飲み放題
久しく会っていなかった友人と会うこととなった。
待合せ場所の駅には少し前に着いたものの、その友人も待ち合わせ時間の少し前にやってきた。
「久しぶりだな」
「いつぶりだ、2年か、3年か。もっとか」
思わずハグをして、その再会を喜ぶ。
「んで、どうしたんだよ急に。連絡なんて久しくよこさなかったのに」
「まあな、たまに会いたくなることってあるだろ。それだよ」
互いに離れ、それから歩き出す。
歩き出す先は決まっている。
飲み放題の居酒屋だ。
「ま、飲みながらでも教えるさ」
居酒屋に行くことは友人にも教えていたので、さらっと歩いていく。
どうせ日付が変わっても飲み続けるだろうから、その覚悟で歩いていった。