表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
氷の姫騎士様はメンタル以外最強です!  作者: まっど↑きみはる
従者

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/20

出番ナァイ!

「ユキミ先輩ですね、チフリと呼び捨てで構いません」


 チフリはユキミに真顔のまま言った。


 それに対し、ユキミもあたふたとしながら返事する。


「あう、うん。そ、それじゃ私もユキミって呼んで……ほしい」


 ユキミの言葉に、チフリは首を横に振る。


「いえ、お二方は先輩ですので」


「それじゃ、そう呼ばせてもらうかな。チフリ!」


 シュンに呼び捨てされると、チフリはあからさまに嫌そうな顔をする。


「いや、やっぱチフリさんだな! 親しき仲にも礼儀ありだな!」


「シュン先輩と親しくなった記憶はありませんが?」


「うぉーん! 辛辣ぅー!」


 シュンは剥がしたクエスト依頼の紙に名前を書く。


 ユキミとチフリも同じようにした。


「よしっ! それじゃ行こうか!」


 ギルドの受付で、レモンに紙を渡し、代わりに結界修復用のお札を貰った。


「それじゃ一旦宿屋で荷物取って、行くか!」


 宿屋に戻り、泊まりに必要な荷物を用意し、その後は街の店で食べ物を物色する。


「ユキミさん。何か食べたい物はありますかい?」


「え、あっ、な、なんでも」


 ユキミはおどおどとしており、チフリは無表情。


 シュンは、はぁっとため息をついた。


「まぁ、それだったら逆に嫌いなものはありますかい?」


 ユキミは目を泳がせながら答える。


「か、辛いもの……」


 チフリもこの質問には答えてくれた。


「特にはありません」


 まぁ、適当に肉スープとパンで良いかとシュンは材料を調達する。


 その後、街の出入り口までやって来た一行。


 シュンは遠くを見て言った。


「それじゃ、出発しますかー」


 道中は魔物も出ずに、平和だ。皆で荷物を分担して背負い、歩き続ける。


 シュンは途中、仲間を気遣い、声を掛ける。


「ユキミさん、疲れてないか?」


「だ、大丈夫」


 ユキミは見た目よりもずっとタフなようで、汗もかいていない。


「そんで、チフリさんは?」


「平気ですよ。先輩」


 可愛げのない奴だと言いたかったが、言ったら命がヤバいので心に留めておく。


 シュンは気配を察し、歩みを止めた。


「おっ、お客さんか」


 何の変哲もない、オオカミ型の魔物だ。これぐらいならシュンにも片づけられる。


「ブライニクルスラッシュ!!」


 シュンの出番は無かった。ユキミが大技で全滅させてしまう。


「いやいや、ユキミさん!? オーバーキルも良いとこよ!?」


「あ、す、すまん……」


「まぁ、俺としちゃ楽ができて良いんですがねぇ」


 今度はクマ型の魔物が現れる。今度こそいい所を見せようとしたシュンだったが。


 弾けたように走るチフリが、短剣でクマ型魔物の頚動脈を素早く切り裂く。


「あ、あぁ……。スゴイネチフリさん」


「いえ」


 自分よりも遥かに強いであろう女の子二人を連れ、シュンは出番が無いまま歩いた。


 辺りが夕方になる頃、目的地である森の中に入り、しばらく歩くと、小さな社が見えてきた。


 シュンはお札を取り出して二人に言う。


「このお札を新しいものに変えれば完了だ」


 ユキミは興味深そうにシュンに尋ねる。


「シュン、こ、ここには何が封印されているんだ?」


「あぁ、狐の悪い神様が封印されているんだってよ」


 そんなシュン達をこっそりと見つめる影があった。


 その影はユキミの後ろから襲い掛かる。


 反応できたチフリが、鎖付きの短剣を投げた。


「うぉ! 危ないのぉ!!」


 そこに居たのは。


「貴様ら、ワシにひれ伏せ!!!」


 シュンはそう言う相手を見て問いかける。


「え、えーっと。もしかして狐の神様……?」


「いかにも!」


 ふふんと胸を張る狐の神様は、背が低く、ちんちくりんであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