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第6話.変態戦隊(前編)

久しぷりの執筆です♪

他の作品が完結したんで再開。…でも次回作は未定。

「暑い!暑い!暑い!暑――――い!」


「レニーちょっと、五月蝿いよ!こっちまで暑くなるよ」


「ほーっ♪マカロ君、言ってくれるね!君の身体中の血液無駄に全部搾り取りますか?」


「…すいません」


「分かればよろしい♪」


私の一言にマカロは素直になった。


「確かに暑いわね」



リリスも額の汗を拭いながら言った。


見渡す限り砂、砂、砂。ここは砂漠のど真ん中。


何でこんな所にいるかというと話しは少し前に戻る…。






「…はぁ?」


「だから、こうしてお願いしてるのです!」



老人は私達にひたすら頭を下げながら言った。


ここはレイウォース城から北に向かって最初に訪れる街イリダ。ここから先は広大な砂漠地帯。


旅人は必ずこの街で砂漠越えの準備をする為、この街は活気づいている。


この老人…この街ではそこそこ名の知れている行商。個人依頼の報酬も一般の相場と比べると格段にいい。



その依頼内容だが…。最近この近辺で盗賊団が旅人や行商、モンスターを見境なしに襲っているらしい。…まぁモンスターは別にいいが。


「私達に任せてください!」


「おぉ…引き受けてくれるのか!」


「…ちょっと、リリ!勝手に…」


「何言ってるの、レニー!困っている民を見過ごせるわけないでしょ!」


「うっ…」



流石に王女…私としてはサクサクっと魔王ぶっ飛ばして、『はい、サヨナラパターンで行こう作戦』の予定でいたが仕方無い。


「…分かった、引き受けるわ!」



こうして私達は盗賊退治に乗り出すことになった。


…こうなったらガッツリ礼金貰ってやる!


私は密かに決意した。


「たぶん、皆僕のこと忘れているよね」



マカロは一人ふて腐れていた。




街の酒場にて…


早速、情報収集♪


私達は盗賊団の目撃者探しの為に、いったん別れて聞き込みに回った。



…で話しをまとめると。



1.盗賊は5〜6人ぐらいの集団


2.全身特殊スーツみたいなので覆っている


3.何か異様にカラフル♪


4.砂漠の途中にある

オアシスに出現するらしい


5.鶏肉が苦手らしい



…変態コスプレ盗賊団か?しかも何で苦手な食べ物が分かる!


私は二人の話しを紙にメモしながら頭を抱えた。

…ツッコミ役が足りん!


「しょうが無い、まずはオアシスに行ってみましょ!近くに彼らのアジトが在るのかも知んないし」


「そうね!私も賛成だわレニー」


「僕の意見は…聞かないよね?」


「当然!」



私とリリの声がハモった。



嫌な予感がする。ゴタゴタに巻き込まれるのは目に見えているが、三人はオアシスに向かった。



…で結局何の準備もしないまま砂漠に旅立った、おバカさんな私達。


本気舐めてましたスンマセン砂漠さん!


もう遅いッスよ!アハハハハ…。


そんな感じで太陽は私達を永遠と照らし続けている。


どれくらい歩いただろうか…目の前に砂漠の風景となんともミスマッチな木々が見えてきた。


砂漠の質量と比べるとちっちゃなその場所には、ちょっとした空き地くらいの広さの水があり周りは木々で生い茂っていた。オアシスだ。


「み…水、水、水、水♪」


「喉がカラカラだよ」


「ふうー、危なかったわね」



私達は我先へとオアシスに走り出した。


「うわぁっ!最高♪」


「アハハハハ!レニー見て見て」


「うふふ…二人とも子供みたいね」


私とマカロは水の中まで入り、リリスはそれをただ眺めていた。


「フフフフ…お前ら!」


「ウッサイ!後にして」


「…はい、すいません」


私達は暫し自然の恵みを堪能した。


「あのー、そろそろいいッスかね」


「はいはい…で何?あんた達…ってげっ」


そこに居た連中は多分私達が探してた盗賊団なのだろうけど…赤、青、黄色…確かに情報通りカラフルやねー、まるで戦隊者。


「ハハハ、悪党共め!我が正義の為にここで金目の物を置いて消えろ」


なんだ…コイツら?


「…あんた達」


「みんな〜、いつもの行くぞ!」


「おう!」



赤いリーダーらしき人物の呼び掛けで残りのメンバーが陣形を組んだ。



「紅きこと吐血の如し…カラーレッド!」



おい…大丈夫か?



「蒼きこと3ヶ月位放置した食パンの如し…カラーブルー」



100%死ぬね♪



「黄色きことウコンの力」



呑んだら飲もう♪



「紫、ピンク特になし!」



いばるなー!


「ぐはっ!」


とりあえず私のツッコミ攻撃で二人沈黙♪



「えー…コホン、我ら五人(二人先頭不能)揃って!」



「カラーレンジャー!」


「おーーっ!パチパチ」


私達は観客目線で眺めていた。三人のバックに煙幕がカラフルに咲き乱れた。


金のかかった演出…けどそれでなにが言いたいの?

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