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見捨てるか見捨てないか

作者: 有原優
掲載日:2023/08/16

「すまない三鷹、俺の為にこんな危険なところまで助けてきてくれて」


ヤクザの三島は真剣な顔で言った。


「ああ、構わないさ。お前のためだったらな」


「援軍が来たぞー!」


その声を契機に数10人もの下っ端が来た。


「よし、三島。ここでお別れだ」

「は?」

「お別れだ」

「なんでだよ」

「理由としては簡単だ。お前を連れて帰れる自信がないからな」

「いやいや、待て。お前は俺を助けに来たんやんな」

「ああ」

「で、やばそうになったから俺を置いて行くと」

「ああ」

「それっておかしくない?」

「おかしくないと思うが」


三鷹は真剣な顔をして言う。


「お前が来た意味ないじゃん」

「は?」

「だからお前が俺を助けに来た意味ないじゃん」

「ああ、そうだけど」

「ああ、じゃねえんだよ。俺を助けろよ。ここまで来たんだったら俺を助けろよ!」

「俺は死にたくないんだよ」

「そう言う話じゃなくて、死にたくないならここまで来るなよ!」

「なら助けに来なくても良かったってこと?」

「いやいや、俺は助けて欲しいけどさ」

「ならここまで来るなよなんて言うなよ。俺はお前のことが大切なんだよ」

「なら、捨てて帰ろうとするなよ」

「それは死にたくないからだけだよ。それとこれを混ぜるなよ」

「混ぜるよ、そりゃあ。俺はお前のことを助けようとしてた。でも、助けられそうにないから帰るだけだ」

「そしたらお前はわざわざ危険なところに来て、目的を達成出来なくて帰るだけになるぞ」

「死なないためならいいんだよ」

「なら、もう俺を置いていけよ」

「ああ、置いて行くわ」


そう言って三島は一人で脱出しようとする。


「ま、待ってくれ。置いて行くな」


だがもう言っても無駄だ、三島はもう外に出て行ってしまった。


「行くなあああああああ」



「悪いな、俺は死にたくない」


三島はそう言って待ち構えていた敵を倒し、帰って行った。



数日後



「おい! 三島!」

「おいおい、三鷹、生きてたのか。良かった」

「良かったじゃねえよ。お前のせいで死にかけたんだよ」

「死んでたら、必要な犠牲として割り切るわ」

「なんだよそれは。それはともかく、俺はもうお前のことを許さない。絶交だ」

「そんなこと言うなよ。俺たち仲間じゃないか」

「俺を敵地の真ん中に置いて行ったお前を許せるわけがない」

「そんなことを言ったら俺だってお前を助けたこそ、お前は脱出できたんだろ」

「そんな問題じゃない。俺はお前を殺す」

「なんでだよ!」

「異論は認めない。死ね」


三鷹は銃を放つ。その銃弾で三島は死ぬ。


「さてと、これで俺を置いて行った奴を処理できた!」


そして三鷹はその現場を後にする。

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