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アキヒトバトルアドベンジャーズ  作者: モフきのこ
第1章 『出会いと別れの一年間』
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EX.8 「化物の会談」

 俺の精神の中にはある三体の化物が存在する。一人目は黒鬼、かつて宇宙を支配した『銀河の覇者』として恐れられていたが、『蘇生神』レオン·アリアスにより、ようやく撃退された存在。彼の能力は『真実』それにより俺の固有スキルとして『真実の目』が付与された。更に俺の愛剣『ムーンフェアリー』はレオン·アリアスによって変型された彼の右腕である。

 二人目は狐型の神、名を『くろう』という、黒鬼と違い俺の身体を自由に出入りすることが出来る、戦闘能力は他の二人と比べては格段弱くなるが、『地球の三神』として祀られている。彼の『権能』は『未来視』そのモーションは『真実の目』とさして変わらないが、違う所は瞳の色が変わること。『真実の目』は瞳の色を青く変えるが、『紅玉の目(レッドアイ)(5歳の俺が命名)』はその名の通り紅く変化させる。その未来視はもしもの世界まで見通す事が出来るので、今回でいうと全6通り見ることができる。弱点は二つ存在し『真実の目』と違い空間の全てを見通す事が出来ず、ただ一点しか見れない事だ、しかしその効力は恐ろしくこの後どう動き、どういう場所に移動するかがその目で『視る』ことができる。もう一つは『真実の目』は酷使すると視力が一定時間(一分程)なくなるが、『紅玉の目』は脳に直接くるので動けなくなるというリスクが伴う。

 そして、最後に『七つの大罪』の『嫉妬』の名を手にした者がいる、情報が少なく俺でさえも分かるのは、そいつは女性であることと、他の二人と嫌縁しあっていることだ。時々そいつに意識を奪われる事があり、その度に黒鬼に注意するよう言われる。彼女は大量虐殺の存在で俺でさえも余り出て来て欲しくない。


 @@@@@


「あらあら、こんなにも辛辣なのね。私はこんなにもあの子を愛しているのに」


「てめえに何を言われてもあいつはおめえになびかねぇよ、さっさと消えた方があいつは喜ぶぜ」


「それは、あなたなんじゃない?私よりも生物を殺してるじゃない」


「ソレハ、クロオニガイキルタメニシタコトダ、オマエノコロシハ、コノセカイニトッテイヤワレワレノセカイニトッテヤッテハナラナカッタ。」


「あら、あなたはこの男に肩入れするつもり?」


「ワタシハオマエノ『断罪者』ダ、オマエヲカタイレスルツモリハナイ」


「うるっせぇなお前ら‼飯が不味くなる」


「あら、普通盛り上がってるとご飯は美味しくなると人間は言ってたけど」


「言い直す、てめえがいるから飯が不味くなる、どっかに消えろ」


「分かりましたわ……それはそうと、アキヒト――――あの子は新しい能力を手にするつもりよ、あなたは忙しくなるみたいね」


 そうして女はどこかへ消える、男は舌打ちをして


「ちっ······食えねぇ女だ、あいつは何が目的だ?」


「ドンナリユウガアッタトシテモ、ワレワレハアキヒトヲマモルダケダ」


「はぁ······そうだな、まぁただの『忙しい』ならいいんだが······」


 @@@@@


 俺は、『紅玉の目』を発動したまま唸っていた。何故ならどの道を選んでも結果は同じだからだ。


『リターン』をするということ


「なぁ、アキヒト元からここは間違ってるのか?」

「間違う···と言うことでは恐らくないと思うんだけど······難しいな」


 俺と山本、そして寝て元気になったアスナは唸る。(ちなみにユウスケは座ってぐったりとしている)


「なぁなんであいつあんなにバテてんだ?」

「ループする際、少しずつエネルギーが減少してみたいだからな、普段能力を使わないあいつは軽く酔ってるんじゃないか」

「なるほど、『能力酔い』ね。だったら、『能力を使わない入り口』を探さなきゃいけないんだけど、どうしたら良いんでしょうね」


 そうしてアスナは俺をチラッと見る、アスナ的には軽く答えが分かっているのだろうが俺には分からないが。


「僕ですよ、僕!僕を使ってください‼」


 そう言って、出てきたのは『(ミュージック)』だ、そうか忘れてた


「すまん、全くをもって忘れてた」


「明るさの為に、ライトとファイヤを出してその後全て忘れるなんてひどい人ですアキヒトは‼」


「ごめん、ごめん。謝るからさ、お願いだよミュージック」


「仕方ないですね、ちょっと待ってください」


 俺の必死の反省にミュージックは許してくれた


「よし!じゃあ行くぞ‼」


 そして俺はミュージックをまとい、その力を手に入れる。『音』の特殊能力は『絶対音感』それは、普通の『絶対音感』ではなく、今は、最大半径10メートル程の範囲まで聴き取る事ができる。


 俺は靴裏でコンコンと軽く叩き目を瞑る。


 ――――――『反響マップ』


 その技は音の反射を聴き取り、また、空間を見つけ出すための技。


(道はやはり違うかったか空間が削ぎ落とされている、下は······ないな地層が埋まっているみたいだ――――だったら)


 俺は上を向いて


「山本、ちょっと上に『空圧拳』を放ってくれ」


「ん……おう」


 そうして山本は、右手を左手で包み、腰を落とす。


「行くぜ」


 彼が上へ振り上げた拳の先の壁が大きな音を立てて崩れ空間が現れる。


「なるほど〜、そりゃ見つからないな〜」

「上に道があるってことか」

「それじゃあ、行こうか」


「もうちょっと、休ませてくれよ!」


 そこには、更に青くなっているユウスケがあった


 ^@@@@^

 三十分後

 ようやく復帰したユウスケと共に歩き出す、そこには―――――――


『虹の試練

 四の間 橙 絵画の部屋

 この中に唯一存在する『偽物』を見つけだし鍵を見つけよ』


 どうやら、今回も骨が折れそうな試練らしい。

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