私を1人にした罪、払ってもらいます!
よろしくお願いします!
「はぁーー。」
私の一日はいつも深いため息で始まりを迎える。
父さんと母さんが寝たきりになってから早7年。とうとう私も15歳である。ピチピチの高校生なのだ。学校帰りにジェラートとか食べちゃう高校生なのだ。そして私は今叔母さんと叔父さんと暮らしている。
とても楽しい。
「陽乃ちゃーん。朝ごはんよー。」
ほら、今も叔母さんが呼んでくれた。
「はーい!」
とんとんとん
階段を降りる。するとお肉の香ばしい匂いとハーブの匂いがする。
「ああ、来たね。陽乃ちゃん。」
叔母さんは少しだけ精神疾患を持っている。叔父さんはそんな叔母さんを支えたくて結婚したんだって。もちろん家族にはとても反対されたけどそんなのは聞かなかったんだって。
「あれ?叔父さんはどこに行ったの?」
「今日、あの人はゴルフなのよ」
あれ?叔父さんゴルフなんてやってたっけ?
「叔父さんゴルフなんてやってたんだね。」
「ええ。あの人はゴルフやってたわよ。」
カチャカチャ
おばさんとは二言三言話すと黙る。いつものことだ。
「ご馳走様でした。お皿洗い、今日は私がやるよ。」
そう私が言うと叔母さんは嬉しそうに
「ああ、陽乃ちゃんありがとう。」
ザパザパ、カチャカチャ
「叔母さん、終わったよ・・・って、大丈夫?」
洗い終わり今に戻ると叔母さんは少しだけぐたっとしていた。
「あ、陽乃ちゃん、ありがとう。ちょっと悪いんだけどいつものあれ買ってきてくれる?」
あ、あれか。叔母さんは精神疾患を患っているため精神安定剤のようなものを飲んでいる。私はいつも見ているからもう覚えた。
「おーけー。じゃあ薬局行ってくるね。」
かちゃ、バタン
トテトテ、トコトコ
今日私が行くのは遠藤薬局と言うところだ。
ガチャ
「こんにちわ。来たよー。正行。」
私の友達の正行がここにいるんだ。次継ぐんだって。
「おお、来たな。陽乃。今日はまた叔母さんのあれか?」
おっ。さすがよくわかってるー。
「そう。おばさんの。ある?」
叔母さんの精神安定剤はここにしか売ってない特別製なんだ。
カサカサ
「準備終わったぜ。」
おおぅ。一瞬で終わった!
「ありがと!」
トコトコトコ
かちゃ、パタン
「ただいま、叔母さん、おばさん?」
そこには誰もいなかった。叔母さんの靴も何もかもあるのに、である。
そう。今日から全てが始まりだったんだ。
西条家の秘密に迫る今日が。
「叔母さん!?」
覚束無い点あるかもしれませんが、気長に見守ってください。
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