー。」

着いたのは木造二階建てのアパートだった。

「ぼろっちぃけど、気にしないでね」

「お邪魔しまーす」

「お邪魔……します」


「飲み物なにがいい?一応一通り用意したんだけど」

「見てもいいですか?」

みなもは無邪気だ。

「僕、オレンジジュースいただきます!さやかちゃんは?」

さすがに初対面の人の冷蔵庫をのぞけるほど無邪気じゃないから……と自分に言い聞かせていたところなので、慌てて見に行った。

「私はコーラで」


乾杯しようという話になり、何に乾杯するか迷う。

「チーム・タツキに、かんぱーい!!」

ごきゅごきゅとみんなのんで、ぷはぁーっと息を吐き出した。

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