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特訓の成果

バトルもの少し書いてみたくなったので、書いてみちゃいました笑

表現が拙いので、皆さんのイメージで一生懸命補正しといてくれると嬉しいです。

「両者、第1試合の出場者は中央に出よ!」


 バナじぃの言葉で、両チームから広場の中央に出る。

 うちからは、ノースさんを出した。

 ノースさんが相手の力量が分からないなら、自分が最初に出るとかって出てくれたのだ。

 そんなノースさんの相手は、話したことはない方だった。

 男性にしては小柄な部類で、体格も特別良いとは言えない。

 魔法士タイプなのかなと予想する。


「では、第1試合…始め!」


 バナじぃが開始の合図をする。

 先に動き出したのはノースさんだった。

 ノースさんは、水魔法で大きめの玉を数球作り出し、相手に向けて撃ち込んだ。

 相手はそれを防ごうと、土魔法で壁を作り出す。

 水が辺りに飛び散る中、相手がノースさんに向かって素早く走って近づいていき、剣を抜いて振り下ろす。

 相手が素早かったので、ノースさんは態勢を崩すも、強めの風を相手に向かって放つ。

 風はノースさんから相手に向かって吹いている。

 つまり、相手の素早さを押さえようと相手に強い向かい風を向けているのだ。

 しかも、さっき水魔法で辺りに水溜まりが出来ていたので、その水も強い風に巻き上げられ相手の視界を狭めていた。

 ノースさんは、それを見逃さず土魔法で地面の一部をくり抜いたような分厚い土を上昇させて攻撃する。

 相手も必死になって攻撃を受けまいと、避けていく。

 ノースさんの攻撃に相手は避けるしかなかった。

 強風により視界も狭くなっていた相手は、気づけば周りを土の壁で囲まれていた。

 これで勝負は決まった。


「そこまでじゃ!1試合目、勝者、宿チーム!」


 バナじぃの声が広場に響き渡る。


「よっしゃあ!まず1勝だ!」

「「スゴいスゴい!!」」

「ノースさん、おめでとう!」

「ほっほっほ、なかなか考えたの」


 ノースさんは戻ってくると、照れながら嬉しそうにしていた。


「相手との相性が良かったからだと思いますが、とりあえず良かったです」

「相手は土魔法と剣を使えるオールラウンダーだったが、よく頑張ったのぉ」

「ありがとうございます。素早かったので焦りましたが、何とか勝てました。次、頼んだよ、トニー」

「おうよ!ノースの後に続けるよう、頑張ってくるわ!」


 意気込んで広場の中心にトニーさんは移動した。

 次に向こうから出てきたのはビューロさんだった。

 確か、ビューロさんはルノ様の担当の先輩だったはず。

 なら、ビューロさんは魔法士タイプのはずだ。

 どんな戦い方をするのか、とても興味を持った。


「第2試合…始め!」


 バナじぃが言うと、一目散にトニーさんが飛び出した。

 さっき見た相手よりも早かった。

 しかし、ビューロさんはこれが分かっていたようであっさりと避ける。

 だが、トニーさんも分かっていたらしく素早く2撃目の剣をビューロさんの背後から横に振っていた。

 当たるかと思った瞬間、ビューロさんは氷魔法で背中に氷を張って防いだ。


「早いね、こんなに早く氷魔法を使うとは思ってなかったよ」

「そりゃどうもっ!」


 剣を防がれ、お互いが距離を取った。

 その時、私は氷魔法を使えるのだなと感心していた。

 氷魔法は水魔法の上位版だ。

 さすがに、バナじぃみたいに称号を貰えるほど極めないと使えない訳ではないが相当な努力をしないと使えないらしいので、ビューロさんは相当強いのだろう。

 普通は気が引けるものなのだか、そこはやっぱりトニーさん。

 逆に、燃えていた。

 気持ちもだが、物理的にも燃えていた。

 それにはさすがに、ビューロさんも他の団員達も私も驚いている。

 笑っているのは、一緒に特訓を受けていたであろうメンバー達だけだった。


「あれ、どうしたらあんな事になったの?」

「お爺ちゃんも分からないって~」

「不思議じゃ~って~」


 4大騎士でも見たことが無いって、これいかに?


