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力の使い方  作者: やす
三年の夏
451/474

#450~力の国にある建物~

今日(7/16)は前回も書きましたが補てん催しでしたね。



「「「「「「「……」」」」」」」『ガ―――ゴロゴローーーーー』

重厚な音を立てて灰色の板が左右に分かれて開いていく。

『……ッ、ッ、ッ、ッ、ッ、ッ、ッ、……』

そんな自動扉の中から歩いてくるのは、全員がバラバラの服を着る集団だ。


「皆さん……ここが”二島”になります。ご覧の様にこの島の人工物は今我々が歩いている道路と目の前にある”建物”だけです。我々の目的地ですので早速中に入りましょう。」

そんな集団の先頭を歩くのはバトルスーツとマントを羽織る、”第六警備隊隊長”である。

「”アレ”は?……「はい?」いえ、”あっち”の、建物の奥です……海の方」

”第六警備隊隊長”の説明は、特に建物がほとんどない、”二島”の説明だったのだが、後ろを歩く雷銅が気になったのは海上通路で着いた”二島”の北西から見ると目の前に立つ建物の奥、”二島”の東側に広がる海に浮かぶ大きな船である。

「あぁ……あれは……」

”第六警備隊隊長”からしてみれば、位置関係的に若干見えにくいのかもしれないが……そこからでも十分見える所に大きな船が一隻海の上に鎮座している。

「見たところ……駆逐艦?……外国の船の様ですが……」

そう雷銅が当たりを付けて聞いているのは、船の甲板に銃砲や機関砲等が載せられている船だ。

乗組員までいるのかは分からないが、見る限りではその船が動いている様子や稼働している様子、船内や船上で人が動いている様子も見られない。


「……自分も詳しくは聞いてませんが報告によると、所属を明らかにしていない不審船です。こちらからの警告や停止命令を無視したそうなので撃沈しない程度に無力化して乗組員の身柄を捕らえて今は事実関係を調査しているそうです。……恐らくは一週間も経たずに修理を済ませて帰らせる事になるでしょう。何も問題はありません。」

”第六警備隊隊長”は事も無げに島の東に浮かぶ船について教えてくれている。……多分だが、雷銅ら法力警察官達でも数人でなら、その旧時代の火器類を積載している船なら制圧できるだろうが、それは彼女等が陸地からの万全のバックアップや、それ相応の装備を運用しての話だ。つまり、雷銅達法力警察官と同等か、それ以上の戦力を”輪の国”は保有している事になる。

彼女達の様に法力を駆使する者達は、銃火器類に対してある程度の優位性がある。

それでも駆逐艦の様な重火器を使用する相手に、それも海の上の様な不安定な場所で、さらに相手を撃沈させてしまわない様に無力化するとなると、簡単には出来ない高難度な任務となるだろう。

