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第7話.変態戦隊(後編)

「まぁ見せ場も作ってやった事だし、サクッと殺っちゃおうか♪」


「そうねー悪は滅びてもらわないと」


「ちょーーーと待て!」


「何よ!」



私とリリスが身構えるとレッドは慌て手で制した。


「お前達、何かほら聞きたいことあるだろ?」


「別にー」


「無いわ」


「イヤだからさ…あなた達の目的は何に!みたいな感じの」


「別に」


「特に無い」


「ほら…えーとご趣味はみたいな」


「別に」


「無い、無い」


「頼みます聞いてください!」



レッドは泣きながら懇願してきた。


何か面白い奴♪


「…しょうがない、マカロ」


「うん、お・前・達・の・目・的・は・何・だ」



すっげー棒読み!


「そんなに聞きたいか?良かろう教えてやる」



急に態度を変えたレッド、余程嬉しかったらしい。


ちなみにイエローとブルーは私達のやり取りを横目にアドレス交換している。


…うわぁヤル気ねー!


「我らの目的はただ一つ!他人の金を横取りして楽しく暮らす」


レッドは拳を突き上げ高らかに宣言した。



「えい♪」


「ぐぎゃ〜!」


自分に酔いしれているレッドを背後から私とリリスのダブルキック♪


「リーダー!」


「大丈夫ですか?」


慌て駆け寄るブルーとイエロー。何故か仲良く手を繋いでいる…カップル誕生か?


「くっ…卑怯な、この悪党共め!」…盗賊団に言われたくない!


「我が正義の鉄槌受けてみよ!いくぞ!」


「スンマセン…リーダー、親が危篤なんで帰ります」


「なに〜!」


「私も自宅の方角から何やら不穏な空気が流れている気がしてきたんで、じゃあ♪」


ブルーとイエロー戦線離脱。


さっきまで倒れていた、パープルとピンクもいつの間にかいない。

残りはレッドただ一人。ちょい可哀想♪


「ふふふ…これで終わりと思うなよ!」


「まだやるの?」


「やめた方がいいですよ」


「甘いな!まだ奥の手がある」


そう叫ぶとレッドは懐からリモコンを取りだしボタンを押した。


それと同時に地面が割れて中から巨大なロボが出現した。


…でかっ!


そのロボは高さにしてお父さんが頑張って働いてコツコツ貯めたお金を頭金に、三十年ローンを組んだマイホーム四個分くらいの高さはある。

…お父さん定年まで頑張れ♪


「ハッハッハ!戦隊物といえばお約束どうだ参ったか!」


…何か物凄く悔しい!


「そろそろ終わりにしようか!ロボ殺っちゃって♪」


レッドは若干キャラが変わりながらロボに命令した。


ロボの目が怪しく光、ちょうど腹部のあたりから虹色に輝く光線が発射された。


虹色の光線は私達の遥か頭上を通り過ぎた。


その衝撃の余波は私達の所まで届き、立っていられない位の風が吹き抜けていく。


あっ!マカロ飛ばされてるし♪


暫く後、物凄い爆音が辺りに響きわたった。


「あっちの方角って確か…」


「フフフ…そうだなぁ街は跡形も無いだろう!」


「ちっ…報酬が!」


「何に言ってるんだよレニー!」


マカロとリリスの非難の声。


「次はお前達の番だ!ロボ殺っちゃって…ってアレ♪」



…ロボ倒れてるし!


実は先程の攻撃の衝撃で、そのまま仰向けに倒れちゃったみたい♪


ロボは暫くもがいていたが遂には動かなくなってしまった。


レッドはというと…既にいない!


うぬぬ…逃げ足だけは速い!


「…どうするのレニー?」


いつの間に復活したんだマカロ!


「レニーさんマズイですわ!」


確かにちょいまずいわね!街は…多分もう崩壊してるし、ロボ倒れるし、肝心の犯人は既に逃亡。



どうするレニー?このままでは牢屋行きは確実。レニー達はこの状況を打破できるのか?…次号『狂喜の看守〜脱獄大脱走』にて続く…




…終わんないつーの!

そんな次の回のネタなんて無い!


「…ちっ!」


『ちっ!』とか言うなー!


ドカッ!


「…ぐはっ!」


久し振りの鈍器攻撃でナレーション役死亡。


只今ナレーション代行Bでお送りしております♪


「レニー誰と話してるの?」


「気にしないで♪」


マカロが胡散臭そうな顔で此方を見ている。


…とりあえず


「埋めちゃおっか♪コイツ!」


私達はロボを埋め始めた。


流石に手では無理だったが都合よくマカロが『土砂噴出』という魔法を覚えていたので作業は楽だった。


この魔法、生活系に属する魔法で詠唱一つで多少の魔力があれば誰にでも使える。俗にいう生活密着型というやつ♪


マカロに何故こんな魔法覚えているか聞くと何となくの一点張り…怪しい!


…まぁ後で拷問でもして吐かせようっと♪


ようやくロボの姿は砂漠の砂で見えなくなり、そこは大きな丘になった。


後は…


「さぁ出発!次の街に行くよ♪」


「ちょっと…休ませて!」


「待ってレニー!いいのこれで?」


「大丈夫よリリ♪ほらっ置いてくよマカロ!」


私達は次の街に向かって歩き出した。


暫く後一つの噂が世界中に広がった。


砂漠にある街が一夜にして魔王に滅ばされたと…。


噂の震源は私だけどね♪


あれから行く街々でこの話しを流している。

とりあえずこれで魔王の仕業ということになった。ひと安心♪


さぁこれで心置き無く次の冒険にレッツゴー♪

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