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力の使い方  作者: やす
三年の春
56/474

#55~力の場所~

100,000文字を超えます…

勝也が商店街の通路に降り立つと、そこは既に日が暮れた、昼間とは違う空間だった。

商店街の街灯が明るく照らしているので、暗い夜道ではないが、駅近くの商店街なので、酔っ払いや、祝日の夜に羽を伸ばす大人達が管を巻いている。


小学生としては歩を進めづらい空間である。

勝也の後に続いて店から出て来るのは店主・雨田務の妹である雨田夕だ。店舗の施錠をしている。


祝日の日が暮れた後に、私用ではない、商売ありきの閉店中だが、閑古鳥が泣く店舗を見ると、夕は勝也に漏らす。

「務兄さんも…家を飛び出してここに降って湧いたと思ったら…よくこんなところに店を出せたもんだ…しかも…このネーミングセンスは…、はぁ…同じ苗字の者としては…恥かしいよ………本当にここで(・・・)ここまでこぎつけるなんて…」


そんな感想を言う、夕の目は『カメラショップ・レインボウ』に注がれている。

勝也は夕の言葉に笑いながら答える。

「はは…俺は好きですよ…この都市(・・・・)の名前を付けたんですよね?『雨田』とはちょっとかけ離れて…って…あっ!雨が降って…って、そういう事なんですか!?」

『実は…そうなんだよ…』と話す顔の夕は、雨田家の過去に起きた、下らない諍いを思い浮かべて話している…


『雨が降った後に虹が出る』事に掛けている店の名前はどうなんだと…



勝也達の住む、この都市は『清虹(きよにじ)市』と言う、前世紀は日本に存在しなかった場所である。

『昔は存在しない』と言っても、水面埋め立て都市や、海の上に浮かぶ、海上フロート都市などでは無い。


この場所は、土系の法力で作りだされた都市である。


日本は三つの地殻プレートがあるから出来たらしい。

その法力を行使した者の名は本郷郷史(ほんごうさとし)

清敬学校を創設した一人でもある。


人々は『恐ろしい事を…』と囁いたそうだ。『学校建設の為に、無い土地を作るなんて…』と。

勝也の生まれるずっと前の事なのでよくは知らないが…それを契機に日本も一時期だけ、軍隊らしき物が出来たとかなんとか…と言われている。


今では世界の取り決めで、法力による、半永久的に世界地図を塗り替える国土の改変は禁止項目になっている。

禁止される前に作られた(・・・・)。唯一のモデルケースとし『清虹市』は有名な都市である。

その由来や、集まってきた者達の偏りから、他の地域と比べると法力関連では群を抜いて進んでいる。



夕は勝也にこぼす…

「家まで送るから、今日は晩御飯ご馳走してね…私も早く結婚しなきゃ…」

勝也は自転車を押し歩いて帰宅する…

『雨田姓を名乗らない為の婚活をしてるんじゃ…』と少しの懸念を抱きながら…

不(ry

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