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アキヒトバトルアドベンジャーズ  作者: モフきのこ
第1章 『出会いと別れの一年間』
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EX.65 「圧倒的な技」

 体が動かない——————‼


 だが、その範囲は眼球や心臓の動きを止めるものではなく、神経を止めるようなものでそれでもひとまず安心する。


 だが、戦場での停止は死を生み出す。


「ハハハハハハ‼死ねぇ‼」


 吸血鬼が超高速で滑空し、身動きの取れない岡田に抱きついて再び上空に飛び立つ——————そして、


「なあお前······『地球落とし』って技、知っているかい?」


「!?」


「さらばだ」


 そのまま垂直に落ちていった身体を離し、恐ろしいスピードに乗って岡田が落下していく。


 そこには大きなクレーターが生み出された。


 @@@@@


「憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い···憎い‼」


 アクサードから伸ばされる長い髪をカレンは軽やかに避けきる。


「せぇぇぇい······りゃあ‼」


 魔力を込めて身体強化した拳で、脚力強化した足で飛びつき殴る。


 だが、アクサードの身体を纏った髪がダメージを消す。


 追撃に走ろうとしたアクサードの拳をカレンは背中を反らせて避ける。


 そのまま二人ともが流れるように飛び退く。


 ズザザザザザザザァ‼と音を立ててカレンのロングブーツとアクサードのハイヒールから砂煙をあげる。


「フフフ······貴方、見た目に反してピュアファイターだったのね」


「バリッバリの魔女なんですけど‼なめないでくれますか‼」


 カレンは既に全部の『キラメラ』を使用しており、その全てを込めてでもアクサードの前では無力に等しかった。


 だからこそ、次の攻撃をするためには『詠唱あり』の魔法か、『無詠唱』の『キラメラ』を発動するかなのだが、たいてい無詠唱の魔法を放つカレンにとってはそちらを使うのが日常的であり、『詠唱あり』の魔法は非日常なのだ。


 だが、カレンはここで非を作るような真似をしなかった。


 カレンの『魔力感知』でアキヒトの存在を感知している為、本気を出すことが出来る。


 姿が変わった。


 アキヒトと共に買い物の時に買った真っ黒いシャツに少しカレンが手心を込めた服からどこからか生まれた糸が全身を包む。


 姿が変わった。


 その服は黒と呼ぶにはあまりにも鈍く。


 姿が変わった。


 漆黒の黒とも言えず。


 姿が変わった。


 近づけば近づく程、紅く見える色だった。


 姿が変わった。


『血塗れの聖堂衣』と呼ばれる代物だった。


 姿が変わった。


 その代物はまだ初代魔女が『聖女』であった頃の業と罪の代物。


 姿が変わった。


 当時の血は既に酸化して黒く腐っていた。


 姿が変わった。


 彼女はそれを『醜い』と称して、アキヒトには見せないようにはと考えてはいたが、たった数日後にバレたのはまた別の話になるのだが······ともかく彼女はその姿は自分と思ってはいなく、自分専用のバトルクロスが欲しいとは思ってはいるが、今頼れるのはこれだけだった。


 姿が変わった。


 その服は別段普通の服と特に変わらず、攻撃力も防御力を底上げするような代物ではなく······しかし、魔力が恐ろしく跳ね上がる。


 初代の魔力が混ざっていた。


 姿が変わった。


 黒い聖堂衣に——————


 @@@@@


 アクサードの能力『髪』はアキヒトの万能型とは違い、防御特化型となっている。


 その力は先程の通り、カレンの魔力によって強化された攻撃を軽くいなしたり、『キラメラ』を防いだりすることも出来る。


 だが、本当に恐ろしいのはその防御力によって放たれる攻撃力である。


『レヴィ·カンスト』


 その一撃がカレンに直撃し、大きく吹き飛ぶ。


「くぅ······ふぎっ!」


 吹き飛んだ後、少々可笑しな声を漏らしてしまったが、それでも受け身をとって流れるように立つ。


 完璧にガードしたはずなのに、この上でもダメージが······。


 カレンは薄く腫れた両腕を見てそう考える。


 このまま長期戦じゃ圧倒的に不利······!


 この場所には完全に近距離型——————つまり山本やユウスケ、ハルトなどが居ない為、前後を交代するどころか、相手の連撃によって回復もままならない。


「さてさてどうやって死ぬのぉ〜〜‼」


「うるっ······さい!ヒステリック女‼」


 ブーメラン。


 カレンは時より吹き飛ばされながら、何度も恐れずに飛びつく。


 相手の顔からは少々の恐れが感じられた時、カレンは少し微笑んだ。


「これで終わった······」


「何言ってんのあんた‼まだまだ終わってないよ‼」


 カレンは少し舐めた様子で。


「なんで今まで私が魔力を防御だけに使ったのだと思う?」


 カレンが自慢げな顔でそう言うと、その瞬間自覚をしてしまったアクサードが苦々しく顔を歪ませる。


「きさっ······貴様ぁああああ‼」


「貴方の防御力は凄いと思うわ······だけど、防ぎきれない攻撃をしたらどうなると思う?」


 カレンはついにアクサードの拳での攻撃を避けた。


「———————————————っ‼」


「答えは簡単」


 パチン‼と指うちをするともこもこと地面が膨らみ亀裂が走る。


 そこから『天国』ではありえない灼熱の炎が吹き出した。


「"幻炎地獄„······もっともその魔法は偽物じゃないけどね」


 余島花恋VSサステイナブル·アクサード。


 勝者 余島花恋。



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