表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

魔法少女とは、なんぞ?

書けば夢まで侵食してこないから・・・。

設定はほぼない。

クルン、グゥルン!、ブウォン!!


ペルビンカ・ブルーは、体の前で30センチほどのバトンを3回転させた。


1回転するたびに、バトンは伸び姿を変えた。

2回転目は、ワンドサイズ。

3回転目が終わった際には、

術者の背丈を超え、180センチほど。

先端の装飾もきらびやかなスタッフに。


重さも感じさせず、

自身の背丈よりもだいぶ大きなスタッフを、

眼前にかざし、構えた。


地面もない空中区間なのに、コツンと軽やかな音がなり。

スタッフの末端部から光が走り、空間に溶けていった。


「結界、再構築完了」

幼い、少年のとも、少女ともつかない声。

淡々と、熱のこもらない声。



「りょぉかぁ~い!!・・・バインド。バインドも欲しぃ!!」


近くの建物の屋上を蹴り、

スタッフを構えた術者の脇を弾丸のように飛び去るレッドローズ。


敵対する羽をもつ獣型生物が飛ぶように、

自身に向かってくるのを見て、慌てたように振り返る。


なお、体はそのまま敵対生物に向かい移動中。


「飛び出しすぎです。私、間に合わないわ。」

「ブルー。お願い。」


術者の脇に、ふわりと浮き上がってきた、あきれ顔のホワイトリリーと。

同じく浮き上がってきて、矢をつがるブラックリリー。

獣型生物のさらに奥にいる人型生物に狙いを定めている。


スタッフから両手が離され、パチンと音を立てて合わせる。


「・・・バインド」


次の瞬間、支えもなく自立しているスタッフの先端から光があふれる。

レッドローズを追い越し、敵陣地で茨のような植物が敵に巻き付く。


獣型の生物の移動は阻害され、速度が落ちた。

人型生物にも巻き付き、その顔が驚愕に歪む。


「ありりっと!!叩き落しちゃうよぉ。」


ナックルグローブを更に握りこみ、

空中でステップを踏みながら、獣型の生物が叩き落とす。

落ちた敵は目に見えない網に捕らえられていく。


「でわ、私もいきますね。えぃっと!!」


ホワイトリリーはフワフワと、滑るように空間を移動し、

いつの間にか握られていた鞭を横薙ぎに振るう。


獣型の生物は近接する仲間を巻き込み、

目に見えない壁を滑るように下方に落下。

やはり目に見えない網に捕らえられていく。


弓矢は何に邪魔されることなく、奥の人型生物の頬をかすめ、

何もないはずの空間にタァンと音を立てて突き刺さった。


「見えるだろ?どうするコマンダー?」

新たな矢をつがえつつ、ブラックリリーが口を開く。


大きな声ではないため、距離的には聞こえないはず。

だが、コマンダーと呼ばれた人型には聞こえた。


自身の手下として連れてきた生物はほぼ捕らわれ。

自身も動けず、矢に狙われている。


今回も、撤退するべきだろう。

両手をゆっくり顔の横に挙げ、降参を伝える。


本日の戦闘も防衛側。

魔法少女(?)の完勝で終了した。



今から少し前。


地球を欲する他星人、宇宙生命体が活発に活動を始めた。


生物が生きられる、ほど良い大地。

強力な毒を含まない大気や、

大きすぎない重力。

高すぎない技術力。


新たな活動拠点、新たな繁殖環境を求める者たちには、

まさしくねらい目であった。


しかし、宇宙管理組織は原住民が存在しているのに、

他星人、宇宙生命体がそれを奪うのはよくないと判断した。


素質のありそうな地球人の元に、宇宙生命体がやってきて、

地球防衛の手伝いを依頼することにしたのだ。


宇宙管理組織は一応中立で、

攻められる星は大変だろうから、

多少の手助けはしてあげようというスタンス。


防衛行動はその地の生き物がするべきだよね?っと

勧誘に来るのだ。


力の差、技術力の差。

もろもろの差を埋めるために、管理組織は器を貸し出し、

戦闘にもルールを設定した。


防衛行動のための器は、通常の地球人の体よりも強い。

戦うための器なのだから。


ただし、その器に性別はない。


みんなは魔法少女というけど、

性別はないのだから少女ではない。


魔法生命体、たんなる(アバター)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