#41~力の報告~
法力の技について触れておこう。
『水管理』とは本来、技ではない。正確に言うと法力の技としてまだ登録されていない。
効果は
技発動時に存在する液体の成分を理解し、その液体が変わる事が出来る範囲内でその数値を変更出来るモノである。
これは成分の濃淡の偏りを作りだす事で可能にしている。その偏りを法力が続く限り保持し、何らかの事象を起こす事も可能だ。また、同じ様にして温度等の値も変えられ、状態変化も力をかければ出来る。
なぜ登録されていないかと言うと、安定して技の再現ができず、技を発現出来る者の数が少ないからだ、しかも、何時いかなる時でもその技を発現出来るわけではないのだ。
一種怪しささえ漂う、過去の文献にみられる、驚異的な治療を行った医師・医療スタッフは、
『水管理を意識的にか、無意識的に行っていた』と唱える者さえもいて、その考えは納得できる考察となっていた。血液の成分を操る事で薬にも毒にもなるのは言うまでもない。
ごく少量の水を対象にする事が限界で、未知の技として、存在自体が周知の事実とは言えない段階である。
「…と言う事だ、『水管理』については解ったか?新兵見習い?」
そこは緑がうっそうと茂る場所で、小さい二人の影が並んで立ち、何処からか流れ来る声が二人に話しかける。
一人が顔をうなずかせながら答える。
「はい…『水管理』は…でも、それは少なくとも免許を持っている様な法力熟練者ですよね?…無免許者は間違っても使えないですよね?…報告した僕が言うのも変ですけど……『彼』が『水管理』を使ったとは思えません…『『水生成』は苦手』と本人は言ってましたけど……。
『誰かが代わりに『水管理』を発動した。』と考える方がしっくり来ます。それこそ『皇帝』程の実力者じゃないと……肯定出来ません。」
……
………
「はぁ…すいません…こいつはいつもこうやっていらない事を言うんだから!」
二人の影のうちの一人がもう一人の頭をつかんで頭を下げさせ、ペコペコ謝らせている。
「ふむ…法力の技は得意不得意がある。初級技の『水操作』だけを苦手にする生徒が前に居た。…他の技は見ただけで扱えるようになっていたが…そういうタイプもいる……ともかく今はその調子でうまく溶け込め…まずは外堀から埋める……そうだな……最後に聞くが、お前ら学生は昼休みにサッカーをどこでする?」
頭を下げられ・下げさせていた二人は話を聞いていたが『なぜそんな事を?普通に学校のグラウンドでしょ?』と訳が解らない。
「…ふん!定時報告は終わりだ!以後はこちらから呼び出すまで大人しくしていろ!」
声だけの主は怒鳴り散らす様にして声を止める。
すぐ後ろの通路から、人たちの気配が近づいてくる。
二人は頷き合うとその気配の前に出て姿を隠していた言い訳を始める。
不(ry