「…私が思うにトニーは、元々火魔法にしか適正が無く、扱いが下手で魔力も増えず、体を鍛え剣士タイプになりましたが、最近、師匠から教わって扱いが上達し、魔力も増えたので気持ちが高ぶると少し暴走気味になって、勝手に火魔法が発動。体は鍛えたからなのか、纏っても何の問題も無かったのではないかと」

「あ、そうなのね」


 もうかける言葉も見つからなかった。

 取りあえず、さすがトニーさんとだけ言っておこう。


「…燃えてるよ?」

「おうよ!特訓してたら、最近、燃えるようになったんだよ」

「…そう」


 ビューロさんも諦めたらしい。

 トニーさんは、火を腕に集め、剣に火を移した。

 剣は溶けないでいるから、きっとバナじぃが別のものをあげたのだろう。

 剣に火を移したことで、氷魔法に少しは対抗できるようになった。

 ビューロさんはトニーさんに氷の飛礫を放つ。

 それを火を纏っている剣で、素早く斬る。

 しかし、氷の飛礫はトニーさんに当たり、後ろに吹っ飛んでしまった。

 トニーさんは、動けそうになかったので勝負は決まってしまった。


「第2試合、勝者、冒険者チーム!」


 私は急いでトニーさんの元へ向かった。


「トニーさん!大丈夫ですか!?」

「おう、大丈夫だ。だが、負けちまった。すまねぇな、皆」

「良いんですよ、次はマークさんですね!頑張って来て下さい。私は、トニーさんを回復させた後、少し出ますね。代わりに、レイが来るので」

「わ、わかりました!」


 私は回復魔法に見えるように治癒をかけてトニーさんの傷を治した。


「では、私は行きますね。皆、頑張ってね」

「は、はい!」

「「うん!いってらっしゃ~い」」


 私は広場を離れて、誰も見ていないことを確認するとレイに変身した。

 ついでに、ビューロさんのを見て、羨ましくなったので偽ステータスに氷魔法を付け加え、前もって隠しておいた服に着替えると、無表情を作りあげてから広場に向かった。


「「あ、レイさん!」」

「どうも、ご無沙汰しております。今、どのような状況でしょうか?」

「お久しぶりです、レイさん。今、始まったばかりですよ」

「マークおじ…お兄さん頑張ってるよ」

「マークおじ…お兄さんが押してるよ」


 マークさん…色んな意味で頑張って。

 試合の方はと言うと、マークさんとロックさんが戦っていた。

 マークさんはいつもの挙動不審な様子からは考えられないほど、機敏に動いていた。

 ロックさんに近づき、右から殴りかかる。

 読んでいましたとばかりに、ロックさんは剣でマークさんの拳を止めた。

 そこにマークさんは左手を下から上に突き上げるように攻撃する。

 ロックさんは剣からマークさんの拳を突き放し、下からの攻撃をかわす。

 ロックさんは剣で斬りかかるが、マークさんはそれを足で止める。

 それはまるで、前世で見たアクション映画のようで見ていてとても面白かった。


「やるなぁ、お前」

「私も頑張らないといけないんでね」

「これだけ出来るなら、ウチ来るか?」

「光栄ですが、ここの方が良いので」

「だろうなっ!」


 ロックさんはかなり鋭く剣を振っているが、マークさんはそれを超える速さで躱したり、止めたりする。

 お互いが決め手にかけ、ほぼ互角で拮抗した状況だったが、一瞬にしてそれは覆された。

 さっきと同じように両者譲らない攻防を繰り返し、またマークさんの拳をロックさんが剣で止めたところでマークさんが光魔法を使ったのだ。

 光魔法は珍しくは無い。

 だが、こうして戦闘に使われず、生活で使われることが多いのだ。

 マークさんの光魔法により辺りは眩しい光で包まれ、2人の勝負は見えなかった。

 しかし、光が収まるとロックさんの剣は折れ、マークさんが拳をロックさんの顔の前で止めている状態だった。


「第3試合、勝者、宿チーム!」


 まさかの、マークさんの素晴らしい活躍により私達は勝利まであと1試合となったのだった。

大人組成長中です。

さて、残るは双子とレイのみ。

どうなるのでしょうか。

次回、お楽しみに!

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