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アキヒトバトルアドベンジャーズ  作者: モフきのこ
第1章 『出会いと別れの一年間』
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EX.1 「始まりの戦い(前編)」

 煙の匂いが恐ろしく吹き荒れる中。

 二人の人影があった。


 息絶え絶えで彼女は言う

「**************」

 泣きながら少年が言う

「***************」


 しかし、その会話の内容は彼の心の奥底に深く隠されたまま――――――――


 @@@@@


「***くん………**トくん、アキトくん!」

「うおっ!何?どうした⁉」

「どうしたじゃないわよ、ずっとぼーっとしてて」

「マジで?あ〜、ちなみにどんな状態だった?」

「こう···石像の様にピクリとも、持ってたサンドイッチも動かなくなったレベルで」

 そう言われると、異様に腹が減ってくる。

 ぐぅ〜と言う腹のサイレンを合図に鳴る彼女特製のサンドイッチをかぶりだす。

 もう、付き合ってもないのに今でも作ってくれるのはありがたい。

「ねっねぇアキトくん?今日のはどう?」

「カンペキ‼あ〜あ俺にもこんな技術があったらいいのに」

「これは技術じゃなくて、努力の結果よアキトくんだってそうでしょ、そんな重たい剣振り回すのに結構時間が掛かりそうな気がするんだけど」

「ん〜、こいつの場合は努力じゃなくて才能···血の問題かな···?この剣が俺を受け入れてくれたような感じが知るんだ」

「へ〜〜」

「なんだその興味無さそうな顔は?」

「いや、だってそんな神妙な話をするつもりはなかったんだけどなぁ〜」

「うっ···すまん···」

「あ〜あ乙女心が傷ついちゃったなぁ」

「ホントごめんなさい‼」

 すると彼女はふふっと笑い

「いいよ、アキトくんのその顔面白いなぁ、もうちょっといじめよっかな」

「やっ止めてくれ!」

 目を光らせ、手をワキワキする彼女に俺は必死の抵抗を見せるが

「罰ゲームだよ、ほらコチョコチョ〜」

「アハッアハハハハハハハハヤメッやめてくれ!」

「ほらほら〜もうちょっと頑張ったてね〜ア·キ·ト·くん」

 Sっ気の高い彼女に弄ばれているおもちゃ―――もとい俺なんだか、これ以上の抵抗はしない。

 セクハラが怖いから

 そして俺は5分にも渡る拷問のあと彼女から解放された。


 @@@@@


 彼女の事を説明しよう。

 彼女の名前は星空 明日菜

 俺の一つ年上で元恋人、"元”と言う言葉が付くのは諸々の事情がありそこにはあまり触れないでほしい。

 そして、彼女の『能力』は『二次元』―――かなり珍しい能力と言われ、それを操る彼女を後輩の過半数は尊敬しているらしい。

 しかし、あくまで『珍しい』なだけで『存在しない』訳では無い


 この現代社会は能力者ではこびっている


 アスナの『二次元』だって他の所有者が存在する。どんな希少性でも――――唯一例外と言えるのは俺の能力だろう。

 俺アキヒトは『パーフェクト』の能力者

『パーフェクト』はかつてこの世界を統一している"キング”更に"初代キング”が持っていた能力今では、その時期から能力が生まれ始めたことから『始まりの能力』とも言われている。

『パーフェクト』の能力は極めて簡単だ


 この世界に存在する全ての能力を手に入れる―――という能力


 初代は体の一部位を能力で纏って戦うスタイルをとっていたが、俺は妖精たちを身に纏い妖精本来の能力を引き出し、戦うスタイルをとっている。

『パーフェクト』の中でもスタイルが違うのだ


 歴史上『パーフェクト』は俺と初代キングのみしか存在しない。


 チートに等しいから、何百年に一度誰が授かる能力。

 何故なら、人が一人一生を経て完成する能力を『パーフェクト』はその一つの能力を2、3段階上から始めるからだ


 俺はこの能力は罪の一つだと思っている


 神が落とした、世界の呪いの種


 結果的にいい面で捉えられていることも多いし、実際犯罪的に扱われていない、むしろ扱っていない。

 だからこそ、この呪いでこの世界を浄化しなくてはいけないと思い込んでいる自分もいる


 殺せ、人間は全員害悪だ!みんなみんな死ねばいい!


 自分一人が傷つけばこの世界はまとまるんだから俺はそれでいい。


 耳が痛い、頭に痛みが走る…思い出したくない思い出は心に深く纏わりつき心にひびをはしらせる


 やめろ·········もうやめてくれ


 やめてくれ······お願いだから


 思い出させないでくれ······


「お前のせいで彼女は死んだ!!!」


 ああああああああああああああァァァァあああ!!!!!!


 何故あの時死なせてくれなかったんだ⁉


 いくらでも方法があったのに


 自分は何もできなかった


 この力があるのに···


『パーフェクト』という万能チートがあるのに


 一番大事だと、思った人は守れない


 大事だと、思うたびに俺の両手からすべり落ちていく


 俺が俺が代わりに死ねば良かったのに‼


 @@@@@


「アキトくん···?」

 ハッと自分に戻った、戻れた気がした

「あっあぁ…大丈夫大丈夫、ちょっと笑いすぎて過呼吸になりかけただけだから」

「そっちのほうが気にするんだけど···本当に大丈夫?突然蹲って···」

 その反応は俺は今までの言葉は口に出していないようだな

「いや〜逃げる際に脇腹をぶつけちまって···」

「そっそう気をつけてね」

「おう」

 言ったら、アスナは傷つくだろうな……

 と、俺がしんみりしていると


「よぉ、元バカップル達元気にしてるかい」


 そこには、長い髪をした男性が


「侑介、お前か···」

「よう」


 そこには、俺の親友の津川侑介がいた。

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