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2人ぼっち★~双子視点~★

最初から読み返してみると、分かりにくい所が沢山あったので色々訂正しました。

また、誤字脱字報告も全て直させていただきました!

本当に読みにくいこの小説を読んでくださってる皆様には感謝しかないなと改めて感じました。

いつもありがとうございます!m(_ _)m

~クロ視点~


 僕たちは、お母さんお父さんが誰なのか、わからない。

 気づいたら2人だった。

 周りは皆、僕たちと同じで汚れた格好をしていた。

 皆が僕たちを見るから、友達になりたいのかなと思って近づくと


「あっちいけ!悪魔!」

「何でお前らが人族の領地にいるんだよ!」

「早く死んでくれ!」

「災いがくるだろ!疫病神!」


 と、大人も子どもも怖い顔をして僕らを見る。

 皆、黒いのが後ろから出ていた。

 だから、黒いのは僕たちを嫌ってるって事なんだって感じた。

 みんなから石やゴミを投げられる事なんてしょっちゅうだ。

 いつもシロと必死に手をつないで逃げた。

 お腹がすいてゴミをあさったり、ネズミや虫を捕まえたりして空腹を満たした。

 ある日、僕たちはお腹がペコペコになって元気が出なくて倒れてしまった。

 寒いなと思ってシロと寄り添って、いつものように手を繋いでた。

 そうしたら、お爺ちゃんが僕たちを抱っこしてお家まで連れて行ってくれた。

 お家で起きたら、お爺ちゃんは食べ物をくれた。

 温かくて良い匂いがして美味しくて。

 とっても嬉しかった。

 そんなお爺ちゃんからはピンク色が見えた。

 だから、ピンク色は優しい人の色なのかなと思うようになった。

 お爺ちゃんはバーナードっていう名前らしい。

 カッコいい名前だ。

 名前を聞かれて僕たちは「わからない」と答えた。

 そうしたら、僕たちに今度名前を付けてあげると言ってくれた。

 次にお爺ちゃんは僕たちに「ここで住まないか」と言ってくれた。

 僕たちはすぐに頷いた。

 優しいお爺ちゃんと一緒にいたかったから。

 一緒に暮らして少ししたら、言ってたとおり名前をくれた。

 こうして、僕たちはクロとシロになった。


 お爺ちゃんと暮らし始めて2年。

 僕たちはお爺ちゃんがお外に出かけるから留守番をしていた。

 でも、なかなか帰ってこなかった。

 それでも僕たちは待った。

 3日経ってやっとお爺ちゃんが帰ってきたと思って、玄関に行ったらお爺ちゃんからいつものピンク色が消えて、青色や黒色が出てた。

 僕たちから背を向けて、お爺ちゃんは話してくれた。

 お爺ちゃんは買いものをした後、帰るときに魔族にケガをさせられて僕たちが怖くなったのだと。

 だから、もう一緒に住めないんだと。

 僕たちの髪が黒と白だったことをこれ程後悔したことはなかった。

 僕たちはこんな髪も目も欲しくなんかなかった。

 お爺ちゃんと一緒に暮らしたかった。

 お友達も欲しかった。

 家族が欲しかった。

 でも、僕たちには無理だって分かってた。

 だって、僕たちは悪魔なんだから。


 お爺ちゃんは泣いて謝りながら、お爺ちゃんのお友達だっていう人のところに僕たちを渡した。

 その人は元冒険者だったらしく、外の世界のことを何でも教えてくれた。

 教えてくれたことは面白くて楽しかった。

 お爺ちゃんには、見れないならと絵でその日あったことを伝えるようになった。

 何でも教えてくれるから、僕たちはその人を先生と呼んだ。

 僕たち以外にも沢山子どもがいたけど誰も僕たちに近づくことは無かった。

 でも、先生は唯一近づいて話しかけてくれる人だった。

 そんな先生からは、やっぱりピンク色が見えた。

 先生はとっても元気なお爺ちゃんで、魔物狩りの仕方も教えてくれた。

 すごく怖かったけど、教えてくれたことが出来るのが嬉しくて僕たちはどんどん強くなっていった。

 ある時、先生が教えてくれた。

 世界にはもっと綺麗な景色がいっぱいあるって。

 その中でも先生が好きなのが星だった。

 星は数え切れないほど夜空に光ってて綺麗なんだって。

 でも、その中で1番光っている星が1番星でどの星よりも綺麗なんだって。

 先生は、いつか僕たちだけの1番星が見つかるはずだって言ってた。

 遠回しだけど僕たちは本当の意味が少しわかってた。

 先生はきっと、僕たちに大切な人が出来るはずって言ってくれてるんだ。

 でもね、先生。

 お爺ちゃんがいて、先生がいてくれる。

 もう1番星2つもあったら十分じゃないかな?