「まっまぁ……ともかく、そちらにある建物、”開発拠点”にどうぞ、」

「ええ……」

雷銅達は”第六警備隊隊長”に促される様にして”二島”にある唯一の建物、”開発拠点”に足を向ける。


”二島”は特に植物や通路・建物等が他に存在していない島だ。あるのは土と岩とコンクリート、はたまた小規模な山と、敢えてある物と言えば”一つの建物”しかない。

その”一つの建物”には”開発拠点”と言う名前が付けられているらしい。


「……”開発拠点”ですか……」

その建物は結構な大きさで、”人の”出入り口となると、正面には一つしかない。

高さは多少あるが、精々が二階建て程度のモノだ。見てくれとしては倉庫と言ってしまって差し支えない。

建物の正面には大きなシャッターと、人の出入りが出来るドアがある。屋根は正面から見ると三角形型で、外から見た限りでは倉庫の様な見た目だ。


『ガァァァ』「では、どうぞ、お入りください」

”第六警備隊隊長”が出入り口の扉にある取っ手を引っ張り、扉を開け放つと雷銅達へ入る様に顔を向けている。

その扉の”取っ手”は、ただL字になっているだけの取っ手で、取っ手をひねったりして開けると言う様なギミックが存在しない扉だ。

扉の上部には四角い機構・”ドアクローザー”が付いている訳でもなく、原始的な構造となっている。

扉の大きさも結構あり、人が横に並んで二人は出入り出来そうな出入り口となっていた。

「……」

雷銅は若干の沈黙ののち、”何も心配はしてない”として、臆さずに足を向ける。

雷銅等法力警察官達は肩掛けバックを持って来ていて、人数も六人と、規模としては彼女等からして見れば、決して少なくはない集団だ。


『ガ――――『ガザッ』『ガゴッ』――――……

「っ?」

雷銅が”二島”にある建物”開発拠点”に足を踏み入れると、建物の奥の方から何やら低温の物音が聞こえてきている。

「……通路?で、壁の奥からは音?か……」

建物に入った雷銅の目の前には壁があり、左右に通路が伸びていた。

「……矢印?ここは?」

また、通路の左奥にも壁があり、そこには『→』と矢印が描かれている。

「っ?……”こっち”に行けと?」

また、通路の反対側を見るとそこの奥にも壁があり、そこには『×』と描かれている。

この建物に足を踏み入れた者は左に行き、奥の壁まで行けば、そこから右に進めば良いのだろうか?

「まぁ……別にいいですが……」

兎も角として雷銅は”開発拠点”に入って左の道を進む事に決めた様子だ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー―


『……ォォォォン……』

街灯の照らす夜道、”ある建物”の前に車が一台停車する。


『ガチッ』「はい、ここが一番近いホテルだ。料金は……深夜料金で、2500円になります。」

その車のドライバーはサイドブレーキを上げたあと、助手席に声を飛ばす。

「あぁ……”カード”で」「あぁ……」

助手席に座っている者が支払い方法を言うと、運転席に座るドライバーがメーター表示機に向けて指を向け、簡単な操作をする。

「んっ」『チャリーン!』

助手席に座る男が身体を前に傾け、メーター表示機にカードをかざすとメーター表示機から電子音が鳴り、支払い処理が済まされた事を知らせた。

「……ほい『バカッ!』まいど、」

運転席に座る男がハンドルの奥にあるレバーを引いて後部座席のドアを開ける。

「ふん……」

助手席に座っている男は運転手が動かない事を見てから、後部座席にいる者を下ろす手伝いをしてくれない事に恨みがましく見つめるのだが、運転席に座る者は頑として手伝う素振りを見せなかった。

『バガッ!』『バタン!』

そんな様子を見た助手席に座る男は自分でドアを開けて車を降りていく。

「……ぐぁーぐぁー「……じゃ、またな。」ぐぁー「ふん!」『バタン!』

そして、助手席に 座っていた男は後部座席でグースカ?と寝ている女性を引っ張って背に担ぎ、車のドアを心持ち強く閉めると、彼の目の前に建つ嫌に光っている建物へと入っていく。

そこは『ご休憩』や『ご宿泊』と言うスパンで料金を支払う施設である。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「……」「……」「「……むぅ……」」

