表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
力の使い方  作者: やす
三年の春
59/474

#58~力の事件~

勝也達がいつもより大人数で、凪乃制作の金山家秘伝の晩御飯・春()レーライスを食べている頃である。



所変わり…とある二人の男女が廃ビルの半地下駐車場で怒鳴り合っていた。

二人は自覚してないが、テロ紛いな集団のトップを務めている、高校時代の同級生で腐れ縁の二人だ。

初めに法力免許の是非に疑問を持った二人で、今は三十台に迫る年頃である。

そろそろ落ち着いてくる歳の二人だが夫婦では無い。

男はヤクザ然とした空気を纏い、女は姉御肌の怖い姐さん風である。


「…んな事言ってもしょうがねぇだろ!あいつらは勝手にやったんだ!!康平(こうへい)は俺が公園まで出向いて回収してやったんだから良いだろ!!」

偉そうにする男・宮西渉(みやにしわたる)はオールバックにスーツ姿と、本職気味の雰囲気で、女に脅しをかけて開き直っている。


女は一瞬だけ怯んで見せると、負けじと言い返す。

「あぁ?…渉はいつもそんなんだから、黒ジャージの野郎に舐められるんだよ!!アイツらの薬で何人が病院送りになったと思ってんだ?!!警察にパクられた子もいれたら…奴らのせいで消さ(・・)れてんのは、10や20じゃねぇんだぞっ?!」

いつもは従い、反論はあまりしない、キャミソールっぽいドレス姿の女が今日に限って言い返す。

口が悪いのは客に舐められない様にするための職業柄なのかもしれない…


男は驚き、女の本気具合を見誤っていた事を覚えると、雰囲気を崩して言い返す。

「っ……俺は奴らの親じゃねぇ…自分のけつは自分で拭くんだよ。あんな奴らの口車に乗る方が悪ぃんだ!”薬”も量を抑えてりゃ、問題ねぇよ…自分の力でやらねぇヤツが悪い……第一、俺が言って聞く玉はいねぇよ!警察に捕まるバカはバカだ!それをいちいち気にかけてんのはお前だけなんだよ!お前が勝手にやれ!!」

渉は『もう話はおしまいだ!』と言い、話を終わらせようとしている。


…しかし、女は尚も言い募る。

「オメーは何も分かってねぇ!!…高校でバカやった龍一は普通に力使えんだから、薬は少ししかやってねぇんだ!…女子高生にちょっかい出して…そりゃ、悪りぃのは龍一だけどよ…清田の爺と、通りすがりの女に良いようにやられてんだぞ!!前はそんなんじゃなかったろ!!目ぇ覚ませよ!くそがっ!オメーも薬に飲まれてんじゃねぇのか!!!?」

言い返す女性・国近マサ美(くにちかまさみ)の声に『なっ…』と戸惑う渉。


マサ美は続けて言う。

「もうあんな奴らに関わるのは止めろよ!!良いように使われてんだよ…私ら…っ!…渉は法力免許の免許停止期間が終われば、免許を取ってやり直しが出来んだろうけど!力のねぇヤツの気持ちを考えろよ!!」


渉は遂に感情を爆発させる様に言う。

「なに言ってんだっ!!マサ美の方が力を持ってんだろ!!トラウマだかなんだか知らねぇが…俺ばっか責めんのは止めろ!!もう終いだ!!くそがっ!!っ!…新入りの紅樹(こうき)を呼べ!」「っ!…また新入りの娘に手ぇ出すのかよ!!……お前は!?困れば……れ……からだ………ぁ!…………ぉぃ!」

…………

………

……

そんな二人を物陰から観察する少年が一人。歳は勝也達に近い。顔には特徴的な土色の仮面が張り付いている。

少年は手の中の携帯電話に話し出す。

「『この手で出来る事』のリーダーとサブの宮西、国近が我々(・・)への不満を爆発させています…研究者(リサーチャー)を呼んでいますが…そろそろ潮時です…知識(ノウレッジ)、自分が彼ら(・・)の近くに行って苗に接触した方が……」

少年の声に電話口の声は返す。声は男の物だ。

『お前の”シリーズ”はお前を最後に凍結したんだ…今は苗への接触は許されん……(さと)派の双子に任せろ。』

電話を持つ少年はその声を聞き終えると、電話に向かって話す。

「今は……研究者(リサーチャー)の作戦行動時の名前は山岡紅樹(やまおかこうき)ですか?本名で作戦行動を?……はぁ…彼女と一緒に作戦を行います…」


携帯電話を持つ少年は小さく『生成(ジェネレーション)…』と唱え、手のひらに水を生成すると、その手を二人の方へ振って発言する。

水の矢(ウォーターアロー)!』と…

電話の声は持ち主が聞いていない事を知らずに話しかけていた…

『黙ってヤレ…』と…


この日の夜、飯吹とは別の部署の法力警察官が通報を受けて現場に出動する。

場所は清虹市の端にある廃ビルだ。


現場に駆けつけた法力警察官は身元不明の遺体二つを処理していた……

最近、清虹市では物騒な、散発的な事件が起こっているが、その延長上の事件として処理される…

不(ry

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