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お宝鑑定



 晩御飯までする事が無くなってしまったな。


 いつもなら本を読んで時間を潰していた。

 本と言えば、折角天眼さんが使える様になったのにドロップアイテムを鑑定をしてなかった。


 今、部屋にあるドロップアイテムは、確か読めない本が一冊、スクロールが今日のと合わせて2つ、そして液体の入っている瓶が赤青黄の3種類あるな。


「鑑定してみるか。まずは瓶類から」


【名前:回復ポーション

 状態:良

 効果:小  】


「赤が回復ポーションね」


【名前:EPポーション

 状態:良

 効果:小  】


【名前:体力ポーション

 状態:良

 効果:小  】


「青がEPで、黄色が体力か」


 ゲームとかと似たような色合いだな。

 これなら鑑定スキルが無くても、ダンジョン内で怪我を負った時に試しに飲んでみる奴もいるかもな。


 しかし、このポーションの効果が小なら、他にも中や大もあるのか。


 状態と言う表示はこのポーションが時間経過で劣化するという意味かもしれない。

 消費期限が分かるのは正直助かる。

 保存方法も一緒に表示してくれたら良かったんだけどな。


 次は本を鑑定してみよう。


【名前:魔物の書

 条件: EP10000以上、魔導言語

 効果:消費EPにより魔物の書に応じて召喚、使役する】


 召喚系のアイテム。それに表示が状態ではなく条件になっている。


  最低限がEP一万からと全然足りないな。


 それに魔導言語。魔導言語スキルって書いてないと言う事は、多分魔導言語のスキルでも良いけど、兎に角この本の文字を読めれば何でも良いって事だろうな。

 地道に解読する事でも魔物の書が使用出来るみたいだ。


 しかし、もちろん俺に言語解読の技術なんてない。スキルスクロールで魔導言語を覚えるのが現実的だな。


 あとはスクロールが2つ。


【名前:振動魔法Ⅰ A

 消費: 振動数1/10EP

 効果:5kHz、スキルレベルに応じて上限解放】


【名前:気配察知Ⅰ P

 消費:1000EP×スキルレベル

 効果:25m×スキルレベル 】


 鑑定してみると振動魔法と気配察知のスクロールだった。


 振動魔法は兎も角、気配察知のスキルは分かりやすい。天眼さんにも同じ様な能力があるしな。


 天眼さんの気配察知は大体100mなのに対して、気配察知のスクロールは最大で250mの範囲内の気配を察知する事が出来るようになる。


 確かに天眼さんの倍以上をカバー出来るのは凄い。でもパッシブスキルでEP消費が高く、スキルレベル10で天眼さんと同じ1万EPも使うのか。


 スキルレベル1でも1000EPは使うので、どの道今の俺のEP量では使えないけどな。


 もし使ってしまったら、またEP不足で天眼さんも使えなくなる。

 本当に天眼さんが戻る前にスクロールを不用意に使わなくて正解だった。


 振動魔法の方は、単純に物を振動させる事が出来るのか?


 5kHz。kはkmとかと一緒で1000の単位でHzはヘルツで振動数を表しているから、秒間5000の振動が起こせるって事だね。


 振動数の10分の1って事なら、最初は500EPまでだな。


「使えね~」


 最初鑑定した時は「高周波ブレード!」とかが出来るかと思ったが、確か今使われている超音波カッターは20kHzで高性能な物だと40kHzになる。


 それを対モンスターの高周波ブレードとして使いたかったら100kHzは欲しい。1万EPが必要な事になるが今現在500EPも無い俺には全然使えないスキルだった。


 EPがあったとしてもスキルレベルを上げないと上限は増えないので、どの道最初はゴミスキルだ。


 まあ、後々使うかもしれないから取得してスキルレベル上げはしといても損は無いかもな。


 パッシブスキルではないので、取得したとしても天眼さんみたいにEPの上限が削れる心配も無い。


 と言う事で、振動魔法は取得して気配察知は放置。

 振動魔法は時間経過で回復し続けるEPが勿体無いので、その余分なEPを使ってスキルレベル上げに使おうと思う。


 早速、スクロールを開けてスキルを取得したいが、前回は凄い激痛だったので勇気がいるな。

 気絶するのはこの際目を瞑るが、痛みで叫んだりしないだろうな。


 男の子なので大丈夫だと信じたいが。


 十分ぐらい悩んでから、思い切ってスクロールを開らく。


 前回と同じように魔法陣と文字が浮かび上がり胸へと吸い込まれていった。


「あれ?」


 当然来ると思っていた痛みを身構えて待っていたが、いつまで経っても来なかった。


 何故なんだろうか?


 念の為にちゃんとスキルが取得出来ているか確認する。


【名前:佐々木光希

 性別:男

 年齢:16

 職業:学生

 lv:24

 スキル:鑑定偽装Ⅹ P 

     振動魔法Ⅰ A 0/50(5kHz、1/10EP)

 エクストラスキル:天眼 AP (10000EP)

 HP: 7950/7950

 EP: 427/5428+5000 】


 ちゃんと振動魔法は覚えられているみたいだ。


 試しに机にあるカッターの刃に振動魔法を掛けてみるか。


 えーと、EPを400で4kHzぐらいでいいか。


 振動魔法を掛けてみるとカッターの刃からピアノの高い音の様な高音が聞こえてきた。

 多少耳障りだが、気にする程の大きさじゃない。


 試しに紙をカッターの刃の上に置くと、紙が少しずつ切れてきく。


 少し時間が経つとすぐに効果が切れた。次は10EPを使い振動魔法をペンに掛けてから紙にそのペンで真っ直ぐに線を引いていく。


 時計を見ながら線を引いていき、線がブレなくなった時の時間を測ると30秒だった。振動魔法の効果時間は1回30秒か。

 

 まあ、持っていれば手から振動が伝わるから線を引く意味はあんまり無かったけど何となく。


 振動魔法の効果時間は短かったが、この方が返ってスキルレベル上げが早くなるから良かった。

 大して期待していないスキルだしな。


 そういえば、さっき紙を持った時に気が付いた。


 俺、指輪してたな。


 最初にドロップした銀色の指輪。まだ鑑定してなかったな。

 

 ビギナーラックのアイテムドロップなので良い物の筈だ。


【名前:ミスリルの指輪

 状態:良

 効果:EP +5000 】


 まあ、さっき気付いた時に何となく察していたけど。


 期待通りって事でいいのかね?


 でも、このミスリルの指輪が無かったら今頃まだずっとスライムを狩り続けていた事になるのか。


 ああ、ありがとうございます。貴方のおかげでスライムから解放されました。


 という感じで結構感謝している。それにこれでステータスにあった謎の+5000の正体も分かって良かった。


 今鑑定出来るドロップアイテムはこのぐらいか。


 あとはまたダンジョンに行った時にでも、ブルーシートの中身は鑑定すれば良い。




 




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