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私にできること  作者: 常盤周
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んーーー。

よく寝た。


あれ?

知らない天井だ。

うん。お約束だよね〜。

言ってみたかったのもあるけど本当に知らない天井だよ。

起きて部屋を見回すと見慣れない部屋。



バイトから帰って寝て起きたら・・・

夢は夢じゃなかったのか・・・


夢でクレアちゃんという女の子と出会ってお互い話をした。

私は親に放置されてた。かと思うといきなり怒鳴られて叩かれたり蹴られたりした。

見かねた近所の人が児童相談所や役所に連絡をして、施設に引き取られた。

私は記憶力が良く1度見たら(読んだり聞いたり)したら覚えてる。

授業を聞いていれば勉強しなくてもいい点とれてた。

家に帰りたくなくて図書館で片っ端から本読んでたなぁ。

クレアちゃんも後妻にイジメられていて、本当の父親は助けてくれないそうだ。

食べ物もロクに食べられないのか痩せすぎだし小さい。

辛いから死にたいと言われて、思わず死んじゃダメだよって言ったけど私には何もできない。

そしたら

クレアはもう生きていたくないの。死んじゃダメならお姉さんにクレアをあげる。よろしくねって言われて思いっきりぶつかってきて倒れたんだけど。

起きたら私の部屋じゃないって事はクレアちゃんの部屋?

なんで?

いや、クレアちゃんを探さないと!


うん?

手が小さい?

足も小さくなってる⁈

しかも細い。

鏡どこ?

あった!


そこに映っていたのは、

黒髪にブルースピネルのような青い瞳に白い肌。

夢で会ったクレアちゃんだった。


私クレアちゃんになっちゃった?

あげるって身体をくれるって事だったの?

クレアちゃんがぶつかってきたから中に入ったとか?

じゃあ私の身体はどうなってるんだろう?

クレアちゃんもどうなったの?

このままクレアちゃんとして生きていくしかないのかな。

わからない事だらけ。


グゥー。

お腹すいた。

何か食べないと。

クローゼットにあるシンプルなワンピースに着替えて部屋をでる。

クレアちゃんの話だと離れに1人で住んで、自分で何もかもしなくちゃいけないらしい。

本邸には父親と後妻がいるそうだ。

父親は大きな商会の会長らしいけど仕事が上手くいってるのか、いないのかはわからない。

まぁ、関わってないからわからないよね。

毎朝1日分の硬いパンがテーブルに置いてあるそうだ。

キッチンの保冷庫に野菜があるけど、どうしたらいいかわからないから毎食パンしか食べていないらしい。

私も調理実習で作ったくらいだけどレシピは頭の中にある。

野菜スープを作ってみよう。

とりあえず野菜を切るのに手が小さいから大変だけどどうにかできた。

鍋に入れて火にかけて、調味料は塩しかない。

まぁ、小さな子供が料理するとは思わないよね。

でも、そういったらなんで野菜だけはあるんだろう?

まぁ、助かるからいいや。

でも肉や魚が欲しいなぁ。

他の調味料も。

クレアちゃんの記憶もあるし、夢で話を聞いた限りでは早くここをでた方がいい気がする。

出てどこに行くか、お金もないと何もできないし。

クレアちゃんも家から出た事ないみたいだし、乳母がいた頃は文字や計算など教わってたらしいけど、後妻がきてから誰も何も教えてくれなかったみたい。

本にあったように、冒険者とか、魔法とかあるのかな?

剣とか無理だし、ポーションを作るとか、商売するとか・・・

ギルドとかあるのかな?

パンとスープを食べたら離れの中を見てまわろう。

それから町に行こう!







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