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シノビ  作者: 宵代 月乃
7/10

志乃は、よく働いた。洗濯女としてもだが、その忍としての能力は、佐助の想像以上に高かった。

といっても、一緒に仕事したことはないのだが、その能力はの高さは実績が物語っていた。


ある仕事を請け負った佐助は、今、『夢幻の華』と向かい合っていた。月明かりに照らされた彼女の髪は…雪のように白かった。細い腕、赤い唇、白い肌。

「猿飛佐助さん?こんにちは。」

彼女の声は、鈴のように玲瓏と鳴り響いた。

(…白い髪、か。目立つなー‥。やりにくいだろうに。キレー、だけどさ。)

「キミは?…ま、聞かなくても分かるけどね。」

「なら聞かなければいいのではないですか?」

珍しい切り返しに驚く。

「こういう挨拶って大事でしょ?」

「そうですか?」

「そうだよ。」

『夢幻の華』は、「じゃあ…」と呟きながら、

「私の名前は、『夢幻の華』です。以後、お見知りおきを。?でも、これは名前というのでしょうか?とりあえず、はい。どうぞよろしく。」

何ともおかしな自己紹介をした。

戦場で呑気にそんな会話をしていると、佐助はあることに気がついた。

(どっかで会ったことあるような…?なーんか聞き覚えのある口調。でも白い髪

の知り合いなんて居ないしなぁ…。)

ためしに聞いてみる。

「えっと、まさか会ったことあるかな?」

すると、『夢幻の華』は驚いたような声色で、

「まさか…。気づいてなかったんですか?」

と言うと、つかつかと歩みよってきた。

間近で見たその顔は。

「志・・・乃!?でも、目が…。」

志乃だった。その顔、口調、佇まいは志乃そのものだ。だが、目の色が違う。髪の色も。

志乃は…百合は、薄茶の髪に栗色の瞳だったはずだ。だが、この忍は、白い髪に。

(緑の、瞳…。)

まるで宝玉をはめ込んだようなそれに、佐助はしばし見入った。

「……佐助?」

志乃の問いかける声に我に返った佐助は、独り言のように言った。

「なんで、色、変わってんの。」

「髪も目もこっちが本物ですよ?百合のときは変幻してるんです。」

律儀に応えた志乃は、にっこり笑う。

「これが、私の本来の姿なんです。ちゃんと覚えてくださいよ?」



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