#56~力の興味~
勝也は叔母の夕お姉さんを伴って帰宅途中である。
…
………
『……………』
商店街を離れ、喧騒が遠くなり、道すがらの沈黙に耐え切れず、沈黙を破って話し出すのは勝也。
「……あの…前に『清虹公園・魔人乱闘事件』ってありましたよね…知ってますか?」
「うん…知ってるよ…世間から離れがちの私でも、テレビで見た。それがどうしたの?」
と何となしに夕が返し、知っている事に安堵してその話を始める勝也。
「実は…『公園で逃げ回った小学生の児童達』ってあったと思うんですけど……あれ…俺達の事なんですよ…」
勝也の話に驚き顔で返す夕。
「へぇー!大丈夫だったの?あれは…たしか……ニュースの話では…”『現場に居合わせた法力警察官』が魔人に対処した。”って話だったと思うけど………あ、じゃあ、法力警察官を生で見たの?どんな感じだった?」
夕はその報道を観ていたらしく、巷で噂の『法力警察』について聞く。
「その、法力警察なんですけど………今日の昼は『学校で必要』だったんで…また清虹公園へ写真を撮りに行ってたんです。」
「あ、さっき印刷した写真ね、……よくまた行ったね?怖い物知らず…うん、それで?」
夕は『法力警察』の話が反れた事を気にするも、『何の話だ?』と先を促す。
「担任の神田先生が、今日また俺たちが公園に行くのに、警護として、女の人を公園に呼んでくれてたんです…神田先生は公園に来れなかったみたいなんですけど…」
夕は話を聞くに、『あまり良い対応をしない先生なんだな…』と考えると避難の色を添えて答える。
「ふーん?勝也の担任の神田先生って、確か……”冴えない”感じの男でしょ?彼女を公園に呼び出して、彼女に警護をさせるだけでもあれなのに!自分は行かないなんて……案外、適当な先生だね、顔は前に見た時はマシだと思ったのに、教師はこれだから…」
夕お姉さんのバッサリした答えに『…あ、いや…あの…』とたじろぎつつも話す。
「それが…その女の人は親戚らしいんですけど…その魔人を倒した、『現場に居合わせた法力警察官』だったんですよ!…それを俺たちにうっかり言い忘れてるんで、抜けてると言えば抜けてるんですけど…その女の人はなんだかマイペースと言うか…ちょっと、不思議な人で…」
勝也の微妙なフォローを聞き、夕は目の色を変えて勝也に話し出す。
「ふん?!……勝也、今度の授業参観はいつ?”澄玲さんは忙しい”ってよく聞くから、私が代わりに授業参観出てあげるよ。一つ確認したいんだけど、神田先生の歳と、先生はどんな趣味を持ってるか、教えて?」
『え!?…』と驚く勝也は”聞かれたのなら言わなければ…”と知っている限りは話す。
夕お姉さんの目が本気の色を携えていたからだ…
『歳は…34歳で…趣味は……魚釣りと、ハイキング・キャンプって前に聞きました………下の名前は…』と言った所で夕は喋る。
「うん…34か…趣味はアウトドアで…うん…行けるな……しかも親戚に女の警察官………うん!行けるよ!勝也!夏の運動会は私を呼びな。カメラマンの私が写真を撮ってあげよう…」
『…う、うん…ありがとうございます……下の名前は聞かなくても良いの?知らないよね………』と小さく漏らす勝也だった
…見ると勝也の家はすぐそこで、家を出る時はついていなかった、玄関の明かりが今はついている…凪乃に留守番を頼まれていたが、写真の印刷に、思ったよりも時間が掛かってしまった様だ…
…やはり、カメラ屋プロの務叔父さんが印刷しなかったので、少し時間が掛かったらしい…材料費だけで印刷して貰い、ありがたい事には変わらないが…
雨田家の今日の食卓はいつもより人数が多い事になる…最近の夕食は三人だが、今日の食卓は6人で囲む…
不(ry




