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私にできること  作者: 常盤周
8/11

8

何も言わないウィルさん。

何て声をかけたらいいかわからない私。

黙ったまま家の使用人出入り口近くまで送ってくれたウィルさん。

明日の早朝この街を出ることに決めた。


部屋に戻って荷物をまとめる。

といってもマジックバッグにポイだけど。

大切なのはインベントリに入れてる。

身体を拭いて、置いてある食事をした。

今日は早めに寝なくちゃね!


翌朝待ち合わせの時間より早く起きてラジオ体操をする。

荷物を持って部屋を見回す。

うん。

忘れ物はなさそう。

まぁ、自分の分なんてほとんど昨日買った物しかない。

あとは必要と思ったガラクタ部屋の道具かな。

よし!

待ち合わせの時間には早いけど出て行こう!


離れを出て音を立てないよう気をつけて歩く。

そぉっと使用人出入り口から出るとウィルさんがいた。


えっ⁈

いつからここに?


「おはよう。」

「おはようこざいます。いつから待ってたの?」

「さっききたばかりだ。気にするな。それより早く行くぞ!」


そうだ。

とりあえず早くこの街から離れないと!

大分体力がついたといってもまだまだ子供なので

ウィルさんに小走りでついていく。

それを見てウィルさんが私を抱えあげた。


「ウィ、ウィルさん?歩けるよ?」

「いいから。とりあえず街を出るまでこのままだ。」


そう言って駆け出した。

朝の早い時間だから人はいない。

リズミカルな振動に少し眠気が・・・

んー

ダメダメ!

街を出たら自分で歩くんだから!

でもウィルさん暖かいし・・・

ウトウト・・・。

はっ⁈

寝てた?

ダメよ!

初っ端からウィルさんに迷惑かけちゃう。

あー

負けちゃう。

ごめんウィルさ・・・



クレアを抱えたまま街を出て歩き続ける。

街を出たら自分で歩くと言っていたが子供の足じゃ思ったほど進まないだろう。

大人しく抱えている間に少しでも進んで街から離れないと。

昨日父上に家を出ることを伝えた。

母上が亡くなってから会話らしい会話はしていないから、伝えたけど何の反応もなかった。

今更だな。

とりあえず準備はできている。

早く出て行こう。

1人じゃないから。




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