とある日の、もうそろそろで昼になる頃合いである。


「……で?どうしたいの?」「……いえ、そのっ……」

とある豪邸にある一室では、その豪邸の主人と家人が相対していた。

「「……はぁ……」」

その二人の少し離れた所には別の家人がその相対している二人にため息交じりで視線を送っている。


「はぁ……千恵さん?悪いけど……飲み物を人数分”だけ”持って来てくれる?」

いくら待っても答えが返ってこない事を察した女主人はその少し離れた所にいる二人の内の1人・女性に言葉を掛けた。

「……はい、承りました四期奥様」『スッ……』

そんな要望を聞いた女性は、幼く見える風貌の割に、隙の無い所作とほんの少しの物音でその空間から姿をくらませる。



『ガチャ』「お待たせしました」

その後ほんの少しの時間が経つと、今度は扉を開ける音をワザと鳴らしながら件の女性・千恵がその空間に戻って来ていた。

『ガチャ、ガチャ』

彼女の手にはトレイがあり、そこには”三つ”のカップが置かれている。


「ん?!、コーヒーなのは良いけど……」

その空間……いや場を支配している女主人は彼女が持って来たトレイを見て、思わずと言う様にして声をあげる。

「あら?何か?」

千恵は四期奥様の声を聞いて、さも当然と言う風にして言葉を返していた。

「……いや、”三つ”って……」

どうやら四期奥様は飲み物の”数”について気になっているらしい。

今、この空間・金山邸のリビングには四人いる状態だ。

”子供達”は学校に行っているし、四期奥様の旦那・賢人は仕事に行っている。


「いやっ、”凪乃”さんはいらないでしょう?」

「……っ」

どうやら千恵は娘の”凪乃”を”人数に”入れていないらしい。四期奥様と相対している家人・凪乃としては、”そんな”風に思ってしまっていた。

「いやいや、凪乃はこれから学校だし……」

と言うか凪乃はこれから大学だ。今日は平日なので大学の講義は勿論あるし、千恵の頭には凪乃のスケジュールが網羅されている。

「ぁ、ごめんなさい、千恵さん……」

しかし四期奥様は凪乃のスケジュールを誤認していて、千恵の行動が読めていなかったらしい。


四期奥様はその目で見るだけで相手の嘘を見抜けるが、相手が”本当”だと思っている事については疑問が抱けない。

対して千恵はより一歩先を行っていて、物事の本質を見抜く目がある。そんな違いが二人の差だ。

”金山邸の千恵さん”の名は伊達ではないのである。


「……なら……時間が無い事だし、”風間さん”?どうしたら良いと思いますか?」

そこで四期奥様はタイムリミットを理解し、折衷案として疑問を部屋に投げる。

いやその呼び方ではこの空間、この家の家人全員、と言うより四期奥様以外は皆『風間』なのだが……


「俺は正直に言って……そのままで良いと思いますが……女の事なんで千恵に任せます。」

この部屋の中では一番の年長者である景はぶっきらぼうに言うが、最低限の気遣いとして妻の千恵に話しを投げていた。

「……まぁ……普通に染めれば良いんじゃないの?」

しかし、千恵の言葉は随分と投げやりだ。

その心は端的に言えば『嫌だろうけど?』と言う柱脚が隠れている。


「と言う事だけど……ハッキリ言って、私もそうするベキだと思ってるわ。多分……土間さん達とかにバレればうるさいだろうし……」

また、千恵の言葉に四期奥様が加勢する。

土間家とは金山家に仕える一族の事だ。最近は”家付き”から外れて、金山家の使える一族の力関係的に一歩出遅れている。

そんな土間家に、風間家唯一の子供・凪乃に外人の血が流れているかもしれないと分かれば、風間家を”家付き”から外して”土間家”を推してくる事は間違いない。


※ちなみに”家付き”とは金山家に直接仕える事が許されている一族の事である。


だが……

「……」

凪乃は顔を縦に振ろうとしない……

明日(7/17)も小袋怪獣行けの共同体の日ですね。

時間は11時から14時と、時間はアレですが今回は事務に星4の第一進化系鳥怪獣が現れ、倒すと一定時間その事務の周囲に鳥怪獣が湧いてくるとこないとか……また、その湧いてくる鳥怪獣は色違い率高めらしく……怪獣捕獲時は経験が三倍貰える特典があったりなかったり……飴も捕獲時は倍なんだとか!鳥怪獣に関しては捕獲時に大きな飴入手確率も倍らしいです。お香、ルアーは時間延長、写真を撮るとお楽しみや怪獣交換は砂が少なくなるとか……また、ルアーが付けられてる場所で一定数怪獣を捕獲すると経験が四倍になるとかならないとか……まぁともかくいつものヤツよりいろいろあるそうです。

さらに11時から19時までに鳥怪獣を第二進化させると風起こし覚えるとか覚えなかったりも……

ゲッツ、イロチ高個体!

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