ジャムを適切な量出すのが難しい件
どうもお久しぶりです。海万です。
少し忙しくて更新できませんでした。
「寒っ」
寒さで目を覚ます。外はまだ薄暗い。
しかし妙に気分が良かった為布団に包まりながらリビングへ向かった。
静かなリビング。照明は付いてない。
照明とストーブを付けて暫く温まる。
ストーブからの熱くも温かい風。足に風を当てると体の芯から温まる。
出来るならばこのまま布団に包まりずっと寝ていたい。しかし、折角早起きをしたのにこんなにダラダラと過ごして良いのか。そんな訳が無い。布団に包まるのはアニメを観たり、ゲームをしたりしながらでも可能。このままでは貴重な朝の時間を無駄にする。
重い体を動かし、寒さに震えながら朝食の支度を始めた。
お湯を沸かし、パンをトースターで焼く。
「焼いた物がこちらですっと」
カップにお湯を注いだインスタントコーヒーとトーストした食パンにジャム、そして昨夜の余りのもやし炒め。
「うんうん、朝にコーヒー飲むってオシャレだよね」
誰が見ている聞いている訳でも無いが自己肯定感を高めていく。
先ずはコーヒーの香りを楽しむ。
コーヒー特有の香りが食欲を唆る。
一通り香りを楽しんだ後、一口含む。
苦味とコクが広がり何とも言えない幸福感が生まれる。更に体の内から温まる。本来は眠気を覚ます物でもあるが段々と身体がリラックスしていく。
次にジャムの蓋を開け、スプーンで掬う。
これ、適切な量取るの難しいよね。
少な過ぎるとパンの味が強過ぎる。食べられないって事はないが折角糖分を摂るならば我慢はしたくない。
反対に多過ぎると口の中が甘過ぎる。幾ら糖分を摂ると言っても限度というものがある。
息を整えて慎重にパンの上に出す。
2杯ほど出してパンに広げる。
固唾を飲む。
「あっ、出し過ぎた」
少ないよりは多い方が良いと言う気持ちからか少し出し過ぎてしまった。一回息を整える。
まあ落ち着け、俺にはコーヒーがある。まだ慌てる様な時じゃない。
言い訳をしつつスプーンを水で洗う。
洗い物は極力少なくしたい。
軽く水気を切って席に戻る。
「いただきます」
口に運ぶのはもやし炒め。
しっかりと残ったもやしの食感。丁度良い塩加減。主張し過ぎずも無くてはならない胡椒の香り。親しみ慣れた味。とびきり美味でもないが常に期待値を超えてくる。
半分程もやし炒めを楽しんだところでジャムパンを一口食べる。
ブルーベリーの程よい甘みにサクサクのパン。口の中の甘さはコーヒーで中和される。
多少ジャムが多くてもコーヒーが有れば問題無い。
「ごちそうさまでした」
朝食を終え、時計を見ると5時半を指している。
まだまだ時間はある。朝の支度を続けながらアニメを鑑賞することにした。
1話見終わる。物音はしない。
2話見終わる。カサカサと起きてきそうな音がしてきた。
3話目の途中で義母と父が起きてくる。
「おはよう、良泰。早いわね」
「良泰が早起きとは珍しいな。明日は大雪だな」
(実際明日は雪積もる予報なんだよなぁ…。新潟ではそのジョーク使いづらいぜ)
寝起きとは思えない程に快活に笑う父へのツッコミは心の中にしまっておいた。
両親の前でも構わずにアニメ鑑賞を続ける。
4話目の半分位から両親がソワソワし始める。
4話見終わり時刻は7時過ぎ、まだ玲衣は起きてこない。
「玲衣起きてこないね」
義母が不思議そうに呟く。
玲衣はいつもどんなに遅くても6時半には起きる。そして週3〜4で起こされる。まあ玲衣にもそう言う日もあるよ。
「良泰、玲衣を起こしてくれない?」
「分かった」
部屋の前でノックをする。
「………」
返事は返ってこない。
「玲衣〜、起きて〜」
暫く待っても返事はない。
「入るよ〜」
しっかりと声を掛けてから中に入る。
整えられた教科書類、本棚に並べられたマンガ、ライトノベル。勉強机の他の机に置かれたゲーム機、ゲーム用のモニター、椅子。そして多少の女子っぽい物。部屋の物の7割以上が同じなのにどうして印象が違うのか。部屋に入る度に俺と玲衣の真面目さの違いを思い知らされる。
ゆっくりと寝ている玲衣に近づくと違和感に気づく。
具体的に言えば体調が悪そう。
起こさないように慎重に玲衣の額に手を当てる。
うーん、熱いようなそうでもないような。
義母さん呼ぶか。
「これは熱あるねぇ、でも母さんも父さんも今日はどうしても仕事で遅くなっちゃうなぁ」
困った顔を向ける。
「学校終わったら俺が連れてくよ」
「ありがとう、良泰。タクシー代と医者用のセット準備しておくね」
落ち着かないまま学校へ出発した。




