EX.2 「始まりの戦い(後編)」
「なぁ今日の『ヒーロートゥデイ』見た?」
「なんだその入り方は⁉」
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今世間で人気の雑誌『ヒーロートゥデイ』それはその名の通り『ヒーロー』を収録するための雑誌である。
『ヒーロー』とは、この現代社会を守る為にこの社会のトップであるキングが作り出した団体。
『能力』を使うことで、暗黒界の魔人·魔王·魔術など、こちらの世界の侵略を企む者たちを排除するために戦う者たち。
『能力』は主に火·水·木·土の四種属性から蜘蛛の巣状に広げられて今なお増やされ続けている。
『能力』ら希少度(俗に言うレア度)があり、20段階から出来ている。
明日菜の能力『二次元』は17ぐらいで俺の『パーフェクト』は唯一の20だ。
ちなみに、ヒーローの中でも侑介の様に殆ど能力を使わずに戦う者もいる。
だからこそ、能力を持たない『無能力者』でもヒーローになることが出来る。
『ヒーロートゥデイ』はその中でもよりすぐりなヒーローを取材している為、ヒーローの中では結構な名誉になっている――――ちなみに俺はあんまり興味がない。
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「ヒーロートゥデイ?発売してたっけ?」
「おまっ···知らなかったのかよ⁉」
「読書ルームでも置かれてあったでしょ」
――――と、二人は言う。
くそっ俺がアウェイか…、だったら言い訳するしかないな。
「いや···最近それ売ってなかったろ、だから分からなかったんだよ」
「CMでどデカく宣伝されてただろ」
「ん〜そうだったけ」
「よ〜〜く思い出してみて」
そうアスナに言われ仕方なく思い出す。
確か俺は、昨日遅くまで起きてて、あまり脳が動かなくて、なんか妹がテレビ見てはしゃいでいたような、無かったような。
「うん、覚えていない‼」
「いや、もうちょっと頑張れよ!!!」
まさかのツッコミ、流石関西人。
「まっいいやどうせその話するんだから持ってるんだろ、見せてくれよ」
「はいはい、持ってますよ」
多少諦めた様子で袋から雑誌を取り出し俺に渡す。そこの表紙をかざっているのは。女の子が血しぶきに当たりながら戦っている様子だった。
女の子、女···の子···おんなのこ···?
「なんか見覚えがあるような···」
「お前だよ!鏡見ろ!鏡!」
「えっあぁ本当だ何でこんな所撮られてるんだ?」
「アキトくん、まさか自分のこと分からなかったの?」
「えっいや!自分をジッと見るのなんて殆どないからさ、あんまりね!…ね!」
悲しい言い訳をし逃げようとするが、アスナはニコッと笑い。
「今度から、10分耐久で鏡見てみようか」
「絶対飽きるし妹に見られたら「こいつナルシストか?」的な目で見られるから絶対にイヤだ‼」
「スズちゃんはそんなことしないから安心して鏡見てもいいよ」
「ごっ···、ご勘弁をーーーーー‼」
そう言い叫ぶ俺―――――ちなみに俺アキヒトは女性の様な顔立ちをしている。
私服で外を歩くと72%ぐらいで女の子と間違えられる。今は慣れたが、中学生にもなってこの見た目だ、隣のおばさんに「今日も女の子みたいで可愛いねぇ」とか言われた時には結構内心グハッと吐血するぐらいのダメージを受けている。
なりたくてなった訳ではないが、このような顔になったのなら諦めて受け入れるしかない。
これが俺だ×20くらいでやっとのこと落ち着いた、もうちょっと早めにやったら良かったな。
しかも、追撃かのように『ヘアー』の能力の呪いにかかって髪を切っても切っても翌日には腰の付近まで伸びている。この対策は小学3年生で肩甲骨ぐらいまで伸びてしまっている時に、流石にだめだ、と思い10本ぐらいの自分の髪を束ねてそれを『ゴム』の特殊補正『変形』を使って髪ゴムに変え、それを束ねてみたら原理は分からないが後ろに垂れるだけかと思ったら。髪の大部分が収集され、なぜか赤、青、黄の三色の髪一房ずつが出来、まぁこれでいいか、と思いそのまま放置している。今は髪がより長くなっているが、髪ゴムをすると当時と同じ様な見た目になっている。
まぁいいそんなことより本番だ
「ふむふむ、煽り分は『聖戦戦争を終結に導いたヒーローを大調査』へーふ〜んあ〜そう」
「せめて、周りが分かるようにしてくれ」
「少なくとも最初はまぁ正しいけど後半らへんがな、『超絶美少女ヒーロー』ってなに⁉最初美男子って書いてあるのに即座に否定してるな!⁉」
「まぁお前の場合は中性的な美少女だからな」
「美少女を否定しろ‼」
「アキトくんは可愛いからねぇ〜メイクしてもいい?」
「絶対ヤダ」
え〜そんなぁ〜、と残念そうに話すアスナをほおっておいて俺が注目したのはこの言葉だ――――
聖戦戦争
それはたった一年前に終結した戦争、1万人が参加して、死者五千人弱、聖戦戦争の首謀者はアルビナ星のたった一人の人間。それを相手に五千人もの人間が亡くなったのだから恐ろしいものだろう。
俺は99層の『妖精たちの丘』で知り合った『セピア』と言う妖精が俺を助けるために死んだ。
たかが妖精――――と言う人間は少なくないだが俺は違う、誰だって命はあるのだ、だからこそ大事にしたいと思ったのに。
彼女は死の直前、俺にこう言った
『虹の丘』で待っていると―――――
「早く、『虹の丘』に行かないとな···」
すると俺の心情に気づいたアスナがぎゅっとつかみ安心させるように
「大丈夫、きっとまた会えるよ」
「あぁそうだな···そうだといいな…」
「今度は俺もついてるからな、百万力だせ」
「ははっそうだな」
穏やかな風景、しかし平和はずっとは続かない。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
地鳴りがなった
「なんだ!どうしたんだ⁉」
「おい···あれを見てみろよ」
ユウスケが指差す方向を見てみると、巨大なモンスターがいた。
ライオン型の魔獣がいた。
「四足型の魔獣だ気をつけろ!ユウスケは戦闘準備!アスナは後ろで支持を頼む‼」
「おう!」「うん!」
そして、ヒーロー三人の戦闘が始まる――――!