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提案

今回も見てくださってありがとうございます。

毎回、投稿する度に言っていますが、まだまだ伝えきれません笑

皆さん!本当にありがとう!!

 バナじぃを迎え入れて1週間が経過し、各々がバナじぃによる個人レッスンを受けていた。

 マークさんは、武術の才があったみたいで、バナじぃに絶賛しごかれ中である。

 剣をトニーさんとクロに、魔法をノースさんとシロに分かれて教えていた。

 最初、バナじぃを紹介した時、大人組はバナじぃのことを知っていたのか片言で話していたが、今ではすっかり仲良しであった。

 バナじぃも、教えるのは久しぶりだったらしく生き生きと教えている。

 最近では、バナじぃの生き生きとした顔を見ると皆が溜息を漏らすようになったのは今だに謎だ。

 私はというと、この世界特有の「女の子だからそんなことしなくても、男どもが守ってくれる」とバナじぃに言われて却下された。

 ちょっとやってみたかったが、仕方なく皆がいない間の宿の店番をすることになった。

 常連客がいるとは言え、他にもお客様が増やさないとなと思っていたとき、誰かがやってくる気配を感じた。


 カランカランッ


 エントランスの扉を開ける音が聞こえた私は、お出迎えをする。


「お久しぶりですね」


 そこにいたのは、タンザさん率いる"大地の剣"の団員達だった。


「お久しぶりです、皆様。思ったよりも早く会えてとても嬉しいです」

「私達もです。今回もここに泊まらせてくれませんか?」

「勿論です、少々お待ちください」


 私は紹介をするために、皆を呼んだ。

 バナじぃ以外の皆に並んでもらって、タンザさん達に紹介する。


「先にご紹介しますね。最近、従業員として雇った方々です。では、1人ずつ自己紹介をさせていただきます。まずは、マークさん」

「はい!主任を任されました。マークと申します。ご迷惑をかけないように頑張りますので、どうぞよろしくお願いします」

「俺は護衛と料理を担当させてもらうトニーだ。よろしく頼む」

「私は掃除洗濯担当のノースです。以後、お見知りおきを」

「僕はクロです」

「僕はシロです」

「「案内係です。よろしくお願いします」」

「丁寧に、どうもありがとうございます。私はこの"大地の剣"の副団長のタンザ。よろしくお願いします」


 皆には、この人達は常連客なのだと教え、それぞれが気になった人達と話し始めていた。

 そして、私に向かって歩いてくる懐かしいような2人を見つめる。


「お久しぶりです。ゼノ様、ルノ様」

「ああ、元気そうで安心した」

「ちゃんと従業員をとったんだね」

「はい…とっても大変でしたけどね」


 私は苦笑しながら、沢山の応募者が出たこと、審査のことなど話せること範囲で話していると、2人とも心配そうな目を向けてきた。


「それは、大変だったな」

「大丈夫かい?また、倒れたりしてないかい?」

「はい、今では皆が仕事を全部やってくれるので、逆に暇なくらいです」

「スゥは休憩した方が良い」

「悲しいが、ゼノールと同意見だよ」

「ルノマリア、お前は一言多い」

「ゼノールにだけは言われたくない」

「…ふふっ、2人共が仲が良さそうで安心しました」

「「…」」

「?どうかしました?」


 仲良く話していたはずなのに突然、止まってしまう2人が気になった。


「…スゥはやっぱり笑顔が似合う」

「そうだね、可愛いからね」


 久しぶりの最上級イケメン2人からの突然の攻撃に、顔が熱くなる。

 絶対に顔が赤くなっている私は手で顔を覆い隠した。


「残念」

「…ああ」


 イケメンってずるいと思った。

 そんな時、私の腰に抱きついてきた2人がいた。

 クロとシロである。

 でも、どうしてかクロとシロはゼノ様とルノ様を凝視して、プイッと顔を逸らした。


「「スゥ、あっち行こ」」


 2人は私の手を取って皆がいない食堂に向かって歩いていた。


「…ゼノール」

「…ああ、分かってる」

「年下か」

「だが、渡すつもりは毛頭無い」

「当たり前だ」


 放置された2人は新たな(ライバル)を見て、闘争心を燃やしていた。


 私は手を引っ張る2人を止めて、話を聞いた。


「どうしたの?2人とも。ここは誰もいないから、向こうに戻ろ?」

「「スゥはあの人達好き?」」

「あの人達?」

「「さっきの2人」」


 本当にいきなりどうしたのだろうか?

