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力の使い方  作者: やす
三年の春
82/474

#81~力の捕獲~

ちょっと修正しました。

話は変わりません

すみません。

下辺が逃がしたヤモリ(推定)は教室が騒然とする一方、教室の廊下側黒板向かって右側の天井に張り付いて止まっている。

現代っ子”よろしく”と、ヤモリが天井から勝也達を見ている。

もはや発表どころでは無い。ちなみに勝也の机の真上で休憩するようにして動かない。


神田先生はカラのゴミ箱と箒を手に、ヤモリを捕獲しようと動き出す。

勝也と春香、その周り一帯の児童は席から立ち上がって見守っている。


「皆、離れててよ、近づいたら危ないからね!」『ギシィ…』

神田先生は靴を脱ぐと、勝也の椅子(お尻を乗せるシート部分と背もたれ)に足を乗せる。

不安定な足場でゴミ箱と箒を両手に持つ姿は心もとない態勢である。

先生はゴミ箱を前に出し、箒でヤモリをゴミ箱に落とす算段だ。


箒と神田先生の足はプルプル震えていた。

箒は天井を『サッ』と掃くようにしてヤモリを落とすと、『ポトン…』とゴミ箱がヤモリの落ちた音を鳴らす。

勝也は教室の一同が『ふぅ…』と一息ついたように感じた。


『ガゴッッ!』『――チョッ!っぁわ!』『『『『『『『『『『あぁ!』』』』』』』』』』

打撃技の一つ、平手で切るようにして鋭く相手を打つ技である『チョップ』を流ちょうに英語で言ったかと覚えば『ズドン!』と盛大な音を立てて転げ落ちる。

神田先生は『痛てて…………』とすぐに肩を抑えながら立ち上がる。

「神田先生!!ごめんなさい!!俺がイモリを逃がした所為で、痛い思いをさせちゃって……」

イモリでは無く、ヤモリを逃がした負い目を感じた下村は、すぐに先生に駆け寄ると、先生に悪い事をしたと謝った。


神田先生は自分に怪我がない事を確認すると、痛そうにしながら下村に向き合う。

「つっ……すぐに自分から失敗を謝ったから、逃がしてしまった事は許します。先生もそんなに大した事無いみたいだし…模造紙に虫かごは張らない様にしなさい…」

下辺はイモリ(ヤモリ)をゴミ箱から捕まえると虫かごに入れる。今度は逃がさない様に、籠は下辺が大事に持つ。


下辺は気を取り直して発表を再開させる。

「もっとたくさん虫を捕まえているので、廊下に模造紙が張り出された時は虫かごを置いて展示するのでそれを見る様にしてください。一番大きい奴はこのニホンヤモリです。」

ニホンヤモリは全体的に茶色っぽく、イモリは赤黒っぽい色合いである。下村の持つ虫かごには、黒っぽい茶色のトカゲモドキが蠢いている。

他にもアセビやタンポポと言った、押し花が模造紙には貼られ、『押し花の栞を抽選で一人にプレゼントする』と言う事で、女子を中心にじゃんけん大会が繰り広げられた。



最後は五班の発表である。

春を探す題材は”川の主、釣る?自然公園編”という、毛色が違う発表だ…


自然公園の清虹公園は湿地帯の林を保有するだけあり、公園中心を横切る様にして、川を持っている。

川は公園の東西を結んで、清虹川と名付けられている。

公園は『釣りスポット』と言うのは聞かないが、どれほどの魚が居るのか皆目見当が付かない。

五班は旗幟(きし)斎藤(さいとう)西河(にしかわ)とおふざけ集団で、短髪普通顔である。

女子は郡山絵里(こおりやまえり)田沼(たぬま)土岐紗香(ときさやか)と言う個性派集団である。

郡山は華奢な体に髪は二つに分かれた長髪で少し尖った口元。愛称は『日本人形』で、本人は認めていないが、クラスメイトほとんどががそう呼んでいる。

田沼は普通を目指す女子で、目立つ事をともかく嫌っている。それ故に目立つのだが、容姿、頭脳、交友関係は本人の目指す様に普通だろう。

土岐は不健康そうな体を持った、大人しい女子で、髪は首までの女子である。暗めな性格である。


五班の発表が始まる。班長は日本人形こと、郡山絵里だ。おちゃらけ男子の傀儡(かいらい)班長なのだろう…が、少し気の毒な気持ちにされる勝也。

郡山は真面目女子なので、こんな『川の主釣り?』は反対したろうに…


郡山は黒板に模造紙を張り、皆の方を向くと発表を始める。

「私たち五班は清虹公園の清虹川で、川釣りを試しました……」

不(ry

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