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読んでも読まなくてもどっちでもいい

コードネームはオポッサム

作者: 阿部千代

 現時点での結論。やっぱりパンクだな、と。

 しっくりくるというか、身体に染みわたるというか。おそらくおれを産んだ女性の胎内に住んでいた頃、このような音楽をおれは聴いていたのではないかと想像するね。親指ちゅぱちゅぱ吸って眠りたくなるね。

 やすらぎにも似た破壊衝動、せせらぎの光を切り裂く凶暴なカワセミ。それとも、昔はジョニーもよかったが、天ぷら、からっぽ、メシ喰うな、戦えジェロニモモンッモッオ、と言った方が通りがいいかな。

 おれの言っていることが理解できんか。そりゃきみが悪いよ。自分の文化的素養の欠落を嘆きたまえ。次のボーナスは覚悟しておきたまえ。いますぐ辞表を書きたまえ。そしてそれを懐に納めておきたまえ。いつか必要な時がくる。今はなんのことやらわからんかもしれない。だが。いずれきみが本当に困った時、そいつを叩きつけてやりたまえ。己の価値を証明したまえ。さあ、行きたまえ。きみの進む道に幸多からんことを……。

 もうどうでもいいんだよ、おれが阿部千代だ。なめんなよ、ヨロシク。なんかちょっとグレてます。


 いいか、今日のおれはちょっと速いぞ。振り落とされんなよ。ぶっ飛ばされんなよ。本当にいいのか、いいんだな? いつも以上に内容がないからな、わかってるんだろうな。おれはもうさっさとこんなもん終わらせて、横になりたいんだ。目を瞑って光りを遮断したいんだ。毎日毎日ろくなことなんぞありゃしねえ。いちいち自分の書いたもんなんぞ見返してられっか、ラロッカ、ミスタ・ロブロ残念でしたな、レンジャーズ強かったですね。


 それでも誤字脱字がないか、極端に変な言い回しはないか、気にしてしまう小さなおれさ。書いたそばから、これだもの。そりゃ悲しくなりもする。だが今日のおれは一度書いた文章を消したりはしない。書き直したりしない。悩んだりしない。止まれねえんじゃねえ、止まらねえ。そう、まるでFの閃光、音速の貴公子の呼び名は伊達じゃない。そんな日なんだ、今日は。自分に課した罰ゲームみたいなものだ。動け、止まるな。コークスをぶちこめ、真っ赤に燃やせ、蒸気を吐き出せ。ブシュウウウ。へっ、ざまあみろ。おれが北国の帝王だ。

 オノマトペって便利だよな。おれは大好きだよ。単純であれば単純であるほど、グッとくるものがあるね。だけど使うタイミングはしっかり見計らう必要がある。乱用はできないよ。だって馬鹿みたいじゃないか。ここぞというときに使うんだ。風は? 距離は? さあ、いまだ、照準を合わせて撃ち抜くんだ。ライク・あ・シモヘイヘ。撃ったらすぐに移動だ。スナイパーの鉄則だ。自然を味方につけろ。ワイルドでいこう。ヘビーメタルサンダー。山猫は眠らないぜ。うちの猫はすうすう寝てるがね。たまにビクンって動くよ。面白いよねえ。


 もう文章っていうより、もはや連想ゲームだな。黙っていたがおれは連想ゲームの達人でね。シドニィ・シェルダンみたいなもんだ。読んだことはないけど。おれが読んだことがあるのは、エンダーのゲームだね。はっきり言うけど、つまらなかった。びっくりしたよ。え、これSFの名作じゃないのってさ。呆気にとられたよ。ヒューゴー賞、ネビュラ賞の審査基準ってどうなってんだ。翻訳が悪いのかな。

 似たような話なら、ディックの時は乱れての方が絶対に面白いから。断言できます。まず主人公の名前が、レイグル・ガムだから。なんか面白い。ストーリーがまたヤバいんだ。新聞の懸賞クイズをやってたら実は宇宙戦争だった、って凄くない? 意味分からないでしょう。でも実際にそういう話なんだから。エンダーの方は、訓練だと思ったら実は本番だった、だよ。え、なにそれ、つまんない。は? って感じ。飛躍がないもの。ディックはやっぱり面白い。友だちにはなりたくないが。

 そうそう、友だちといえば、友だちと、いえば~? やばいね、なにも思い浮かばない。だいじょうぶマイ・フレンドなんて読んだことないし。レベッカ? フレンズ? どこで壊れたの? ドとレとミとファとソとラとシの音が出ないの? 大事にしていてそれか……。まあ子どもってそんなものだよね。物壊すのが仕事みたいなところがあるからな。暗黒の破壊神だから。バスタード!! といったら鈴木土下座ェ門の話題になってしまうわな、どうしても。言葉に出したい日本語ってこういうことよ。鈴木土下座ェ門。いいね。もう終わらせる気ないだろうね、萩原さんも。つうかもう話覚えてないだろう。かくありたいもんだ。


 話は戻るが、おれの持っている、時はみだれてはサンリオSF文庫版だ。SF好きには一般常識の範疇の話だが、いまの若いやつ、っていうかおれより年上のやつだって普通は知らないだろうけど、あのサンリオが狂ったSF小説を出しまくっていた時代がかつてあったのだ。ディックの小説なんてまだマシな方だからな。翻訳が悪いのか、原作が悪いのかわからないけど、もう小説としてめちゃくちゃな代物を出版してたんだから。あの山梨の王、天下のサンリオがですよ。みんなのたぁ坊でおなじみの。ハリウッドセレブにも大人気の。ほんっと、よくわからないよ。この世の中って。おれが唯一のまともな人間なんじゃないかなってたまに考えてしまうね。狂ってるよ。ハートが狂ってるよ。わたせせいぞうだよ。ハートカクテルだよ。おお。1時間で書けた。

 では。サラダバー。

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