 何でそんなことを聞くのか分からない。


「うん、好きよ?」

「「僕たちは?」」

「もちろん、好きに決まってるじゃない」

「「じゃあ、僕たちと結婚してくれる?」」


 どうして、そういう話になるのだろうか。


「大人になったらもっと好きな人出来るよ」

「「嫌だ、スゥが良い」」


 これはあれだろうか。

 子どもの頃に娘がお父さんに言うという「大人になったらパパと結婚するの」っていうやつ。

 だとしたら、何て可愛いんだろうか。


「2人ともそう言ってくれてありがとうね。じゃあ、2人が大人になっても気持ちが変わらなかったら考えておくね」

「「本当?」」

「うん、約束」


 約束をするとやっと上機嫌で今にもスキップを始めそうになった2人を見て、私は癒されながら、皆が要る場所へと移動した。

 従業員達も団員達も仲良さそうに話しているのを見て、私は良いことを閃いたのでタンザさんに話しかける。


「タンザさん」

「はい、どうされましたか?」

「ちょっと提案なんですけど…」


 タンザさんに提案すると、面白そうに話を聞いてくれた。


「成る程。面白そうなので是非やりましょう」

「本当ですか!?ありがとうございます!」

「いえいえ、こちらこそ」


 私達は相談を重ねた後、面白いのでその話は当日発表ということで話は終わった。


「マークさん」

「はい、何でしょうか、オーナー」

「ちょっと席を外しますから、何かあったらノースさんを呼んでください」

「分かりました」


 私はマークさんに伝えた後、従業員専用棟に向かった。

 扉を開けると、まったり寛いでいるバナじぃがいた。


「おぉ、スゥや。もう仕事は終わったのかの?」

「ううん、まだ。バナじぃにお願いがあってきたの」

「スゥの頼みなら何でもこのバナじぃに任せなさいな」

「本当!?あのね…」


 事情を話すとバナじぃも面白そうに頷いてくれた。


「ほっほっほっ!スゥも面白いことをするのぉ。ええぞい。わしも張り切らねばならんのぉ」

「ありがとう!やっぱりバナじぃ大好き~」

「照れるのぉ~」


 バナじぃには事前に伝えた所で私は、次の準備に取りかかる為に、宿から出てウーちゃんを呼んだ。

 いつも通り、ウーちゃんを抱き留めたところで説明する。

 すると、宿から離れ少し歩いた場所を私に教えてくれた。

 確かに、これなら…。


「ありがとう、ウーちゃん。これなら距離も近いし、大丈夫そう!いつものお礼だよ~」

「プギ~!」(わーい)


 果物を渡してウーちゃんが去った後、私はその場所に少し手を加えていく。


「よし、これで準備完了かな?」


 大まかな準備を終え、私は宿に戻った。

 宿に着く頃には、既に食事が始まる時間帯だった。


「「スゥ!おかえり!何処行ってたの?」」

「ただいま。ちょっと散歩に行ってた。これから食事よね?一緒に食べましょ?」

「「うん!」」

「それ、俺達も一緒でも良いか?」

「私達もちょうど食事を始める所だからね」


 話しかけてきたのは、ゼノ様とルノ様だった。


「はい、私は良いですよ」

「「…スゥが良いなら」」

「そうか、ありがとう」

「さぁ、あっちで食べよう」


 6人テーブルに、双子が私を挟んで座り、ゼノ様とルノ様は反対側に座った。

 双子は何故か下を向いているので、私はゼノ様とルノ様に話しかける。


「ここに来るまで何をしてらしたんですか?」

「基本は魔物の討伐だな」

「あとは、慈善活動だよ」

「慈善活動?」

「ああ、スゥがくれたお守りを持ち始めてから少しずつだが俺達の所にも仕事が回り始めてな、その1つが慈善活動だ」

「と言っても、雑用と代わりは無いんだけどね」

「大変なんですね」


 すると、双子が突然2人に話しかけ始めた。


「「2人とも強いの?」」

「…まぁ、種族平均よりは強いな」

「「魔物はどれ位のを狩るの?」」

「私達個人ではやる機会は少ないが、中型か大型を倒せるはずだ」


 意味はよく分からなかったが、話せただけでも前進だろう。


「あ、クロ、シロ。明日は早く起きてね」

「「うん!分かった!」」

「何かあるのか?」

「手伝う事があったら言ってね?」

「いえ、大丈夫ですよ。それに、お2人も早く起きるようにタンザさんから言われると思いますので」

「「???」」


 私達は食事を食べ終え、皆に早く起きることを伝え、何事もなく夜を過ごした。

 そして、待ちに待った次の日の朝がやって来たのだった。

次回、薄々分かっているとは思いますが何をするのか分かります。

お楽しみに!

(≧∇≦)b

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