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力の使い方  作者: やす
三年の春
95/474

#94~力の対抗組織;アジト発見編~

04(サクセス)が腕に通した白いバンドを回す様に一本背負いを男に決める。

が、男は依然として抵抗を試みる。

「くっぅ、おまっ、ぅむむむが…っ!」

04(サクセス)はガタイの良い男性だ。

最年長で隊長を務める飯吹の、一つ歳下で、法力は風系しか使えない。

それを補う体力を持つのが持ち味だ。

姿を現した『この手』構成員であろう男も、それなりに肉付きの良い、チンピラ風の二十代後半の男に見える。

04(サクセス)は赤子を捻るように、寝技を駆使して首・口を押さえている。


あれよあれよと言う間に、手錠、猿ぐつわを取り出すとモグラと呼ばれた男は拘束されていく。

その間、その動作に見向きもせず、横を通って行くのは、赤いバンドを腕に通している、飯吹こと隊長の01(エース)

若手ながらも将来を有望されている三番手の青いバンド、鎌谷こと03(バックパッカー)だ。


他の隊員は指示車に詰め、即時の救援、補充要員として待機している。

中には飯吹のマスクに付いた目線カメラから、逐一送られてくる映像監視や、施設周辺の電話、電波を傍受する、後方支援を行っている者も居る。


法力警察の特徴として、施設制圧行動をする場合は、基本的に少数精鋭で事にあたる。

強大な法力を駆使する為、仲間への同士打ちや、身の危険・所在を心配しない為である。

隊員総出で事に当たる時もあるが、今回の様な、多くとも20人以下が潜伏するであろう相手で、施設の出入り口が複数あったとしても、飯吹の機動力が発揮出来る所であれば、確認・追尾が容易に出来る為だ。


01(エース)03(バック)が音を立てず、赤いバンド・青いバンドを見せつける様に走り、敷地を隔てる壁に向かって行く。

そこは緑化がされている、小さな空間だ。

太い木などが植林され、駐車場の景観が損ねない程度に木が立って広がっている。

その空間は差し渡し、20平方メートルも無い。

駐車場のコンクリート地から敷地の壁まで歩いて5歩も歩けない程度。

飯吹が駐車場端に行くと、『あれ?これってもしかして…』と目ざとく気付いた。

隣の敷地と、目の前の壁とが若干、『距離感が狂っている?』と思ったのだ。


飯吹はプロテクターの背中に着いたプロペラ・ロールを作動させるため、『風生成ウィンドジェネレーション』と宣言し、『ギューン…』と軽く体を浮かせる。

すると、『この手』のアジトと思われる物を見つけ、驚いて口に出す。

『壁の後ろに壁!?』

廃棄施設の壁と隣の敷地の境界線の壁は二重に置かれ、隣の敷地と廃棄施設の駐車場間にデッドスペースがあった。

人が三人並べるほどの空間にはコンテナが隠れている。

01(エース)が地面に降り立つと肩に付けた無線を手に持ち、これからの行動を考えながらも口を動かした。

『ガッ』『大きいコンテナを発見、コンテナ屋根には緑の木々で航空・衛星写真用に迷彩している模様。出入り口は一つと推定。01の視界記録を確認。』

『ガッ』『こちら指示車ロウエスト、こちらでも確認。隊長と03(バック)で事足りますか?我々の出番は…サブトップが出たがってますね。』

サブトップ、つまりは助手席に居た、04(サクセス)である。既にモグラと呼ばれた男を指示車に収容したのだろう。


『ガッ』『現状は待機。このまま01と03とで乗り込む。無いだろうけど、フェイクの警戒、全方位を警戒対象に、逃がした者は04が確保。OK?』

飯吹の作戦に全員の声で応える前線隊員達。

『ガッ』『了解…』

飯吹と鎌谷は赤と青のバンドを揺らしながらも、プロテクターの背中に付いたロールを『ギューゥン…』と動かし、壁を超えて踏み込むのだった。

(ry


毎日投稿モドキでやっていますが…

そろそろ”毎日”投稿出来なくなるかも…でありやす。

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