月夜桜と涙
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
あれ……最終回かな……( '-' )
渡、なんか集大成見たいこと言ってますけど……。
いいえ、そんな事は!! まだ手水舎が済んでません!!
夕方を過ぎて、日がとっぷりと暮れています。日は長くなったとは言え、帰る時間には宵闇。良い夜です。月光が夜を照らして、まるで朝のよう。あぁきっと何時になく素晴らしいものが。
私は一仕事を終えて、家路に向かう予定で御座います。最近の楽しみは家の付近に植えられた桜の木を眺める事。若草の緑を超え、ぽってりとした蕾が空を覆うのを真下からじっと眺めております。
えぇ、テレビでは既に開花が始まっていると、まことしやかに囁かれております。けれども周りはまだ蕾。今年夜桜を眺めるには至りません。明日でしょうか? 明後日でしょうか? それとも……私がこの場を去った後? いいえ……急かしても美しいものは拝見出来ません。今日は失礼を。明日もこの道を通るのです。じっくりと待ちましょう。
そうして本日、私はバス停を降りて何時ものように信号待ちをしておりました。すると、すっと息を飲む光景が。たんぽぽの綿毛のように、ふんわりと開いた桜の花。夜風に揺れて一葉の花弁を落としました。信号が変わると同時に思わず駆け出しました。間近で見ると良く分かる、豊かな花。興奮を抑えて真下から見上げると、薄桃の、優しい世界が広がっております。
私は暫くそこで佇んでおりました。時折、愛犬の散歩に出た方、仕事帰りの方が私の真横を通り過ぎて行きます。ええ、でもそれさえ霞んで溶けてしまう程、この景色は幻想的なのです。
この世界から囚われて、漸く動ける様になった後、ふと顔を動かすと真っ白な光が。その正体はとても身近なものでした。優しい月光。全てを許し、包んで下さる様な。優しい光。
「……っ」
何か悪い事をした訳では御座いません。けれども……こんなにも心を揺さぶられて、美しいものを見て、何かを差し出さないと言うのは、余りにも酷では御座いませんか……?
ですから……この零れ落ちた桜の花弁の様に、私も涙を献上しようと思うのです。貴方様とは比べ物にならない、拙いもので御座います。えぇ、でも、今の私が貴方様に与えられるものは、これしか無いのです。
有難う御座います。漸く、春の訪れを感じる事が出来ました。あぁ、一時でも長く、この世界が続きますよう。
漸く春到来です。
えぇ、花粉ではなく!! 花粉ではなく!! (とても大切)
夜桜、とても綺麗でした。筆舌に尽くし難く。
一週間は眺めていたいなぁと思った本日です。
でもすぐに終わってしまうんですよね……。
満月来ないかな……。
書いてて何となく、幻想奇譚の集大成みたいな気がしてました。
原点回帰して一つの場面に重きを置くところとか。
渡が泣くところとか。
知らなかった事実なんですけど、綺麗なものを見たり、心が動くと、笑うよりも泣くんですよ。渡。
何時もは嗚咽さえ残さなかったけれど、今日は漸く言葉にしましたね。
そして使った幻想という言葉。
幻想とか、あんまり安易に使っちゃ行けないと思ってるんで……。
下手に使うと陳腐に聞こえますので。
あ、使ってます……?( ´ㅁ` ;)
そこも引っ括めて幻想奇譚だと思ってます。
そう言えば春夏秋冬巡ったんですよね。
だから区切りとして、集大成でも良いのかも知れません。
まだ続きますけど!! 嫌でもしぶとく行きますけど!!
死ぬまで続けたい(´-` )