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氷の姫騎士様はメンタル以外最強です!  作者: まっど↑きみはる
従者

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14/18

泣いちゃった!?

 間違えて封印されていたと聞いて、流石に不憫に思うシュン。


 ユキミは剣を収め、身を屈ませて、狐神の頭を優しく撫でてやった。


 だが、狐神は泣き止まない。


「うわああああ!!!」


 そんな様子に、チフリは短剣を構える。


「うるさいですし、やはり、黙らせましょうか?」


 ユキミは慌ててチフリを制止した。


「チフリ、ダメだ。この子、泣いている……から」


 せっかく守ってやったのに、狐神はわめき始めた。


「ワシを子ども扱いするなあああ!!!」


 シュンは自身の頭を掻きながら言う。


「いや、こいつめんどくさっ!!!」


 そこで、ふと思い出したシュンは、カバンの中からハチミツの練り込まれたパンを取り出した。


「ほら、甘いもんだぞ。食うか?」


「うえっ、ぐすっ、だべるぅぅ……」


 狐神はシュンから渡されたパンを両手で持って、狐というよりはリスの様にもしゃもしゃ食べ始めた。


「うぅ、ぐすっ」


 泣きながら食べ終える狐神にシュンは尋ねた。


「美味しかったか?」


「うぅ……。うえええ、ぐすっ、もう一個……」


「お前厚かましいな!?」


「パンをくれなきゃ末代まで祟るぅ……」


 狐神が言い続けるので、チフリが話してやる。


「シュン先輩は、もう末代ですよ」


 失礼なその発言にシュンはツッコミを入れた。


「誰が末代じゃ!!」


 仕方なく、シュンはもう一個くれてやると、やっと狐神は泣き止んだ。


「ふぅ、甘い物は久しぶりでうまかったのぉ」


 シュンは呆れて言った。


「お前、切り替え早いな……」


 改めて自称狐の神をまじまじと見てみる。


 赤みがかった金髪は、まさに狐のよう。頭に生えている耳もそうだ。


 たまに東の国出身の冒険者が着ている『キモノ』という服を着ている。色は赤。


 そして何より、ちんちくりんの幼女だ。


「しっかしまぁ、どうするかな」


 シュンは頭を抱えた。


「クエストは失敗なのか?」


 ユキミに聞かれ、シュンは「そりゃまぁ」と返してから言う。


「だって、封印の社はぶっ壊れたし、狐の神は封印解けているし、ギルドになんて説明したモノか……」


「っぐ、す、すまない。私が社を壊したばかりに……」


「いやいや、仕方なかったですよ、ユキミさん」


 今後の処遇を話し合っているというのに、その本人は能天気にうつらうつらとしていた。


「眠くなってきたのぉ……」


 シュンは何度目か分からないため息を吐いた。


「お前、ある意味大物だな」


 そこで、シュンは狐神の名前を聞いていないことを思い出した。


「そういや、お前。名は?」


「んにゃ……。サキタマ」


 そこまで言って狐の神、サキタマは眠る。


 それを見てチフリが武器を引き抜いた。


「せめて苦しまないように、今のうちに一瞬で仕留めるというのはどうです?」


 思わずシュンは立ち上がって止めた。


「いや、物騒だな!? 駄目だダメ!! この件はギルドに報告だ! そして指示を仰ぐ!」


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