#40~力の対応~
空からのキャラ動きを少し直しました。
駐車場から『ボンッ!』と音がすると『ガサ、ガサ……ゴンッ!……』と物と草木がぶつかる音が勝也達に近づいて来る。
すると、春香達が来たと思われる方向から一台の車がいろんな物にぶつかりながら現れ、勝也の目の前、倒れる『知識』の横に停まり、運転席から男が降りて『知識』に走り寄る。
「『知識』、状況は…くそ!!……おい!『知識』」
全身に水を滴らせる、ワンサイズ大きい黒ジャージに身を包み、土色仮面の逞しい体つきをした男・『弓使い』が意識を朦朧とさせる『知識』を揺さぶり起こす。
「あぁ…くっ…何だ……水で『土装甲』を洗い流したか…『脳筋』にしては…良くもまぁ…したモノだ…」
「誰のおかげでここに居ると思って!?…ふん!…もういい、やはり、研究者は使い物にならん!!話は後だ…」
弓使いは手に力を込める様に右手の握り拳を揉む…
…そこにさらにもう一人の男…と一人の児童の影
「なっ…ウチの学生に何をしているんですか!?っ!!警察に連絡を…」
清瀬小学校・三年一組担任教師の神田圭介教諭である。公園内に車が進入し、勝也達の目の前に不審な男が居るせいで混乱して携帯電話が取り出せない…
七川は『おい!大丈夫か!斉木!!金山も!!』と近くにいる茉奈に近寄る。
そこに、さらに、さらにもう一人の男の影
「おぃぃいい!お前らぁぁぁああ!!ここで何やってんだ!!黒ジャージ野郎について行けば例のモン貰えるんだろ!!!」
帽子にサングラス・マスク姿で統一された組織『この手で出来る事』の構成員が現れる。
『弓使い』と意識を回復してきたばかりの『知識』は『!!…仲間が居たのか…』と驚いている。サングラス男の目は見えないが、それは血走っている事だけは解る。
そこに、さらに、さらに、さらにもう一人の男の影が空から降ってくる。
『弓使い』が危惧した、サングラス男の『炎の矢』で異変を嗅ぎ付ける奴らであろう者達。…ワンチャンスも無かったようだ。
『止まりなさい!勝手な行動をする者は鎮圧の対象とします。』
顔には仮面が付けられ、声はボイスチェンジャーが施されている。
その場に居る全員の中心地点に降りる影。手にはふともも程の小さいプロペラ羽がある。一人用ロール(携行タイプ)だ。民間には出回っていない代物である。全員が反応する前に男達へ向けて喋り出す。
『法力警察です。公園の駐車場で法力が不正に使用されたとみられる現場、および、通報を確認しました。……ここは車両の進入が許可されていません。…まずは住民トラブルの仲裁を行います。以降の法力行使は免許保有者でも緊急逮捕の対象です。顔を隠している者は覆面を解き、手を挙げて動かない様にしなさい!』
法力警察の出現で現場は水を打った様に静まりかえる。
春香はすかさず『助けて!!』と声を出した。
『!!女子児童の保護要請を確認しました。この場にいる全員は勝手な行動を慎む様に。まずは身柄を拘束します。』
…顔を隠す男三人は速かった。
サングラス男は『ダッ…』と一目散に走る。
黒ジャージ男の二人は、その逃げるサングラス男を追う様にして動き出す。
『!待ちなさい!』と言い、仮面姿の法力警察官は三人の男を目と取り出した拳銃で追う。
『弓使い』が振り返ると、またも蓄えていた力を纏った拳で『ゴンッ!』と地面を殴り、発言して力を解き放つ。
「土の落とし穴!!」
人の立つ地面を中心に、仮面警察の居る場所も例外なく、足場が悪くなる。『ググゥ!…』
今回は金山家の庭ほどは地面が抉れていないが、逃げる男達以外の足場が悪い。
『弓使い』はサングラス男の肩を組んで話し出す。
「お前は力が欲しいんだよな?今ここで暴れてくれるなら力を貸そうじゃないか!似た物同士、仲良くしよう!」
『何!』と法力警察が驚いていると男達は協定を結んだ。
『知識』が懐から小瓶を取り出してサングラス男に渡す。
受け取ったサングラス男は『こ、これだ…』とその小瓶の蓋を乱暴に開け、中の液体をラッパ飲みする。サングラス男の顔色は即座に赤くなり、服の上からでも分かるほど筋肉が盛り上がり、顔に青筋を浮かべ、
咆哮を上げる。
「ふんっぅ…があああああああああぁぁああアアアア!!!」
サングラス男は魔人として覚醒する。
…この時勝也は気付かなかった。双子の姿がそこにない事に…
不(ry




