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力の使い方  作者: やす
三年の春
45/474

#44~力の予定~

少し言葉遣いを訂正しています。

改稿をお許しください。

場所は勝也達が遠足でいろいろと大立ち回りをした数日後の清瀬小学校である…


今は『総合』の時間として各班ごとに『自然公園の季節を見る』の発表に向けて、資料を作っている。

ある班は絵を仕上げたり、またある班は作文の構成を直したりと色々だ。


しかし、勝也達の班は遅々として作業が進んでいない…

班同士で机をくっつけ、ひと塊の机を作業台として全員で制作している。


この時に一番楽な班は『作文をしたためている連中』だ。

やる事は全て独りで片付いてしまう…

もしかしたら一番遠足を楽しんだ班なのかも知れない…

公園では、ただ遊んでいただけに見えた。


各班の作業名は一覧にするとこうだ。


壱・公園の写真

弐・公園の絵

参・公園の作文

四・公園の森にある木と虫の採集

五・川の主、釣る?自然公園編


一つの班だけは趣きがやや異なる…が、それも含めて他の班は順調に手を動かしている様に見える。


「ごめん…俺が提案者なんだから最低限、撮る物を決めておけば良かった…撮り方の注意も初めに言って置けばこれほどには……」

と勝也の手には皆が撮った写真を現像されてある。


班人別に撮った写真の内訳を見るとこんな感じだ。


勝也:無難に川等の風景・木・春の花・虫等をバランス良く収め、現在の作業の主体に使われている。

春香:主に人を中心に撮り、花の写真もあるが、『春』というテーマではやや弱い。

七川:主にピンボケや被写体が遠い物が多く、次に虫が多い。『春』をイマイチ連想出来ない

純一:意外にもまともに撮っていて、勝也以外では一番の出来だ。素晴らしい。

朱音:遠足の道中や、草原の一面等といった写真ばかりで純一の次に出来が良い。

茉奈:無し。


「どう?壱班の作業は…進んでないの?」

と勝也達の班を見て近寄ってくるのは担任教師の神田先生である。


『神田先生…』と勝也は重く答える…


「んー…壱班は途中で出来なかったからね…どうする?近くの公園の写真を明日にでも撮って来て…それで作業を進めても良いぞ?ちょっと風景が違うけど…」

神田先生は代替案を提案して、続けて小声で続ける…


「実は…今年から始めて行こうと決まった、まだ皆には内緒の予定だけど…『公園の季節を見る』で班ごとに投票を募るんだ。その結果で皆に競って貰う…って考えてるんだけど…近くの公園を題材にしてじゃ…あんまり票は集まらないと思う……まぁ、票が集まったら何かある…とかは決めて無いけど…」

『え…?そんな事するんですか…』と勝也達、壱班メンバーは驚く。


そこで朱音は『じゃあ…』と、皆からの意に反する提案をする。

「また私たちだけで自然公園に行って、出来なかった事をして来て作業を進めても良いですよね?」

……班の皆と先生の判断がさまよう。


神田先生も『ん~…』と唸ってから答える…

「一応は…みんなが行きたいと思って行って、作業する分には…学校からは『駄目!』とは言えないけど…あんな思いは…もうしたくないだろう?…先生としては『良いぞ』とは言えないな…」

神田先生の声に『うんうん…』と頷く児童もいる。七川と斉木だ。


「でも…あんな人がまた出て来るか解らないですし…言っちゃうと、どこにいても安全とは言えないんじゃないですか?」


『ん~…』とさらに唸る神田先生は口を開く。

「解った、じゃあ、こうしよう、大人の保護者が一人以上は付く事!と、公園に行く日は一日だけ。それで『学校としては乗り気では無い。』と言う事にします。良いね?」

と、大人としての事情を児童に解る様に言う神田先生。今日は殊勝な朱音の態度に気を良くしたようだ。

「はい、じゃあ、行く日を決めよう…いいよね?皆。」

『うん…』と言う四人の声と『おう!』と言う勝也の一人の声に気分を良くする朱音だった。

不(ry

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