 僕たちは先生のその言葉に返事は返さなかった。


 僕たちがいる街は、人が多くて夜も明るくて見えないから、僕たちは見たことも無い星を見たくなった。

 子どもだから夜は外に出られないけど、働けるくらい頑張ったら見せに連れて行ってくれるって約束をした。

 だから、僕たちは次の日から体力作りのために魔物と戦い続けた。

 先生もそれを笑顔で見守っててくれる。

 それがとっても楽しかった。

 でも、それもどんどん出来なくなっていった。

 先生が動けなくなっていったからだ。

 先生は僕たちに「約束を守れなくてすまん」と言うと完全に色が見えなくなってしまった。

 それから、いくら話しかけても反応がなかった。

 その時、初めて色が見えないことは死んだことを表しているのだとわかった。


 それからの僕たちは、また2人だけになった。

 度々、お爺ちゃんは話しかけてくれるけど、前みたいに目を見てはくれない。

 僕たちと話すお爺ちゃんからはいつも青色が見えるようになった。

 もう僕たちは分かってた。

 青色は、悲しんでる色だって。

 だから、僕たちも絵を送ることも止めた。

 僕たちを思い出してお爺ちゃんが泣くところを見たくなかったから。

 だから、なるべく外に出て、先生が教えてくれた魔物狩りで何とか食べていた。

 魔物狩りは僕たちだけじゃ、運良く中型の魔物が1匹取れればかなり良い方で、いつもは小型の魔物を2,3匹捕まえて焼いて食べていた。

 そんな僕たちは目標があった。

 働くこと。

 働けるようになれば、先生の教えてくれた星を見に行くことが出来ると思って、僕たちは仕事を探すようになった。

 でも、前と変わらず僕たちを見れば悪口を言ったり、泣きながら叫んだりされた。

 仕事の面接を受けようとしても、僕たちを見るだけで断られる。

 この街で先生が教えてくれた募集マークが出ているところは全部受けたと思う。

 それでも僕たちは働かせてもらうことは出来なかった。

 見た目もそうだけど、文字も読めない役立たずはいらないんだって。

 もう先生が昔、やっていたという冒険者になろうかとフードを被って初めてギルドに入った。

 ギルドでは大柄の男の人ばかりでとても怖かった。

 でも、皆、僕たちじゃなくてボードに貼り付けられていた1枚の紙を見て盛り上がっていた。


「おい、これ!すげー良い仕事だと思わねーか!?」

「ああ、他の仕事辞めてでもここで働きてーわ。宿とか今に比べりゃ楽なもんだろ」

「3日後にここで面接か。俺、受けようかな」

「俺もダメ元で受けるわ。住み込みなのに個室で、給料も金貨5枚とか、絶対に希望者多くて定員オーバーだろうな」


 話を聞いてると、すごく良い仕事だってわかった。

 僕たちがまだ受けてない仕事の面接があったなんて。

 これでダメなら冒険者になろう。

 僕たちはそう決めて3日後、またギルドにやって来た。

 ギルドに入ると、前よりも沢山の人がいた。

 これだけの仕事の面接を受ける人がいるんだ。

 前に進むことも難しい。

 なるべく端っこにいようと移動したら、シロに人がぶつかって怒られた。

 僕はシロを守ろうと動く。

 それにまた腹を立てた男の人は僕たちのフードを外した。

 フードを外されて僕たちの髪や目、顔がみんなに見られ、ほとんどの人が僕たちを見て、黒色を出す。

 その中でも、さっきぶつかった人は1番黒かった。

 その人は僕たちを殺そうと大きな魔力を集めていた。

 反撃できるけど、周りの人に迷惑がかかるから逃げる準備だけ整えていた。

 僕たちを殺そうとみんなが僕たちを見る。

 怖かった。

 僕たちはここで死ぬのかなと思った。

 でも、そんなこと無くて誰かがその人をなだめてくれて、僕たちはケガをせずにすんだ。

 ホッとしたその時、扉が開いた。

 すぐにみんなが静かになった。

 グレーの髪に、紫の瞳のカッコいい男の人だった。

 その人はレイさんと言うらしい。

 レイさんからは見たことも無いくらい赤く黒い色が発せられていた。

 怒っている。

 そう思った。

 でも、不思議と怖くはなかった。

 その赤黒い色は僕たちじゃなく、さっきの僕たちを殺そうとした人達に向けられていたから。

 レイさんはその人達をいらないって言った。

 怒ったその人はレイさんに大きな炎をぶつける。


((危ない!))


 そう思ったけど、レイさんは同じくらいかそれより大きい水魔法で炎を消す。

 さっきの人は、ステータスを見ても強いと思ってたけどレイさんはそれよりも遙かに強かった。

 レイさんはその人達を追い返して、面接の説明をした。

 一次審査と二次審査で受かった人だけが働くことが出来ると。

 僕たちは、出来ることをしようと決意した。

次回も、双子視点です。


自分で考えといてなんですが、主人公の代わりに私が頭を撫で繰り回しに行きたいです…(;´д⊂)

というか、ぜひ私が親に立候補したい!

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